キケン

有川浩作。
理系の学生はいろいろ世間の常識では考えられない危ないことやるんだよ、危ない薬品もごろごろあるし、、、と化学系の友人が言っていたということもあり、そういう話かと思っていたら、それは確かにそうだったけれど、薬品系ではなくて、機械系の話だったので、ちょっと違った。

機械制御研究部、略して「キケン」の学生たちの青春。
とても面白いです。読み応えはないけれど。そういうものを求めるのは間違い。
有川浩はキャラノベとも呼ばれるとおり、登場人物のキャラが立っているけれど、この作品におけるもっとも魅力的なキャラは主人公ではなく、もっともキケン(危険)な上野という部長。

私はどちらかというと『海の底』みたいな「渾身」感がある作品のほうが好きかもしれない。でも、これからはああいう作品が書かれることはないんだろうな・・・
というのは、日本の作家は、流行作家になって、どんどん書く(書かされる)ようになると、だんだん薄くて軽くなっていく。書かされすぎなのだろう。赤川次郎の初期の作品『マリオネットの罠』とか、内田康夫のデビュー作『王将たちの謝肉祭』とか、その後の作品に比べると、ずっと読み応えがあった。(読んでなかったらぜひどうぞ。)有川浩もその道をたどっているのかなと思うと、少し寂しい。

あ、でもこういう作品も好きですよ。
ハードな事(めちゃくちゃ痛い治療とか)に遭遇したとき、最大の癒しになるし。


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by foggykaoru | 2013-08-25 09:29 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

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