カテゴリ:エッセイ( 149 )

女ひとりの巴里ぐらし

石井好子がパリのキャバレーのメイン歌手として1年間過ごしたときの思い出をつづったエッセイ。

私は彼女の歌こそきいたことはないけれど、その名前はおなじみだし、彼女がシャンソン歌手だったことも知っている。
彼女の「巴里の空の下オムレツの匂いは流れる」を大昔、たぶん小学校高学年か中学生のころに読んだから。
「暮しの手帖」に連載されていたから。

というわけで、「暮しの手帖」つながりです。
めったに行かない小田急デパートの上の書店に久しぶりに行ってみたら、えらくオシャレでおもしろい本屋に変わっていてびっくり。
そこで「とと姉ちゃん」関連本として、石井好子の本までもが並んでいたのです。気が利いてるじゃん。

往年のパリ、それも夜の世界。
ディープです。面白いです。
「どなたにもお薦め」とは断言できないけれど。

「解説」で鹿島茂が絶賛してます。
文章力はもちろんのこと、「パリでフランス人相手の商売をして稼いだ」ということも称賛してます。
「フランスにいる日本人の多くは、日本人相手の商売しかできない」と。

そりゃそうだ。
そういう意味で、これと匹敵する本は「パリふんじゃった」です。

旧フラン時代のことなので、ものの値段がわかりにくいけれど、キャバレーの舞台でちょっとしたミスがあるととられる罰金が100フランとある。
いくらなんでも100円という感じではないだろう。
たぶん、400円とか500円とかいう感じ?

とすると、石井さんが得た15万フランという月給は60万とか70万円ぐらいの感じ?
すごい!

石井さんの「巴里の空の下・・・」を再読しようかと思案中。

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by foggykaoru | 2016-08-19 22:23 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

「暮しの手帖」とわたし

「暮しの手帖」の社長だった、大橋鎭子の自伝的エッセイ。「とと姉ちゃん」のもとになった本である。
朝ドラの影響でいろいろな本が出ているけれど、読むならやっぱり大橋さん自らの文章だと思って、店頭でこの本を選んだ。

私のテレビは単に観ることしかできない。
レコーダーも持っていない。
だからテレビ番組はリアルタイムでしか観られない。
(DVDプレーヤーも壊れてしまったんだっけ。)
「あまちゃん」のときにNHKオンデマンドに入った。
退会しそびれてずるずるしている間に、村岡花子だという理由で「花子とアン」を観て、千秋さまが出てるからという理由で「はるが来た」を観た。
現在の「とと姉ちゃん」は、オンデマンドで最初の1週間分を観たのだけれど、その後、追いかけて観るほどの熱意はない。
でも、平日の朝にたまたま在宅しているときは必ず観てしまう。

なにしろ子供のころの愛読書だった「暮しの手帖」ですからね。

我が家にはたぶん30号くらいからの「暮しの手帖」がずらっとあった。
講読していたのは母だけど、母は「読んでいたのはあなたよね」と言う。

「直線裁ち」とか、懐かしいです。
(「直線裁ち」は創刊号だけでなく、後になってからもちょくちょく取り上げられていた。)
「台所ユニット」の開発記事はお気に入りでした。

あの古い「暮しの手帖」、また読み返したいです。
1世紀20号~60号ぐらいまでの号を。


「暮しの手帖」は大橋さんの人柄によってあそこまでになったんだなとしみじみ思った。
ものすごく世話好きで、困っている人のためには力を惜しまなかったらしい。
「暮しの手帖」の錚々たる寄稿者は、そんな彼女だったからこそ原稿を書いた。
まさに「情けは人のためならず」。
もちろん花森安治の存在が不可欠だけれど、彼が加わったのも彼女の人柄によるだろう。
そこのところ、連ドラはちゃんと描けてないような気がする。
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by foggykaoru | 2016-08-18 21:22 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

新宿駅最後の小さなお店ベルク

副題は「個人店が生き残るには?」
著者は井野朋也。新宿駅東口にある「ベルク」というカフェの経営者。

古本屋で見つけたとき、買おうかと思った末にやめたのだが、間もなく図書館で見つけた。ラッキー。

知らなかったこのお店。
生まれてこのかた、東京、それも新宿を中心としたエリアに住んでいるのに。
「早い、安い、うまい」三拍子揃った名店なんだそうだ。
今度新宿東口に行ったら入ってみようかな。

「ベルク」の公式サイトはこちら

そんな人気のある名店を、大家のルミネは追い出しにかかったんだそうだ。
理由は「古いから」
店長は首を縦に振らず、長年の顧客も抗議した。
(その顧客がすごい。著名人がいっぱい)
「ベルク応援ブログ」もできた。
そしてルミネは黙った。

最近、外食というとチェーン店ばかりに行っている。
チェーン店しかないから。
美味しい個人経営の店があれば行く。
そういう店はその町の財産だ。

我が家の最寄り駅の前にそういう店がある。
ランチのお味がいい。なにげないのだけれど、飽きない。
土曜日に家にいるときは、たいていそこで昼食をとる。
(日曜日定休が残念)
マスター、これからも頑張ってね。
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by foggykaoru | 2016-07-15 19:38 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

じろじろ日記

古本屋で購入。
故・赤瀬川源平のエッセイ。

毎日グラフの連載記事をまとめたもの。1996年刊。
というわけで、古いけれど私には全部わかる(自爆)
電車に乗ったときに、ちょこちょこ読むのによかった。
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by foggykaoru | 2016-07-13 19:31 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ダダダダ菜園記

シルバー世代による、家庭菜園の記録
・・・ということになるんでしょう。
著者は伊藤礼。
はて、この名前は?と思って検索してみたら、伊藤整の息子でありました。
解説が宮田珠己というところにひかれて新刊を購入。
あと、こんな私でも、もしかすると老後の楽しみは庭いじり、になったりするんだろうか?と最近思ったりするもので。

で、この本。
「ダダダダ」というのは著者が買った耕運機の音。
この人は、何かの種をまく前に、勉強したり調べたりすることがなく、100パーセント行きあたりばったり。
思わぬ成り行きに慌てふためいたり、気分が乗らなかったら畑が荒れるに任せたり。
都内の庭先でちょこちょこ野菜を作るだけなんだから、そういう行き方もアリなんでしょう。
驚くべきなのは、この本の行きあたりばったり加減。
どんどんどんどんどんどんどんどん脱線します。

まあまあ面白かったですよ。
でも、まあまあでした。
ちょうど宮田珠己とおんなじぐらいの面白さ。
なんだかすごく納得してしまいました(苦笑)
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by foggykaoru | 2016-06-29 21:41 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

暮らしのさじ加減

ブック○フで購入。
金子由紀子のエッセイ。
彼女の「持たない暮らし」は、現在進行中の断捨離に進む前、最初の一歩を踏み出させてくれた本です。

この人、文章が上手だなあと思います。
他の人が同じ内容のことを書いても、ここまで心に響かないかも。

「毎日同じことの繰り返し」というとネガティブな感じがするけれど、金子さんはそうではないと言う。
同じことの繰り返しでいいではないか、いや、それがいい、それこそが生きていく喜びだ、という考え方なのだ。
これ、いいな。
そう考えると、毎日が楽しくなる。

余計なモノを持たない。これは現在進行中。
好きなモノだけに囲まれて暮らす。これはまだまだ遠い目標。
「毎日切り花を絶やさない」というのは、目標ですらないけれど、そういう生活ができたら素敵だなとしみじみ思う。
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by foggykaoru | 2016-05-21 22:03 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

のんびり行こうぜ

野田知佑著。古本屋で購入。なんと平成2年刊。

野田さんの、カヌー&釣り三昧の暮らしが淡々と綴られている。
電車でちょこちょこ読むのには最適、、、
ではあったけれど、実は淡々としすぎていて、積極的に読もうという気分になかなかならず(苦笑)
だから読み終えるのにけっこう時間がかかりました。

自然の河川をコンクリートでかためてしまう日本の行政を批判しています。
野田さんが釣りあげた魚を食べると、「残酷だ」というような声があがるけれど、食べるために釣るぐらいだったら魚は減らない、それよりも護岸工事のほうがよっぽど多くの魚を殺している、と。
この本が書かれて20年以上。今の状況はもっと悪いのだろう。

あと、キャッチ&リリースというのは、実はとても残酷なんだそうです。
魚は釣り針で怪我をするわけで、その傷口から細菌が入り、長いこと苦しんだあげく、死んでいくんだそうで。

友人である椎名誠と、その息子さんの岳くんがよく登場します。

というわけで、今まで図書館や本屋で見かけても、あまり食指が動かなかった「岳物語」に、ちょっと興味が湧いてきました。
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by foggykaoru | 2016-05-11 22:05 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

だいたい四国八十八ヵ所

宮田珠己の旅エッセイ。
ネットでユーズドを購入。

かねてからお遍路には興味がある。
サンチャゴ・デ・コンポステーラの巡礼の話をきいて、面白そうだな、でもキツそう、、、そうだ、なにもヨーロッパまで行かなくても、日本にはお遍路さんがあるじゃないか!と思いついたのである。
で、信仰にもとづかない、バックパッカー的お遍路を宮田さんがやったことを知った。
これは読むっきゃないでしょ。

うん。
この人、私と全く同じ感覚。
歩き旅をしてみたかったので、かねてから有名なお遍路にチャレンジしてみた、というだけのこと。

お遍路、悪くなさそうです。
でも、1日平均20キロ歩くのはどうだろうか。体力的に自信なし。
20キロ歩いた翌日は休むとか、5キロぐらいでとどめるとかしたいところ。
だけど、お遍路は修行だから、連泊する人はいないんだって。困ったな。
すごくキツくなったらバスを利用する、ぐらいならできるだろうか?

宮田さん特有のお気楽ムードで、さらさら読めます。
楽しく読みながら、足にマメをつくらないための心得とか、杖は邪魔なだけ、など、実用的な知識も得られます。
読み返す気にはなれないんだけどね。
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by foggykaoru | 2016-04-29 07:35 | エッセイ | Trackback | Comments(4)

負けるのは美しく

集英社文庫。古本屋で購入。

読書家として知られた俳優・児玉清のエッセイ集。
自らの俳優人生が中心。
最終章は若くして逝った娘について割かれている。
映画俳優としてはいま一つだった児玉氏なので、タイトルどおり「負けた(=思うようにならなかった)」エピソードが多いのだけれど、読んでる分には楽しめます。
どのくらい楽しめたかと言うと、一篇が長くないから、ちょこちょこ読もうと思って読み始めたのだが、一気に読んでしまった、というくらい。

ずっと昔、テレビドラマで彼がフランス語の通訳を演じていて、そのフランス語に感心したことを覚えている。
仏文学者・篠沢秀夫の学友で、一緒に語劇をやっていたということを知っていたので、「さすが仏文科卒!」と思ったのだが、後になって実は独文科出身だと知り、驚いたものだった。
語学のセンスが相当あるんだろうなと思った。
家庭の事情がなかったら、絶対に独文学者になっていた人なのだろう。
というわけで(?)、解説は独文学者の池内紀。
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by foggykaoru | 2016-04-15 22:39 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

他諺の空似

米原万里さんの遺作だそうだ。
副題は「ことわざ人類学」
「他諺」は「たげん」と読むそうな。

同じような意味を持つ、世界中の諺を紹介している。
興味深いけれど、その量があまりにも多くてゲップが出そう。
各項目の「つかみ」は、色っぽい話が多くて、そこだけはさっさと読めたんだけどね(苦笑)
忘れたころになってほんのちょっぴり読み進む、という感じで、読み終えるのに3か月ぐらいかかってしまった。

この本が書かれた当時の小泉政権をビシビシ批判している。
でも、今の政治ってあの頃どころの騒ぎじゃないかも・・・
と、暗澹とした気分になってしまって、それがなかなか読み進むことができなかった、もう一つの理由。

裏表紙の紹介文にあるように、まさに米原ワールド炸裂!
悪いのは、受け止めきれなかった私です。

ユーズドでしか入手できません。
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by foggykaoru | 2016-02-18 21:49 | エッセイ | Trackback | Comments(0)