『八朔の雪』『花散らしの雨』

『みをつくし料理帖』というシリーズの1巻と2巻。著者は高田郁という人。

江戸時代、事情があって大阪からやってきた澪という娘が料理道を極めていくお話。
女性が料理人になるというのは、当時としてはたぶん異常な設定なのだろうけれど、筋立てが工夫されているので、あまり気にならない。
関西出身というのもうまい。
東西の味付けの違い(当時はそれはそれは大きかったんだろう)に戸惑いながら、才能ある料理人がそれらを融合して新しい料理を生みだしていくという流れが自然にできあがっている。
言うなれば「日本料理史」?

現代の私たちにとってはおなじみの料理が生まれるさまを目撃させてもらえる、というところが面白いのだが、それが物足りなさにもつながったりして。
「おなじみ」だけじゃつまらない、ともいうことである。
でもそんなことを言う人はあまりいないだろう。
私が特殊なんです。たぶん。
なにしろ「種入り菓子」や「ぺミカン」の味を想像(妄想?)しながら育ったもんで(苦笑)

友人のお気に入り。
貸してくれるというので、ありがたく読んだ。続編も読むだろう。


『八朔の雪』に関する情報はこちら
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by foggykaoru | 2012-10-31 20:07 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

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Commented by shinn-lily at 2012-11-01 08:12
これはけっこう楽しく読みました。
江戸の人々がこんな風においしいものを求めていた、
かなりの食文化があったことが面白かった。
浅草の「駒方のどぜう」の店は江戸時代の風情を残しているのではないかと、そこから想いを馳せました。
Commented by foggykaoru at 2012-11-01 20:37
shinn-lilyさん。
江戸時代にあんな外食文化があったのかしら?というのがちょっと疑問なのですが、まあそんなことで目くじら立てることもないですよね。
私は毎日往復2時間の徒歩通勤をして、なおかつ調理場で立ち仕事ができる澪の体力に驚嘆してます。

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