カテゴリ:普通の小説( 129 )

卵の緒

瀬尾まいこ作。
「卵の緒」と「7's blood」という小品が収録されている文庫。

前者はこの作家のデビュー作なのだそうだ。
どちらも、この人ならではの(というほど読んでいないんだけど)ほっこりする作品。
軽い味わいだけど、「人と人のつながり」を考えさせてくれる。

瀬尾さんの作品は、1つ読んだらぜひ他の作品も読みたいと思うほどの吸引力は(私にとっては)無いんだけれど、多くの愛読者を得ているのには納得です。



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by foggykaoru | 2018-01-10 20:10 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

夏の名残りの薔薇

「名残りの薔薇」という表現をはじめて知ったのは、アン・シリーズ。たぶん「アンの夢の家」じゃなかったかな?

今をときめく恩田陸の小説。
蜜蜂とナントカというのが、なんとか賞をとったんでしたよね?
というくらい、不案内な私ですが、古本屋で見つけたので、読んでみることにしました。

びっくりでした。
ミステリーを期待して読んだら、いやいや。
謎解きなんかじゃない。できない。何が本当なのかさっぱりわからないし。

だからタグは「ファンタジー」としておきます。

いろいろいわく因縁のある人々が古い山奥のホテルに集うという舞台設定がとっても好みです。
面白いことは面白かったんですが、普通の謎解きのほうが私は好きです。








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by foggykaoru | 2018-01-07 20:33 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

我が名はエリザベス

著者は入江曜子。
副題は「満州国皇帝の妻の生涯」

ずいぶん前から存在だけは知っていて、ずっと気になっていた本。
なにしろ映画「ラスト・エンペラー」を観てますから。
しかもその後、愛新覚羅溥儀の英国人家庭教師ジョンストンの書いた「紫禁城の黄昏」も読んでますから。

あの人の妻なんだから、ろくな目にあわないんだよね、キツイよね・・・と思って、古本屋で見つけて手にとってはまた棚に返して・・・を繰り返していたのだけれど、落ち着いて本を読む時間がとれそうだったので、思い切って購入。

「ノンフィクションノベル」という、意味不明なキャッチコピーがついている。
一人称で書かれているから明らかに小説。でも、ノンフィクションっぽい。
新田次郎文学賞を受賞したというのは納得です。彼もノンフィクション的な小説をたくさん書いた人だから。

主人公はフランス租界で西洋文化に染まって育つ。
そんな少女が清国(の元)皇帝の后になるのだ。耐えられるはずがない。
きっと纏足もしてないはず。それに関しては何も記述が無いんだけど。

予想どおり、主人公にとって、不幸なことばかりが起こる。
予想どおり、アヘン中毒になる。
そして、野垂れ死に。

予想どおり、キツかった。
でも、なかなか面白かった。一気読みでした。

そして、
映画「ラスト・エンペラー」はとても面白かったけれど、かなりきれいごとだったんだなとこの本を読んで感じました。
「紫禁城の黄昏」も、真実の一部しか書かれていないんだろうなと思いました。
もっとも、すべての真実を知るなんてことは、なかなかできることじゃない、たぶん不可能なのだろう・・・
などと、いろいろなことを思ったのでした。







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by foggykaoru | 2018-01-05 22:39 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

双頭の船

池澤夏樹のファンタジー小説。
東日本大震災にインスパイアされて書いたそうだ。

何やら天災が起こった。
そこにボランティアを載せた船がやってきて、そのうちに被災者も乗ってきて・・・
ノアの方舟っぽかったり、ひょっこりひょうたん島っぽかったり。
よくわかんない作品でした。



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by foggykaoru | 2017-12-29 21:53 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

忘れられた巨人

カズオ・イシグロの小説。
ノーベル文学賞をとったんだってさ、ということで、めったにそういう話題にのらない私なのだが、本屋で平積みになっているのを見て、ついつい。
ファンタジーで。アーサー王の要素もある、ということにも惹かれた。

テーマは「忘れる」こと。

で、老夫婦が思い立って、旅に出る。
というところが、そこはかとなく、「ホビット」や「指輪物語」に似ています。
でも、全然違うんですけどね。

最終的に、いろいろな伏線はちっとも回収されない。
そういう意味で、すごく大胆な作品なのかもしれない。

面白いかと問われると

うーーーん

私は主人公たちと一緒に意識がもうろうとしてしまい、何を読んでいたのかわからなくなったりして、読み通すのがしんどかった。

日本人はすぐに忘れるのがイカンと言われます。
今は英国人だけど、生まれは日本人だったカズオ・イシグロが、こういうテーマを扱ったということ自体が、なによりも興味深かったです。

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by foggykaoru | 2017-12-06 21:08 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

どうしようもないのに、好き

ここ1、2か月に読んだ本の中でベストはこれ。

著者は内田洋子。

副題は「イタリア 15の恋愛物語」
・・・ってことは、小説?
今まで内田洋子のことを、エッセイストだと思っていたんだけど、もしかして小説家だったの?

まあ、そんなことはどうでもいい。本は面白ければいいのだから。

どの話も、内田洋子本人と思しき人物の目を通して語られているので、味わいとしては限りなくノンフィクション。
そして相変わらず、とても濃くて切ないイタリア人の生きざまが、心に響きます。
とか偉そうに言っておりますが、今、目次を見て、内容を思い出せるのは最初の1篇のみだったりする(苦笑)

忘れちゃったのはむしろ幸い、また読もうかな、、と思わせてくれる、そのぐらい気に入りました。




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by foggykaoru | 2017-12-04 21:13 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

その手をにぎりたい

柚木麻子の小説。

時代はバブル期。
主人公の女性は銀座の超一流の寿司屋に通い詰めながら、仕事にまい進する。
そしてバブルは終焉する。

ちょっとほろ苦いところが、今まで読んだ柚木さんの小説とは違う。
で、ちょっとほろ苦いせいか、これは文庫化されていないみたい。(たぶんね。確認したわけじゃない)
で、ちょっとほろ苦いところが、わりと気に入ったのでした。

でも、柚木さんの小説はもういいかな
とも思いました。




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by foggykaoru | 2017-10-04 23:02 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

眉山

眉山とは徳島にある山だそうです。
徳島生まれの女性が主人公で、彼女の目を通して、その母親の死に様、そして生き様を描いています。

この母親がなんとも魅力的。女傑。

死をテーマにしたさだまさしの小説としては「アントキノイノチ」というのがある。
そしてこの作品。

人の死に関わる、大きな出来事が、さださんの周囲にあったのだろうと思ってしまった。

死を扱っているけれど、重くはありません。
さらさら読めます。
興味があったら、気軽に読んでみてください。

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by foggykaoru | 2017-09-25 20:32 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

あまからカルテット

柚木麻子の軽~い小説。
女子校時代の仲良しグループが、大人になっても助け合って幸せをつかむ・・・的なお話。
暇つぶしによさそうだと思って読んだのだけれど、いくら暇つぶしでも、ここまで軽くなくてよかった。
同じ作者の「ランチのアッコちゃん」、あれのほうがずっと面白い。

でも、女子校育ちの人なら、きっと私よりもずっと楽しめるはず。

正直、この本に出てくる女友達の世界は、共学育ちの私にとっては異世界だったのでした。



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by foggykaoru | 2017-09-21 20:21 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

高台にある家

著者は水村節子。
自らの生い立ち、ひいては自らの母親の数奇な運命をたどるという、自伝的小説。
著者唯一の小説なのだそうだが、きちんと小説作法の先生について(しかも、最高の批評家を得て)書かれたため、十分に読むに堪える作品になっている。それどころか面白い。

で、水村節子の娘である、作家・水村美苗が、あとがきに文章を寄せている。
彼女は母親と祖母から話を聞かされて育ち、「これは小説のネタだ」と思っていたら、、、
母親が先に書いちゃった。
しかも、さかんに「どう思う?」と原稿を渡され、やいのやいのと批評を迫られ、「なんで私がこんなことをしなくちゃならんのか」と地団太踏んだんだと。

そして、、
壮絶な介護の末、母を見送った水村美苗は、母の手になるこの小説があるにも関わらず、改めて「母の遺産」を書いちゃったのです。

というわけで、この小説は「母の遺産」とかぶっていることがたくさん。
こっちを読むと、「母の遺産」のどこがフィクションなのかがわかる。
なにも両方読むことはない、という考え方もあります。
ですが、ネタとして面白いという点は間違いないので、立て続けに読むのはどうかなとは思いますが、「母の遺産」を興味深く読んだ人にはお薦めできます。






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by foggykaoru | 2017-07-15 06:22 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)