謎の独立国家ソマリランド
2013年 09月 09日
文庫になってないけど、しょうがない、読もう、ということに(苦笑)
ちょっとご無沙汰だった高野本、読み始めたらやっぱり面白い。
分厚くて重たいけれど、電車の中でも読みました。一気読み。
賞を取るだけのことはある。
高野本はそれぞれに魅力があるけれど、これはベストかもしれない。
ソマリアの海賊は有名だけれど、ソマリアの実態は3つの国家に分かれているのだそうだ。
国際的に認められているソマリア。これは南の3分の1。非常に治安が悪い。
それ以外にソマリランドとプントランドがあり海賊国家はプントランド。
一番北に位置するソマリランドは他の2つとはくらべものにならないほど平和。
しかも民主国家。ある意味、日本よりうまくいっている?!
高野さんのディープな潜入ぶりは「アヘン王国」や「西南シルクロード」を書いた二十代のころと変わらない。
昔と違うのは経済力。今回は相当なお金をかけている。
お金がないとどうしようもないエリアなのだ。
ガードマンを雇わないと危なくてしょうがないから。
文庫が売れて、印税が入ったからこそできるようになった旅だと言える。
よかったね。
私も文庫をせっせと買ってよかった。
これ以上ネタバレしない。とにかく読んでみて。
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by foggykaoru | 2013-09-09 21:46 | ルポ・ノンフィクション | Trackback(1) | Comments(14)
アフリカ東端にあるソマリアと、そこから非公式に独立したソマリランドの探訪記。 激しい内戦が続く“リアル北斗の拳”なソマリアにあって、ソマリランドでは人々が武器を捨てて民 ...... more
比喩の仕方も良かったと思うし、最後の文章がまた高野秀行らしいと思いました。まだあまり進んでなさそうですが、続編も楽しみです。
高野さんはご自分のブログで「売れているから文庫化する必要を感じない」みたいなことを書いてます。
それもあって文庫化を待つのを断念したんです(苦笑)
たとえ治安が良くても、ソマリランドはハードそうです。私は行かなくてもいいかな。
もとでがなくても書けるタイプの本もあるけれど、高野さんの場合は取材費が必要。
だから買って読むのは意味があるかと。
最後の文章って?(慌てて読み直す) ああ、なるほど。そうですね。さすが高野さんですね。
明日、届きますので、楽しみです
この本をようやく読みました。私、一般に歴史的な記述は頭に入らないらしく、一気読みというわけにはいかなくて2週間くらいかかりました。ご本人が現地社会に入り込んでいく過程がおもしろいですねー。そして最後とエピローグが好きです。「最大の計画」の結末がはっきり書いてないあたりも・・・
電車の中で何度も笑いそうになって困りましたよ。
最大の計画、っていうのは、ボディガード料などがかさんだための資金難から抜け出すために高野さんが思いついた話です。思い出した?
これを含めて、日本の常識では考えられない「まさかそんな!」がまかり通っているところが、とんでもなくて、ものすごく魅力なんでしょうね。