三輪裕子著「緑色の休み時間---広太のイギリス旅行」(講談社)

c0025724_1922642.jpg私が子どもだった頃というのはたぶん、イギリスを中心とした外国の児童文学が一種のブームで、多くの優れた作品が日本に紹介され始めた時期だったのだろう。私はナルニアとランサムの初版を買ってもらい、外国生まれの児童文学をそれ以外にもいろいろ読んで育った。そして数十年後、私と同じような読書体験をして育った人たちの中から、多くの児童文学作家が生まれることとなった。

三輪さんもそんな1人。
昨年の夏頃だろうか、暇にまかせて「ランサム」で検索して遊んでいたとき、ぶつかったのが三輪さんのブログだった。それ以来、三輪さんの作品は、私の課題図書となった。「一番影響を受けたのはランサム」と言い切る作家とは、いったいどんな作品を書くのだろう? 一度読んでみなくては。 

図書館の児童書コーナーに並ぶ三輪さんの作品の中からこれを選んだのは、舞台が北ウェールズだったからだ。
「闇の戦い」シリーズの舞台と驚くほど似ている。そして確かにランサムの影響と思われることが、随所にあり、読んでいてにやりとさせられる。

イギリス、特にその田舎が好きで、何回か行っている人なら、特に児童文学愛好家でなくても、楽しく読めることだろう。短くて読みやすいので、普段あまり本を読まない人にもお薦め。ランサムと「灰色の王」が好きな方、もちろんぜひご一読を。

なお、三輪さんのブログには、この本を執筆するきっかけになった旅のことが書いてありますが、それを読むのは本を読んだにすることをお勧めします。
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by foggykaoru | 2005-01-16 19:16 | 児童書関連 | Trackback(1)

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Tracked from ▼ 紅蓮の日常 ▲ at 2005-02-02 16:35
タイトル : 物語の長さ、すなわち原稿枚数
きのう、最初に書いた物語は、長すぎて話しにならなかったことを書いた。 では、新人賞の原稿「子どもたち山へ行く」は何枚だったか。 これは、約450枚だった。 でも、それでも、長すぎたのだった。 本にしてもらうために、まずやらなくてはならなかったこと。 この450枚の原稿を、250枚に(おおまけに、まけても270枚と編集の人にいわれた)書き直すことだった。 「えーっ、うそー。」と思った。ここが書けてないとか、ここをもっと書き込めというならわかるけど、短くするために書き直すなんて、考えもしないことだった。...... more

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