カテゴリ:エッセイ( 143 )

がんばらない

超有名な鎌田實先生のエッセイ。

さすがと言うべきか。
興味深く、心に残りました。

冒頭に「看取り」のエピソードがいくつか並び、涙なくしては読めず、電車で読み始めたことを後悔した。冒頭だけは自宅で読みましょう。

諏訪中央病院がいかにして今のようになったかが書かれていて、なかなか興味深い。
鎌田先生の生い立ちも。

今、長野県が健康長寿の県になったのは、諏訪中央病院の試みがきっかけだったんですね。
あと、今や常識となった「デイケア」の発祥の地も諏訪(正確に言うと茅野市)

隠居したら茅野に移住しようかなんて、一瞬だけど、思ってしまった。

鎌田先生はチェルノブイリの子供たちにも関わっているんですね。

チェルノブイリはウクライナにあるけれど、ベラルーシ国境のすぐそば。
原発事故のときの風向きのせいで、一番被害を受けた国はベラルーシ。
ということまでは知っていたけれど、風向きだけでなく、時期も最悪だったということまでは知らなかった。

4月末。
共産党にとっては一大イベントである、メーデー直前だった。
見たこともない黒い雨に打たれながら、子供たちはイベントの練習をさせられていた・・・


ベラルーシ・・・
いろんな意味で非常に印象的な国でした。
行ってよかったです。
友よ、誘ってくれてありがとう。

メインサイトでベラルーシ旅行記、ちんたら連載中です。宣伝失礼。
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by foggykaoru | 2016-10-13 20:28 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

極め道

三浦しをんの「爆裂エッセイ」
古本屋で購入。

三浦しをんの本は、数冊読んだ限りにおいて、いちばん好みに合ったのは小説でなくて文楽関係のエッセイでした。
小説は味はあるけれど、ちょっと構成が弱い感じがして物足りないんですよね・・・

というわけで、このオタク感満載のエッセイを手にとってみたわけです。
私についていけるかな
という心配もあったのですけれど。

正直、最初は多少の違和感あり。
マンガの話、わかんないし。
でも、3分の1ぐらいまで読んだら、すっかり洗脳され(爆)、ハマりました。

文章のテンポが早く、リズムが心地よい。
自虐ネタもうまい。

彼女の本領はエッセイだと思います。

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by foggykaoru | 2016-09-06 20:48 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

戸建て願望

井形慶子著。
副題は「こだわりを捨てないローコストの家づくり」
古本屋で購入。


前に読んだ本と似たようなものなのだけれど、こちらは井形さん「自身が住むために建てた」家の話。

買い物をするときは、自分が欲しいのはどういうものなのかを明確にしていないと失敗するけれど、家を建てるときも同じ。
だから自分の好みを明確に自覚しておかなくてはいけない。
業者が思いもよらない要求も、きちんと説明し、説得する。
その熱意で動いてもらえるんでしょうね。
それ以前に、「この人なら動いてくれるだろう」という目利きでなくてはならない。

すごいなー
と感嘆しつつも、
井形さんのイギリスの古民家好きにはついていけないものを感じます。
いくら頑張っても、日本で建てるんだから、しょせんはまがい物ではありませんか。
個人的な趣味をとやかく言ってもしょうがないんですけど。

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by foggykaoru | 2016-08-28 22:39 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

花森安治の編集室

副題は
「暮しの手帖」ですごした日々

著者は唐澤平吉という人。副題の示すとおり、「暮しの手帖」の もと編集者。
1997年に単行本として出て、今年文庫化された。「とと姉ちゃん」効果です。


花森安治は「アーティスト」というより「アルチザン(職人)」であり、「天才的な職人」だったのだという。
強烈な個性とオーラをもって、編集室に君臨していたということがよくわかる。

大橋さんを主人公にした朝ドラでは、もっとソフトな編集長にしてますね。
そうしないと大橋さんの存在が薄くなってしまうから。

著者は1972年に入社したそうだ。
そういえば「新入社員募集」の記事が載っていたなあ。
「きつい仕事です。泥臭いです。1日中洗濯したりします」的なことが書かれていたことを、思い出しました。

「暮しの手帖」チルドレンには楽しめる本でしょう。

時として、いや、往々にして、理解不能な暴君だった花森安治に、著者が心酔していたことが伝わってくる。
花森亡きあと、うつ病になってしまって退職したそうだが、心にぽっかり穴があいてしまったということなのだろうか?

ところで、花森安治はスカートなんてはいていなかったそうです。「はいたことがある」だけだったのでは?
それよりも、「いつも同じ服を着ているようでいて、実は同じデザインの服を仕立てさせていた」というあたり、昨今のミニマリストが提唱する「私服の制服化」ですね。早いな~!


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by foggykaoru | 2016-08-27 16:32 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

女ひとりの巴里ぐらし

石井好子がパリのキャバレーのメイン歌手として1年間過ごしたときの思い出をつづったエッセイ。

私は彼女の歌こそきいたことはないけれど、その名前はおなじみだし、彼女がシャンソン歌手だったことも知っている。
彼女の「巴里の空の下オムレツの匂いは流れる」を大昔、たぶん小学校高学年か中学生のころに読んだから。
「暮しの手帖」に連載されていたから。

というわけで、「暮しの手帖」つながりです。
めったに行かない小田急デパートの上の書店に久しぶりに行ってみたら、えらくオシャレでおもしろい本屋に変わっていてびっくり。
そこで「とと姉ちゃん」関連本として、石井好子の本までもが並んでいたのです。気が利いてるじゃん。

往年のパリ、それも夜の世界。
ディープです。面白いです。
「どなたにもお薦め」とは断言できないけれど。

「解説」で鹿島茂が絶賛してます。
文章力はもちろんのこと、「パリでフランス人相手の商売をして稼いだ」ということも称賛してます。
「フランスにいる日本人の多くは、日本人相手の商売しかできない」と。

そりゃそうだ。
そういう意味で、これと匹敵する本は「パリふんじゃった」です。

旧フラン時代のことなので、ものの値段がわかりにくいけれど、キャバレーの舞台でちょっとしたミスがあるととられる罰金が100フランとある。
いくらなんでも100円という感じではないだろう。
たぶん、400円とか500円とかいう感じ?

とすると、石井さんが得た15万フランという月給は60万とか70万円ぐらいの感じ?
すごい!

石井さんの「巴里の空の下・・・」を再読しようかと思案中。

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by foggykaoru | 2016-08-19 22:23 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

「暮しの手帖」とわたし

「暮しの手帖」の社長だった、大橋鎭子の自伝的エッセイ。「とと姉ちゃん」のもとになった本である。
朝ドラの影響でいろいろな本が出ているけれど、読むならやっぱり大橋さん自らの文章だと思って、店頭でこの本を選んだ。

私のテレビは単に観ることしかできない。
レコーダーも持っていない。
だからテレビ番組はリアルタイムでしか観られない。
(DVDプレーヤーも壊れてしまったんだっけ。)
「あまちゃん」のときにNHKオンデマンドに入った。
退会しそびれてずるずるしている間に、村岡花子だという理由で「花子とアン」を観て、千秋さまが出てるからという理由で「はるが来た」を観た。
現在の「とと姉ちゃん」は、オンデマンドで最初の1週間分を観たのだけれど、その後、追いかけて観るほどの熱意はない。
でも、平日の朝にたまたま在宅しているときは必ず観てしまう。

なにしろ子供のころの愛読書だった「暮しの手帖」ですからね。

我が家にはたぶん30号くらいからの「暮しの手帖」がずらっとあった。
講読していたのは母だけど、母は「読んでいたのはあなたよね」と言う。

「直線裁ち」とか、懐かしいです。
(「直線裁ち」は創刊号だけでなく、後になってからもちょくちょく取り上げられていた。)
「台所ユニット」の開発記事はお気に入りでした。

あの古い「暮しの手帖」、また読み返したいです。
1世紀20号~60号ぐらいまでの号を。


「暮しの手帖」は大橋さんの人柄によってあそこまでになったんだなとしみじみ思った。
ものすごく世話好きで、困っている人のためには力を惜しまなかったらしい。
「暮しの手帖」の錚々たる寄稿者は、そんな彼女だったからこそ原稿を書いた。
まさに「情けは人のためならず」。
もちろん花森安治の存在が不可欠だけれど、彼が加わったのも彼女の人柄によるだろう。
そこのところ、連ドラはちゃんと描けてないような気がする。
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by foggykaoru | 2016-08-18 21:22 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

新宿駅最後の小さなお店ベルク

副題は「個人店が生き残るには?」
著者は井野朋也。新宿駅東口にある「ベルク」というカフェの経営者。

古本屋で見つけたとき、買おうかと思った末にやめたのだが、間もなく図書館で見つけた。ラッキー。

知らなかったこのお店。
生まれてこのかた、東京、それも新宿を中心としたエリアに住んでいるのに。
「早い、安い、うまい」三拍子揃った名店なんだそうだ。
今度新宿東口に行ったら入ってみようかな。

「ベルク」の公式サイトはこちら

そんな人気のある名店を、大家のルミネは追い出しにかかったんだそうだ。
理由は「古いから」
店長は首を縦に振らず、長年の顧客も抗議した。
(その顧客がすごい。著名人がいっぱい)
「ベルク応援ブログ」もできた。
そしてルミネは黙った。

最近、外食というとチェーン店ばかりに行っている。
チェーン店しかないから。
美味しい個人経営の店があれば行く。
そういう店はその町の財産だ。

我が家の最寄り駅の前にそういう店がある。
ランチのお味がいい。なにげないのだけれど、飽きない。
土曜日に家にいるときは、たいていそこで昼食をとる。
(日曜日定休が残念)
マスター、これからも頑張ってね。
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by foggykaoru | 2016-07-15 19:38 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

じろじろ日記

古本屋で購入。
故・赤瀬川源平のエッセイ。

毎日グラフの連載記事をまとめたもの。1996年刊。
というわけで、古いけれど私には全部わかる(自爆)
電車に乗ったときに、ちょこちょこ読むのによかった。
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by foggykaoru | 2016-07-13 19:31 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ダダダダ菜園記

シルバー世代による、家庭菜園の記録
・・・ということになるんでしょう。
著者は伊藤礼。
はて、この名前は?と思って検索してみたら、伊藤整の息子でありました。
解説が宮田珠己というところにひかれて新刊を購入。
あと、こんな私でも、もしかすると老後の楽しみは庭いじり、になったりするんだろうか?と最近思ったりするもので。

で、この本。
「ダダダダ」というのは著者が買った耕運機の音。
この人は、何かの種をまく前に、勉強したり調べたりすることがなく、100パーセント行きあたりばったり。
思わぬ成り行きに慌てふためいたり、気分が乗らなかったら畑が荒れるに任せたり。
都内の庭先でちょこちょこ野菜を作るだけなんだから、そういう行き方もアリなんでしょう。
驚くべきなのは、この本の行きあたりばったり加減。
どんどんどんどんどんどんどんどん脱線します。

まあまあ面白かったですよ。
でも、まあまあでした。
ちょうど宮田珠己とおんなじぐらいの面白さ。
なんだかすごく納得してしまいました(苦笑)
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by foggykaoru | 2016-06-29 21:41 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

暮らしのさじ加減

ブック○フで購入。
金子由紀子のエッセイ。
彼女の「持たない暮らし」は、現在進行中の断捨離に進む前、最初の一歩を踏み出させてくれた本です。

この人、文章が上手だなあと思います。
他の人が同じ内容のことを書いても、ここまで心に響かないかも。

「毎日同じことの繰り返し」というとネガティブな感じがするけれど、金子さんはそうではないと言う。
同じことの繰り返しでいいではないか、いや、それがいい、それこそが生きていく喜びだ、という考え方なのだ。
これ、いいな。
そう考えると、毎日が楽しくなる。

余計なモノを持たない。これは現在進行中。
好きなモノだけに囲まれて暮らす。これはまだまだ遠い目標。
「毎日切り花を絶やさない」というのは、目標ですらないけれど、そういう生活ができたら素敵だなとしみじみ思う。
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by foggykaoru | 2016-05-21 22:03 | エッセイ | Trackback | Comments(2)