くらやみ城の冒険

マージェリー・シャープ作。
子どもの頃に親しんだ児童書の多くを読み直したけれど、まだこれが残っていた。

今や「ミス・ビアンカ」シリーズになっているけれど、私が初めて読んだときには、まだこの1作しか翻訳されていなくて、タイトルも「ミス・ビアンカの冒険」「小さい勇者の物語」だった。
その後、たぶん大学生ぐらいのときに再読したと思う。
というのは、「なんとイギリス臭い作品だったのか」と驚嘆した記憶があるから。

今回再読してみて、なるほどと思った。
そして、大学生のときよりもさらに「これがイギリスだ」と思い当たるポイントが増えていたので、自分の成長が嬉しかった(笑)
主人公はミス・ビアンカはネズミ。
でもただのネズミじゃない。貴婦人なのだ。
そんな彼女が、身分は低いけれど実直な男性(!)ネズミをしたがえて活躍する、その人間関係、じゃなくてネズミ関係がツボ。
ミス・ビアンカは貴婦人らしくすぐに気を失うのだが、育ちがいいお嬢様というのは怖いもの知らずなので、思わぬたくましさを備えていたりする。

訳者あとがきに「著者はジェーン・オースティンが児童書を書いたらこういう作品を書くだろうという線を狙った」とある。
これまたなるほどです。
ジェーン・ォースティンを読んでないときにはわからなかった。

これは名作です。続編読むかも。

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by foggykaoru | 2012-11-08 20:04 | 児童書関連 | Trackback | Comments(8)

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Commented by サグレス at 2012-11-09 08:26 x
確か以前のタイトルは「小さい勇者の物語」だったような気がします。再読したいな。私はニルスがお気に入りでした。「たもとに着かなきゃ橋は渡れないのさ」という彼の言葉は、折に触れて思い出します。

このシリーズ、なんと言ってもガース・ウィリアムズの挿絵で魅力が増していますね。骨格といい二足歩行のところといいモフモフ感といい、すでに鼠じゃないんですが(笑)、彼以外の挿絵は考えられません。人間の悪役も、それはすごい形相に描いていて、文章だけよりさらに「悪そう」に見えますし(笑)。
Commented by leirani@crann at 2012-11-09 12:48 x
ガース・ウィリアムズの絵が!
もう可愛くてしにそうです(笑)
船乗りねずみの話、絶対読んでください♪
Commented by foggykaoru at 2012-11-09 19:57
サグレスさん。
あっ、そうでした!>「小さい勇者の物語」
訂正しておきます。ありがとうございます。
挿絵は最高ですよね♪
Commented by foggykaoru at 2012-11-09 20:00
leirani@crannさん。
ノルウェー人、もといネズミ、のニルスはもう登場してますが、彼がメインの物語があるということでしょうか。
このシリーズはこれから読みます。よっぽど途中で飽きない限り、最後まで。
Commented by ケルン at 2012-11-15 13:29 x
読んだ、読んだ。『小さい勇者のものがたり』持ってます。シリーズではこの1冊目がいちばん。
小学校のときは、動物ものをたくさん読んでいたのを、当時は当たり前すぎて意識しませんでしたが、こうして思い出すとわかります。ガース・ウィリアムズの絵、これはネズミものなので、『冒険者たち』他の薮内正幸さんの絵と一緒に思い出します。
Commented by foggykaoru at 2012-11-15 20:59
ケルンさん。
やっぱり「ものがたり」は平仮名でしょうか。
なんとなく、そんな記憶があったのですが、自信が無くて。
あら、続編はそれほどじゃないのでしょうか。。。
私はそんなに動物ものを読んだわけじゃないのですが、抵抗はなかったです。
・・・でもプーさんやナルニア読んでれば、読んでいるうちに入るかな・・・
Commented by ケルン at 2012-11-16 15:59 x
続編がいまいちという意味でもないんですが
1冊目の完成度はとても高く、3人のバランスが良く、バーナードにほれぼれしますよ・・。
(2冊目の『ミス・ビアンカの冒険』怖かった~。。)

動物もの、という私の思い出に入るのは、
シートン動物記、ソーントン・バージェスの20巻シリーズ、椋鳩十、戸川幸夫、など。
プーさんとナルニアは、それよりも「英文学」です。
ナルニアは、主人公が人間だから入らないですねえ。
Commented by foggykaoru at 2012-11-16 20:41
ケルンさん。
2冊目、借りてあります。怖いのか・・・

ケルンさんがあげてくださった中で知っているのはシートン動物記だけです。

>ナルニアは、主人公が人間
いやいや、主人公は「ナルニアそのもの」です。
そして登場する生き物はすべて、ナルニアを描くための道具。
その中で、生き生き描かれているのは人間よりもむしろ動物(とかフォーンとか沼人とか)。

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