夏のロケット

「川の名前」を書いた川端裕人のデビュー作なのだそうだ。

高校時代のちょいとオタッキーな仲間たちのその後、というお話。
たいへん面白い。
ここんとこハズレばかりで意気消沈していたのだけれど、ようやく面白い本に出会えた。

そして、
「川の名前」のときも感じたけれど、川端さんの小説はランサム的です。
子供のときに初めて「ツバメ号の伝書バト」を読んだときの気分がよみがえりました。
ランサム・サガの子供たちが、大人になってからもう一度金鉱探しに挑戦しているみたいな感じ。

それだけじゃありません。

私は「伝書バト」、好きは好きなんだけれど、ベストではない。
あの作品は理系のことが多くて、面倒くさくてたまらない。
だから子供のとき、いつも読み飛ばしていたのです。
今回、ロケット造りの理論的な話をばんばん読み飛ばしているときに、「この懐かしい感じは何? そうだ、伝書バトを読んだときと同じなんだ!」と思い当たったのです(苦笑)

だから、「伝書バト」が得意な人はぜひ。

サントリーミステリー大賞の優秀作品賞受賞作だというけれど、これがミステリーなのかな? こんなに面白いのだから、違う賞だったら大賞をとれていたかも? だからってどんな賞がふさわしいのかもわからないけれど。直木賞とも違う。ファンタジーというのとも違う。

川端さんがいまいちメジャーでない(そこんとこもランサムに似ている(苦笑))のは、既存のジャンルと微妙にずれていて、損してるということなのかな? 


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by foggykaoru | 2014-10-05 20:43 | 普通の小説 | Trackback | Comments(4)

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Commented by naru at 2014-10-06 13:30 x
「夏のロケット」は、たぶん7.8年前に読みました。
おもしろかったのは覚えているんですけど、強烈な印象とまではいかなかったです。
たぶん、自分のおかれていた環境などの影響、かな。

たしかにキャラの描写などが、ランサム的に、きっちりしていたのかも。

Commented by foggykaoru at 2014-10-06 22:02
naruさん。
強烈な印象、ではないですね。
「伝書バト」ですし。私にとっては12巻のうちの4番目くらい。
Commented by sataz at 2014-10-18 23:52 x
これが読めましたら次の二つなどいかがでしょう?
同じ作者の「リスクテイカー」、”最先端の経済物理学を駆使して、国際為替市場に仕掛けた3日間戦争…そのスリリングなマネーゲームの結末に見える「マネー」の正体とは。”amazonから。もっと専門的かと思いますが、私にはすごく印象的でした。
ホーマー・ヒッカムJr「ロケットボーイズ」”のちにNASAのエンジニアになった著者が、ロケットづくりを通して成長を遂げていった青春時代をつづる、感動の自伝。”同じくamazonから。それこそディックの二乗くらいの感じの高校生ですし、実際にやったことだから、「夏のロケット」より迫真です。
池井戸潤「下町ロケット」は良くなかったのでしたか?(技術的には大したこと書いてない本ですが)
Commented by foggykaoru at 2014-10-19 08:12
satazさん。
お勧めありがとうございます。そのうち読むかも。
今、川端さんの別の本を読んでいて、もうすぐ読み終わるんですが、さらに他の本もたまっているので。

「下町ロケット」は読みました。それぞれ異なる立場の人の気持ち、、、というか、「魂胆」がちょっと、という感じでした。ハッピーエンドだからまあいいんですが。
それよりも川端さんのほうが爽やかなので、私の好みです。

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