「九年目の魔法」

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「ハウル」の作者ダイアナ・ウィン・ジョーンズによるファンタジー。
友人・ネタ大明神にフランス語版「ハウル」のことを話したら、何を思ったか、貸してくれました。

で、読み始めたら、、、
「ハウル」のときもそうだったのですが、むじゅかしいしゅ。。
自分はおそろしく頭が悪いんじゃないかと思ってしまうくらい。
それでも今までには、何がなんだかよくわからないままに物語に引き込まれていく、ということはままありました。「ふくろう模様の皿」とか「光の六つのしるし」とか。
でも、この作品にはあんまり吸引力を感じないみたいです私は。
浅羽さんの訳は期待していたとおり、なかなか切れ味がいいのだけれど。

なぜなのか?





まず、主人公の身に起こったことが、魔法の力によるものなのかどうかが、ずっとはっきりしません。
「いかにも魔法らしい」ことは一切起こらないのです。
もしかしたら、主人公の頭がおかしくなっただけなのかもしれない、、と思わせる程度のことばかり。

結局は魔法だったということになるのだけれど、それが1人の魔女のなせるわざだった、というのがつまらない。
微妙に不思議な世界を描くのなら、その根源は、もっと大きな計り知れないものであってほしいのです。「ふくろう模様の皿」のように。
しかもこの魔女、あんまりキャラが立っていないのです。せめて「敵ながらあっぱれ」という存在であってほしかった。

それにしても、この主人公の身の上は「ハウル」のソフィーと似ています。
「母親」の名に値しない自分勝手な母親のもとで耐える娘が、行きがかり上、魔女に目をつけられて、さらにいろいろ苦労する。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの女性観って・・・?
彼女の他の作品は知らないし、たぶんもう読まないだろと思うのですが、その生育歴が気になります。

いったいどういうお母さんに育てられたんだろ。
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by foggykaoru | 2007-06-27 21:01 | 児童書関連 | Trackback | Comments(8)

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Commented by むっつり at 2007-06-28 06:55 x
小説って、その人の人生観の全てですよね
問題は読者が共感出来るかどうか、ですね
けな気な苦労の上に成功するシンデレラストーリーが一番うける王道だと言っても、作者によって味付けが違いますから…
Commented by elfarran_in at 2007-06-29 14:58
う~ん、私は大好きなんですけど、中ではハウルが1番感情移入し難かったかな。
そしてそれが、アニメでジ○りで結局アレだったので、とても哀しかったです。
D.W.ジョーンズの作品には、癖があるんでしょうか・・・なんかこう・・・キャラが
受けとめ手それぞれに受け入れ態勢を要求するような??(苦笑)
スキキライが分かれる人だと言うのは否めません^^;
作者自身の事は作品を知る上では、あまり重要ではないとトールキン教授も
仰ってますが、発生の元を手繰りたくなるのも読者のサガですよね(笑)
九年目の魔法は、結構好きです^^;
Commented by foggykaoru at 2007-06-29 20:56
むっつりさん。
シンデレラストーリー・・・。
いや、そういうわけじゃない・・・。でも、そうとも言えるのかな・・・?
とにかく全部が非常に微妙なんです。
とにかく、私には読みこなせない話でした。
Commented by foggykaoru at 2007-06-29 21:01
Elfarranさん。
いやーごめん、私には難しすぎるの。
私ってファンタジーは読めない人間なのかな?なんて思ってしまったほどでした。
>作者自身の事は作品を知る上では、あまり重要ではない
そりゃそうです。そういうことを知りたがるのは、大人の悪い癖です。
でも、ジョーンズさんはどうしてああいう女の子を主人公にするんだろう?
Commented by むっつり at 2007-06-30 02:57 x
作品は作者自身の分身ですから、「作者自身の事は作品を知る上では、あまり重要ではない」かも知れませんけれど、知っていたほうが楽しめるし、判りにくい所も理解しやすくなるのでは?(^_^;)などと思っています
ランサム…他人から理不尽な誤解をされる(最後には解けますけれど)ストーリが多いのが気になります
色々と苦労されたのだと…
Commented by foggykaoru at 2007-06-30 07:46
むっつりさん。
ランサムの場合、最終的には「ほんとうの生活」の素晴らしさを描いているのだけれど、最初から最後までそればかりだと、変化が無いから、前半にはいろいろ苦労させているんじゃないかしら。
Commented by Titmouse at 2007-06-30 15:01 x
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは、私はどうもよくわからないで終わる感じがしてたのですが、上橋菜穂子さんが荻原規子さんとの対談で同じようなこと言ってて、荻原さんの「ファンタジーのDNA」を読んでちょっと納得したりしました。
「九年目の魔法」はたぶんまだ読んでないので、いずれ読もうと思っていますが。
Commented by foggykaoru at 2007-07-01 07:30
Titmouseさん。
そう。上橋さんも「入り込めない」とおっしゃっていましたよね。
エンデについても。
特にそこに行きたいという気分にさせないという意味では、ジョーンズもエンデも似ています。

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