わたしを離さないで

カズオ・イシグロ著。
映画作品として先に知っていた。観たわけじゃなくて。
予告編を視て、「あーー、そういう映画か。観たくないな」と思ってそれっきり。

亡父の蔵書だったのです。
少しでも本を減らしたい母が「邪魔だから何か持っていってよ」と懇願するので、しょうがないなあとこれを選んだという(苦笑)

持ってきてからも読まずに数か月。
中年以降、すっかりノンフィクション体質になっているので、フィクションに取り掛かるのにきっかけが必要なんです。
今回は「図書室の魔法」がきっかけ。
まだこっちのほうが読みやすそうだと思った(自爆)

実際、とても読みやすかった。
ほっとした。(なにしろ苦手なSFがらみの物語の後だから)
これも一種の異世界ファンタジーなのだけれど、SFではない。

深い悲しみが底流にある。
私の脳内では淡いピンクがわずかに混じった薄紫の世界。
カタルシスがあるわけでない。
正直、全然好きな話ではない。
でも読み終わって何かが残る。
カズオ・イシグロの力量を感じた。

この本に関する情報はこちら
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by foggykaoru | 2014-10-23 21:23 | 普通の小説 | Trackback | Comments(4)

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Commented at 2014-10-25 08:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by foggykaoru at 2014-10-26 11:22
鍵コメさん。
父が亡くなったのは2年前でして。
そのときから大問題になっているのが本。
妙に偏っているけれど、絶対に古本屋でも大した値が付かないものばかりで。
母は邪魔だ邪魔だと大騒ぎしているけれど、だからと言って払ってしまう踏ん切りがつかないみたいなんですよね。
Commented by ケルン at 2015-02-13 13:49 x
今のところ彼の最高傑作だと思います。他の作品と比べるとボリューム(ページ数)もほどほど、若い女性の声で語っているので、入りやすい感じですが、構成も言葉の選び方もとても丁寧(というか繊細)に考えられていて、その結果があの読後感に結びつきますね。映画も(私は)イメージが壊れることもなく、良い作品でしたが、できればはじめは本を読みながら自分のイメージが少しずつできていく過程を味わうことも、この作品の大事な味わいだと思います。
Commented by foggykaoru at 2015-02-13 20:17
ケルンさん。
私は彼の他の本を読んだのがあまりにも昔なので、比べることができません。映画もよかったんですね。

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