雪男は向うからやって来た

角幡唯介著。
近日中にこの人の「アグルーカの行方」を読む予定なのだけれど、その前にこちらを。
講談社ノンフィクション賞を取り損なったという、彼の実質的なデビュー作なのです。

タイトルどおり、雪男の話です。
ヒマラヤに雪男を探しに行くという、高野秀行氏向きのネタです。
角幡さんはUMA(未確認生物)なんて、まるきり興味が無いのだけれど、せっかく来た話だし、ちょうど暇だし、、、ということで「雪男探索隊」に同行するのです。(高野さん、悔しかったでしょうね。)

当然、雪男は見つからない。
だって見つかっていたら世界的に報道されてたはずだもの。
そういう意味で、「ムベンベ」と共通するところがとても多いのですが、書く人によってこんなに雰囲気が違ってくるのか!と感動しました。「ムベンベ」を読んでないあなたにもお勧めです。「空白の五マイル」のときにも思ったのだけれど、角幡さんは読ませます。正直、「面白くてやめられない」というタイプではないのだけれど、読むうちにじわじわと感動する。「読書の醍醐味」という言葉を思い出しました。

賞を取れなかった本でこのレベル。ますます「アグルーカ」が楽しみになってきました。


文庫版あとがきを書いているのは三浦しをん。ほんとうは高野さんに書いてほしかったところだけれど、世の中にはあとがきを読んでその本を買う人も少なくない。だから、知名度抜群の三浦しをんが
本書は「読んで損した」ということが決してない傑作だ。
と書いているのは、売り上げに少なからず貢献していることでしょう。



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by foggykaoru | 2013-12-06 20:02 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

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