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今さらまた「ハウル」

ジブリのアニメDVDには、副音声としてのフランス語が標準装備されています。
「紅の豚」の声なんか、なんとあのジャン・レノだったりします。
というわけで、もしもあなたがフランス語を勉強しておいででしたら、ジブリアニメをフランス語音声・日本語字幕で見ることをお薦めするのですが、それはそれとして。

最近、「ハウルの動く城」のフランス語版をチェックする機会がありました。

これがまたよかった。

この作品は日本語よりもフランス語のほうが合っているんじゃないかしら。
なんせ舞台となった町は、フランスのアルザス地方。だから、フランス語音声で観たほうが映像に合う。
それに加えて、フランス語版のハウルが魅力的なのです。(キムタクもいいけどね)
どうしてフランス語って、ハウルみたいな、「能力はあるけれど、本質的に軟弱なダメ男」に喋らせるとこんなに合うんだろう・・・?

とにかく声が素敵。台詞も素敵。

ソフィーが兵士にナンパされて困っているところにハウルが登場して、
兵「な、なんだおまえは」
ハ「この人の連れです」
この台詞、フランス語では
「Son chevalier servant」
ソン・シュヴァリエ・セルヴォン=この方に仕える騎士です

きゃーーーっ!!


・・・失礼いたしました。


それにしても、宮崎駿はなにゆえに「ハウル」をこんなふうに、つまり、女性用胸キュン映画に改変したのでしょう?
公開時、「わけわからない」とさんざん叩かれたけれど、結局のところ、観た女性は総じて「でも、ハウルがかっこいいからいいの」と夢見る夢子さんになってしまう。
(ああ、あの卵を割る手つき・・・! きゃーっ!!)
原作には全く出てこない戦争を無理矢理持ち出したのは、男性向けの、せめてもの罪滅ぼしだったりして(爆)


ハウルに関して今まで書いた記事
原作を読んだときの感想
映画を観たときの感想
友人・ネタ大明神、ハウルを語る

by foggykaoru | 2007-06-25 21:24 | 児童書関連 | Trackback | Comments(14)

Commented by むっつり at 2007-06-26 02:27 x
原作では戦争は出てこないんですか?
あれだけの強い反戦のメッセージはオリジナルだったんですね
Commented by サグレス at 2007-06-26 07:46 x
「きゃー!」は、喜びの叫び・・・? それとも・・・?
Commented by luna at 2007-06-26 11:01 x
うちのちびは、フランス語に切り替えてみるのが大好きです。
絶対分からないのに(笑)
Commented by TAC at 2007-06-26 12:55 x
あつかましくこちらにもお邪魔します。
>ソン・シュヴァリエ・セルヴォン=この方に仕える騎士です。 いいですねえこの語感。
日本語で言っちゃうと、かまじいの手で背中を掻きむしりたくなるほど痒いセリフが、
フランス語だとサラっと御洒落に聞こえますね。不思議
Commented by naru at 2007-06-26 18:49 x
ジブリ作品が安く売りに出てくる度に、買い集めている家族がいます。早くハウルを買わないかしら。フランス語での、その s の三つ効いた文章聞いてみたい!!私も「ギャー」と叫んじゃいそうです。
でも、ダイアナ・ウイン・ジョーンズならば、他の作品にもっとおもしろいのがあるのにな、と主張し続けてきました。「魔女集会通り26番地」(新訳「魔女と暮らせば」)のクレストマンシー どうでしょ??
Commented by foggykaoru at 2007-06-26 21:17
むっつりさん。
戦争の「せ」の字も出てこないんですよ。
すさまじい改変です。
Commented by foggykaoru at 2007-06-26 21:18
サグレスさん。
もちろん嬌声ざんす(笑)
ほんとうは文字サイズを大きくするだけじゃなくて、文字色も黄色にしたかったんです(爆)
Commented by foggykaoru at 2007-06-26 21:20
lunaさん。
をを、おちびさんの感性にはフランス語がぴったりなのですね! 
栴檀は双葉より芳し。
将来が楽しみです♪
Commented by foggykaoru at 2007-06-26 21:21
TACさん。
かっこいいでしょ。
フランス語だとキザだけど許せてしまうのが不思議。
日本語訳するとなかなかその味が出せません。
Commented by foggykaoru at 2007-06-26 21:24
naruさん。
アニメが話題になったとき、原作読んだのですが、どうもぴんと来なかったんです。
(関連記事はこれからリンクしますね)
なぜこの作品がアニメ化されたか?
事情通によると、原作「魔法使いハウルと火の悪魔」の日本語版を出すときに、出版社のほうから「ジブリさんにアニメにしてもらえないか」と頼んできたのだそうです。
Commented by naru at 2007-06-26 23:30 x
foggykaoruさん、あの頃は確か まだジブリが徳間書店から切れてないときでしたよね。それにしても同じ作家で、もっと良い作品があるのに、と思っていました。ただ「動く城」が、宮崎ワールドにはまった、というだけ、かな。と。
我が家のジブリ・ファンは「アニメはアニメ、原作とは別物!」と。一応それで私も納得しました。
Commented by KIKI at 2007-06-26 23:35 x
かおるさんってハウルOKなんですね!
私はダメです。ああいうナヨっとしたタイプ…。

それにしてもポルコの声をジャン・レノが葺き替えてるなんて!
それは聞いてみたいものです。
Commented by foggykaoru at 2007-06-27 20:39
naruさん。
動く城はアニメーターの腕の見せ所なんだろうでしょうね。
前々から翻訳がある本の場合、その愛読者ができてしまっているけれど、「ハウル」の場合はみんな「ぽっと出のファン」。
だからあれでもあまり問題にならなかったのでしょう。ゲドと違って。
Commented by foggykaoru at 2007-06-27 20:41
KIKIさん。
そうなんだー 
ってことは、KIKIさんとは恋敵になる危険性がないというわけだ!(爆)
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