ペルーにて: ファンタジーファン必見(追記あり)
2009年 01月 05日
前のポストよりも(一部の人々にとっては)よっぽど話題性があるネタがあったのでした。
ペルーはリマの書店です。書店というか、大型ショッピングセンターの書籍コーナー。そんなにたくさんの本があるわけじゃない。っていうか、ほんのちょっぴりしかない。そこで見つけたというのが驚きだったのです。
わかりにくいかもしれないので、拡大写真を添えます。
おわかりですか? ナルニアです。
上から順に
「カスピアン王子のつのぶえ」(全体写真のいちばん左)
「銀のいす」(帆船(←朝びらき丸ではない)の下。表紙に描かれているのが椅子なのがおわかりでしょうか)
「魔術師のおい」(丸い池から謎な人影が出てくる絵)
「さいごの戦い」(赤い表紙に白いペガサスが映えてます。扉の向こうの青空は「アスランの国」)
ナルニアばかりこんなにあるのは映画化された影響なのでしょうか。それにしては「ライオンと魔女」が無いんですが。
そして・・・
気づく人はもうとっくに気づいているはず。
「さいごの戦い」の上にある本。
スーザン・クーパー
「光の六つのしるし」
英語の原題が「The dark is rising」なのに、このスペイン語版のタイトルは邦題の「光の六つのしるし」と同じなのです!!!
あんなひどい映画だったけれど、映画は腐っても映画なのですね。その影響の大きさがうかがい知れます。
最初にも言ったように、ここはちゃんとした書店ではなく、ショッピングセンターの片隅なのです。それなのに、ファンタジー、しかも私のわかるファンタジーがこんなに集中していたのが不思議。そうそう、このそばにはアーサー王関連本も何冊かありました。
この書籍コーナーの責任者の、個人的趣味なのでしょうか。
それとも、ペルーではヨーロッパの古い伝承に関連する物語に対する関心が高いのでしょうか?
ちなみに、表紙に帆船が描いてある本のタイトルは「El medaillon del Arconte」
medaillonは「メダル」じゃないかと思うのですが。
arconteを検索したら、スペイン語のWikiが出てきて「ギリシャのなんたら」と書いてありました。船の一種なのかな。それとも「指揮官」みたいな意味なのかな(曖昧)。いずれにせよ、ヨーロッパを舞台とした話なのでしょう。
[1月6日追記]
crann@leiraniさんから情報をいただきました。
これはBondoux(ボンドゥー)というフランスの児童文学作家の「La princetta et le capitaine(小さな王女と船長)」(2004年)。評論社から「マルヴァ姫、海へ!」という題で出ています。
映画化された作品だけでなく、それとテイストがかぶる新しい児童文学作品も併せて並べてるこの書籍コーナー、ますますあなどれない気がしてきました。児童文学好きが担当しているとしか思えません。
by foggykaoru | 2009-01-05 21:16 | 児童書関連 | Trackback | Comments(9)
映画の力は、パワフル。一時期オーストラリア政府は、製作に資金援助をしてまで豪州製の映画を推し進めた、くらい。
おかげでラッセル・クロウやニコール・キッドマンが出てきた(??) 少なくともメル・ギブソンは まさにそうですよね。あれ 脱線してごめんなさい。
ごめん、ここはURLにおなじみのローマ字列を禁止ワードにしてあるんです。
そういうのを貼りつけていく輩が多いもので。
それにしても、、、
なんでも知ってるleiraniさん。いつもありがとうございます。
南米で翻訳してるとは限りませんよね。
スペインでの翻訳である可能性も少なくないわけで。
たまたまここの書籍コーナーに、その手の本が多いということかもしれません。きっとそうなんじゃないかなあ。
わたしもそう思いました、日本語版→スペイン語版
やっぱり不思議ですよねえ。
英語圏のどこか、たとえばカナダあたりで「Six signs of light」という題名で出版されたことがあるのならともかく。