林望著「思い通りの家を造る」

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別に家を造る予定はないのですが、リンボウ先生のファンなので。

読んでみて、正直、ものすごく目新しいということはあまりなかったのですが、1つ、大発見がありました。長年の謎が解けた思いです。

どういう謎なのかというと・・・

中高時代、私は英語のオベンキョのために「リンガフォン」という教材をせっせと聴いていました。
このリンガフォン、もちろん昨今のようなCDなんかじゃありません。
何だったと思います?




なんとレコードだったのです!

父のステレオを使わせてもらって、そのレコードを何回も、いや、何十回も聴き直したものです。我ながらほんとうに真面目でした。当時の私は「高校時代に英語をマスターし、大学でフランス語をマスターする」という大きな野望を抱いていたのです。(ちなみに、もう1つの野望、もとい、夢は、「生きているうちにイギリス湖水地方に行く」というものでした。)
レコードを置き、針を置く。耳をすませて聴き、繰り返す。1課が終わったら、その針を持ち上げ、またその課の最初に下ろす。でっかいステレオの前でこの作業を繰り返すのです。あんな面倒臭いこと、よくやったものです。
その後、大学時代にお世話になった「リンガフォン仏語コース」はカセットでした。レコードより何十倍も使い勝手が良くて、感動したものです。
そして、今や音声教材といえばCDです。これはぴたっと頭出しができる。
CDを与えられても聴かない子は、川辺に連れて行かれても水を飲まない馬と同じだと、私は声を大にして言いたい。

話が脱線し過ぎました(^^;

で、そのレコードのリンガフォンですが、なんと「英語コース」だったのです。

なになに、当たり前じゃないかって?

いえいえ、当たり前じゃありません。
「米語」ではなくて「英語」だったということなのですから。

実は我が父、私なんか足元にも及ばない語学マニアでして。
そして、「英語を学ぶのなら、正統派のクイーンズ・イングリッシュを身につけるべきだ」と考え、当時すでにマイナーだった「英語コース」をわざわざ娘のために選んで買ってきたのです。

その「リンガフォン英語コース」の「入門introduction」はこんな感じでした。

--How are you?
--Quite well, thank you.

--I have got a son.  Have you got a son, too?

父のマニアックな心遣いは、当の娘にとっては迷惑千万。教科書では「I'm fine」「I have a son」「Do you have...?」で習うのにい・・・と、不満たらたらでした。けれど、せっかくあるものを使わないのはもったいないし、なにしろ(当時は)英語に燃えていたので、ちゃんと聴いて勉強したのです。

そして、確か2課か3課ぐらいが「私の家」というタイトルで、イギリスの家の説明がありました。挿絵を見ると、通りに面した前庭はとても狭くて、裏庭がその5倍くらいもある。そして、説明も「前庭には花がある」程度なのに対し、裏庭はほとんど果樹園状態。その他にもいろいろなものがあったような。よく覚えてないけど。

とにかく、その時以来ずっと、「イギリスの住宅は、なぜ前庭でなく、裏庭が広いのか?」と不思議に思っていたのです。 

この疑問に答えてくれたのが、今回のこの本。
前フリが長くてすみません。

リンボウ先生の説明はこうです。

日本人は「家は日当たりが良くなくてはいけない」と南向きにこだわるが、イギリス人はそれには全くこだわらない。その結果、日本の場合、各住宅が、その南側にちまちました庭を持つことになり、緑地が発達しない。それに対してイギリスでは、道路に沿って家々が並び、それぞれの家の前には狭い前庭がある。家の後ろには広い裏庭がある。ということは、1つの区画では、道路にそってぐるりと家が並び、その区画の中心にひとつの広大な緑地ができることになる。土地が広いので、木が育って大木になってもなんら問題ないため、区画ごとに、家々の後ろに森があるような印象を与えることになる。かくして、イギリスの住宅地は、日本とは比べものにならないほど、緑したたる景観となっているのである。(イギリス人は頭がイイ!)
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by foggykaoru | 2007-03-12 20:24 | エッセイ | Trackback | Comments(6)

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Commented by ケルン at 2007-03-12 22:15 x
へええ、なるほどね~。リンボウ先生らしいわかりやすい解説!

大学1年の授業で、毎回先生が自分で撮影したスライドショーをやり、その感想を自習までに書いてくるというのがあり、私はそこで「英国の家の広い裏庭」を知りました。
テニスとかクリケットとかできちゃいそうな勢いでした。

リンガフォン、レコードだったのですか・・・
今は、CDで売っているのをiPodに入れて聴くのが主流のようですよ。頭出し、繰り返し、移動中、なんでもOKで。
Commented by foggykaoru at 2007-03-13 21:48
ケルンさん。
本には図もあったので、さらにわかりやすかったです。

>今は、CDで売っているのをiPodに入れて聴くのが主流のようですよ。
今はすごいですねー
やる気さえあれば、昔の10倍のスピードで外国語を習得できるかも。
やる気さえあれば・・・。
Commented by KIKI at 2007-03-14 17:40 x
答えはカセットテープだ!と思ったのですが・・・
あにはからんや、レコードとは!!

上のエントリーにも書かれてますが、今より不便な時代に一般的でないものに
興味を持ち、それに対して行動を起こすことは大変苦労したでしょうけど、
その分今の何倍もの情熱がそこにあったのだろうなぁ。と想像してしまいます。
Commented by Titmouse at 2007-03-14 19:49 x
たしかに母がカナダに来た時、「この家は南向き?」と聞かれて、そういっても道に沿って並んでいるんだから南とは限らない、と思ったものでした。どっちを向いていたって陽はよく当たってたし(住宅地で高い建物がなかったし前庭裏庭があったし)。

リンガフォンがレコードだというのはすごい! カセットでは自分の声をLLで録音して聞き比べたものでしたが、CDだと聞くだけなのかなあ。
Commented by foggykaoru at 2007-03-15 21:14
KIKIさん。
買ってもらったのは中1のときだったけれど、テキストがいきなり難しくなってしまい、結局中学の間はほとんど進まなくて。
ようやくついていけるようになったのは高校になってからでした。
たぶんそのときに買えば、もうカセットになっていたんじゃないかなあ。
リンガフォンのレコード版、ひょっとしたらコレクターアイテムだったりして(笑)

>その分今の何倍もの情熱がそこにあったのだろうなぁ。
ろくすっぽ辞書もないのに解体新書訳してしまうとかね。あれは驚異です。
Commented by foggykaoru at 2007-03-15 21:16
Titmouseさん。
>どっちを向いていたって陽はよく当たってたし
そうかー
イギリスは雨とか曇りが多いから、日当たりなんか関係無いのかなと思ったんですが。

>カセットでは自分の声をLLで録音して聞き比べたものでしたが、
フランス語やったときは、自分の発音をカセットに録音してリンガフォンに送ると、チェックして講評つきで送り返してもらったものでした。
生声の録音というのは、カセットがいちばん楽かもね。

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