綾とりで天の川

丸谷才一のエッセイ集。ユーズドでしか入手できません。
彼の薀蓄がこれでもかというほど出てくる。
自分が興味がある分野の話は面白いけれど、そうでないと、ただただ「へえええ」だけで終わってしまう。私にとってはそういう話のほうが多かった(とほほ)
ちなみに、解説を頼まれた高島俊男氏も「へえええ」な気分だったみたいです。。。

面白かったのは
福沢諭吉がミイラになっていた、とか。
土葬だったんですって。で、あとになって福沢家が合葬しようとして掘り起こしたら、きれいにミイラになっていた。
でも、福沢家の意向ですぐに火葬にされてしまった。学問的にはとても残念なことだったそうな。

あと、レーニンとスターリン。
レーニンの遺体を永久保存することにしたのはスターリン。
レーニンの奥さんはあんなことされたのは嫌だった。
スターリンが亡くなって、レーニンの遺体の傍らに同じように保存されたけれど、あるとき、共産党の大会で、若い女性が「私の夢の中(!)にレーニンが出てきて、スターリンの隣は嫌だと言った」と発言したため、スターリンの遺体は別のところに移動させた。

それと、博打打ちには力士くずれが多かったという話。
まあ、相撲というのは(国技とか持ち上げられてるけど)もともとは興行、色物だもんね。
今は相撲取りが引退しても、大挙してそういう業界に入ることはない。
それなりにお行儀良くやってるのは相撲協会のおかげ。

聖職者に婚姻を禁じているカトリック教会だって、昔は法王に愛人がいて、息子ができて、しかもその息子がやり手でイタリア統一を目指しちゃったりした。
今はそんなことはありえない。
近代化ってそういうことなのね。
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by foggykaoru | 2015-01-17 20:32 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

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Commented by むっつり at 2015-01-17 23:09 x
都市国家に戻ってしまったイタリアはマキャベリズムを生み出しましたからね。
権威から自由だった空気を吸って育った者は、その手法も自由‥
神の権威が唯一のよりしろだったバチカンをど真ん中に抱え、北に巨大なフランス王国、東に世界統一を目指すオスマン、南は海賊が跳梁跋扈だったからこその自由と独立の気風
世の中には逆説に溢れていますよね

権威に屈しない、と言うより、権威なんて、どこ吹く風
そんな連中を統一するなんて‥
Commented by foggykaoru at 2015-01-18 21:02
むっつりさん。
イタリアとキリスト教はきってもきれない関係だけど、教会の存在はイタリアの統一を遅らせた一つの要因ですよね。。。

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