カテゴリ:エッセイ( 145 )

パリ仕込みお料理ノート

石井好子の料理エッセイ。

この人の本は古いので、刊行当時は新鮮だった料理も、今の日本人にとってはもはやおなじみだったりする。

で、今の私にとって新鮮だったのは、食べ物関係よりも、往年のシャンソン歌手の逸話。
「ラ・メール」で有名なシャルル・トレネが、実はとっても嫌な人だったとか・・・。

どうでもいい話ですがね。

しかも、こんな話が通じる人は、あんまりいない。
私の同年代にも古すぎる話。
私は、父が愛聴していたNHK・FMの「午後のシャンソン」(by葦原英了)を、なんとなく聴いていたからこそ、わかるんです。

もしも父が存命だったら、貸してあげたい本でした。






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by foggykaoru | 2017-08-29 21:11 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

旅をする木

これも旅の前に読んだんでした。

星野道夫著。
本屋に行くと、しょっちゅう目につき、ずっと前から気になっていた本です。

でも、アラスカの話でしょ。
私は自然ばかりのところは得意じゃない。
興味があるのは、人間の暮らし。営み。
しかも、しみじみしていて、じっくり味わう本でしょ。
そういうのも、実はあんまり得意じゃないのよ。

と思って、ずーっとスルーしていたのですが、今回、ブック○フで108円だったので、ちょっと勇気を奮って読んでみたのです。

1999年第1刷。2016年第33刷。
すごいロングセラー。いつも本屋にあるわけだ。

読んでみて

確かにしみじみ。
じっくり味わうタイプの本。
でも、思いのほか楽しめた。
星野さんの文章力に負うところが大きいと思う。
厳しい大自然に囲まれてみたいという気になる。

さらに、とても意外だったことがひとつ。

星野さんがアラスカに惹かれたきっかけは、北のさいはての集落の写真。
厳しい大自然の中で暮らす人々が、彼の興味の対象だったのだ。

そこにぐっときました。
星野さんを身近に感じました。



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by foggykaoru | 2017-08-25 22:07 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

探検家、40歳の事情

ご無沙汰いたしました。旅に出て、帰ってきました。
感想文がたまっております。
まずは旅行前に読んだこの本。

角幡唯介著。

この人と高野秀行の本は新刊で買うことにしています。
多大な経費をかけて、しかも体を張って、絶対に私が行けない(行かない)ところに行ってくれてるんだもん。印税をあげなくちゃね。

著者の日常や、過去の思い出を綴ったエッセイ集。
あとがきでご本人がおっしゃっているとおり、とても軽い。
「ネタ話」的な色合いが濃いものも散見。

で、いちばん記憶が残っているのは最初の話。
角幡氏は結局、どこに家を買ったのかしら?

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by foggykaoru | 2017-08-21 07:06 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ショパンに飽きたら、ミステリー

著者の青柳いづみこの本職はピアニスト。「翼のはえた指」で知った人である。
彼女のピアノはいまだにきいたことがないのだけれど、ほんとうに書ける人だなと改めて感じた。
そして、すごい読書量だなと感嘆した。

というのは、この本、雑誌「EQ」に連載していたエッセイを集めたものなのであり、音楽に関わりのあるミステリー小説の紹介なのだ。
ミステリー専門誌にそんなエッセイを依頼されるなんて、ただものじゃない。
しかも6年も連載していたのだ。

紹介されているほとんどのミステリー作品は未読なのだけれど、とても面白くて、読んでみようかなという気にさせる。

この本はすぐには断捨離しないことにする。


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by foggykaoru | 2017-08-01 23:07 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

まひるの散歩

角田光代のエッセイ。
もともと雑誌「オレンジページ」に連載されていたものだそうで、最初のほうは食べ物関連のネタ。
でも、後半は種が尽きたらしく、普通のエッセイになってしまった。

さすが売れっ子作家だけあって、まあまあ面白かったけど、一つ一つが短すぎ。

再読は無いな。即処分箱行きです。

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by foggykaoru | 2017-07-20 20:54 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ブラック・ジャックは遠かった

副題「阪大医学部ふらふら青春記」からうかがえるとおり、阪大出身のお医者さんが過ごした学生生活の思い出の記。

著者の久坂部羊(くさかべ・よう)という人を知らなかったので、あとがきを読んでみたらこんなことが書いてありました。
単行本になると決まったとき、彼女(著者の奥さん)が最初に言ったセリフはこうだ。
「そんな本、買う人おるん?」
私がムキになって「おもしろいことも書いてるやろ。昭和の医学生の記録にもなってるし」と反論すると、彼女はこう言った。
「わたし、基本的に他人のことは興味ないから」
「夫は他人かい!」と、そんときは悶絶しながらツッコんだ。
<中略>文庫化が決まったときも、彼女は反射的にこう言った。
「えーっ、大丈夫? わたしやったら、ぜったい出さへんわ」
わはははは・・・。これは楽しそうだな、と思って読んでみたのでした。

まあ、どうってことないけれど、面白いです。

南木佳士が自らの学生時代をもとに書いた「医学生」とは全然違う。
あっちは暗い。暗くても面白いけど。
こっちは明るい。能天気です。
あっちは秋田大学の学生のバイブルになってるそうです。
こっちはバイブル・・・・ではないかも。
こっちは私と限りなく同世代なので、その時代感がよーくわかるところが、個人的にはツボです。
のんきでいい時代だったなあ。


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by foggykaoru | 2017-04-17 20:29 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

60戯画

鹿島茂著。副題は「世紀末パリ人物図鑑」

1人につき3ページ割かれている。
その内訳は、鹿島氏が蒐集したフランスの著名人の戯画が1ぺージ。その人に関する解説が2ぺージ。

というわけで、実にさっさと読み進められる。

著名人といってもいろいろです。
最初のほうは日本でも有名なユゴー、モーパッサン、ランボーとか。ジュール・ヴェルヌも。
文学者ばかりではありません。エッフェルとかレセップスとか。
たまにフランス人以外も登場します。ディケンズとかワーグナーとか。
後半は、仏文学者でもない限り、知らない人ばかり。

でも、大変面白く読みました。

この本は処分しないことに決めました。
忘れた頃に読んだら、絶対にまた楽しめるから。

私はめったにフランス文学を読まないのですが、
山本有三の「路傍の石」の原型となったのが、ドーデの「プチ・ショーズ」だと聞いて、がぜん読んでみたくなりました。
(「路傍の石」自体、今読み直したらどう感じるんだろう?)

フランスとフランス文化に興味がある人限定ですが、超お薦めです。




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by foggykaoru | 2017-03-29 20:20 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

週末ちょっとディープなタイ旅

下川裕治著。
「週末」シリーズの最新刊。
タイトルに「旅」とあるけれど、旅本だと思って読むとあてがはずれるだろう。
正確には「プミポン国王亡きあとのタイの現状」という感じ。

この本を読んで初めて知ったけれど、下川さんはタイ在住なんだそうです。
国王の死に際しての国民の反応等、定点観測してないとわからないことが書かれていて、非常に興味深い。

でももっともっと書けることがあるのに、抑えているのだろうと思う。
たとえば新しい国王はかなり問題がある人だということなど。
(新聞社勤務のダンナがバンコク支局勤務になったために、現地に数年住んだ友人から聞いた話なので、かなり信頼できる情報です)
下手なことを書いて、それがタイ当局に知られたら、きっとタイにいられなくなるだろうから。





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by foggykaoru | 2017-03-26 09:16 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

老いと収納

著者は群ようこ。
溜まりに溜まった不用品を処分するお話。いうなれば断捨離エッセイ。

すごいなあと思ったのは、服装の総チェック。
ファッションの専門家である友達からのアドバイスをもとに、クローゼットの服を総とっかえに挑戦してるんです。
「今、似合うもの」を厳選して。
長年、自分に似合うと思っていたものが、実はそうでなかった、ということが多々ある。
年を取ったせいで、昔似合ったものが今はそうではない、ということもある。

私も服装チェックはしています。自力で。
「昔は似合ったけど、今はダメ」を発見しては処分しています。
でも、自分だけだと「明らかにダメ」なものしかわからない。
ファッションセンスあふれる友人がいてくれたら、どんなにいいでしょう。

あと、夏の部屋着として「高島ちぢみ」を採用したんだそうです。
今度夏のパジャマを買うときは、ぜひ高島ちぢみにしてみよう。

群さんとの大きな違いは、本の量。文筆家だもんね。
そして着物。これがすごく場所をとる。
私は着物には一切興味がなくて、ほんっとうによかった。


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by foggykaoru | 2017-03-21 21:52 | エッセイ | Trackback | Comments(3)

イギリス人はおかしい

副題は「日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔」
著者の高尾慶子という人は、紆余曲折の末、イギリス人、それも超有名な映画監督リドリー・スコット宅のハウスキーパーになる。
そのときの暮らし、そしてその後少しのお話。

1か月以上前に読んだので、ほとんど忘れてしまっているのだけれど、非常に面白く読んだことだけは覚えています。
タイトルから想像できるとおり、英国礼賛ではありませんが、そこがいいのです。英国マニアは必読。

話は古いんです。ハードカバーの初版は1998年。
「英国人は紳士だとか言うけれど、それはもはや幻想。サッチャー政治がすべてを悪く変えてしまった」と吠えていらっしゃいます。
「サッチャーが悪い」は初耳ではないんですけどね。
そのサッチャーも引退して幾年月。認知症になってしまったそうで。(遠い目)
サッチャー以前の、礼節に満ちた英国を味わってみたかったものです。



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by foggykaoru | 2017-02-26 08:33 | エッセイ | Trackback | Comments(2)