カテゴリ:普通の小説( 123 )

羊と鋼の森

宮下奈都作。
「本屋大賞受賞作」として、今、本屋で平積みになっている本。
友人が貸してくれました。

若きピアノ調律師のお話。
これがとっても素直な青年で。
周囲の人々も、総じていい人なので、ストレスなく読める。
けっこう面白かったです。
でも、読み返したいほどではないかな。

小さい頃からピアノを弾かされていてクラシック音楽には「げっぷ」が出る状態だった身としては、ピアノやクラシック音楽に触れたことがなかった主人公が、ある日音楽に出会い、人生を決定づけるほどの大きな衝撃を受ける、、というのが羨ましい。
(もっとも、小さい頃にクラシックに縁がなくて、そのまま一生涯縁が無い、という人が大多数だろうけれど。)

そう言えば、調律師を追ったドキュメンタリー映画を観たことがあったっけ・・・
と思ってこのブログを検索したら、、、
感想文書くの、サボっていたのでした。
「ピアノマニア」という映画です。面白かったですよ。
何年も前の映画ですが、公式サイトはこちら
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by foggykaoru | 2016-05-31 21:37 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

センセイの鞄

川上弘美の小説。
裏表紙の「谷崎純一郎賞受賞作」という紹介文に惹かれて古本屋で購入。


近所の呑み屋で高校時代の恩師とばったり出会い、細く長く交流していくというお話。
とても読みやすいけれど、軽すぎない。
味わいがあって、なかなかな小説でした。

下戸というわけじゃないけれど、酒量が少ない(ワインだったらグラスに2杯ぐらいで十分)私にとって、「1人で呑み屋で一杯」は憧れです。
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by foggykaoru | 2016-05-27 21:28 | 普通の小説 | Trackback(1) | Comments(2)

人情裏長屋

新潮文庫刊。実家の本棚で見つけた。

山本周五郎の短編集。
題名どおり、市井の人々の織りなす人情話。
落語を聞いている気分になる。
内容もさることながら、古めかしい言葉遣いが味わい深い。現代の作家には書けない文章である。

「半身浴のおとも」として、毎日1つずつ読むのにちょうどよかった。
これを機会に山本周五郎の他の作品も読んでみたい、とまでは思わなかったが。
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by foggykaoru | 2016-04-10 07:35 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

書店ガール

著者は碧野圭という人。

主人公は吉祥寺の大型書店に勤務する女性。
実はこの本、吉祥寺の古本屋で見つけまして。だからつい買ってしまった(苦笑)

裏表紙にある「お仕事エンターテインメント」という言葉そのもの。
あっという間に読めてしまう、とっても軽い小説です。

人間模様の描き方があまりにも通俗的なんだけど、書店経営の苦しさ描かれてるところはマル。

ついついネット、特に熱帯雨林を利用してしまう私ですが、あそこって日本に税金払っていないんですってね。
どうせ新刊買うなら、日本経済のために、熱帯雨林はやめて(楽天ブックスのほうがまだマシ)、なるべくリアル書店で買おうと思い始めてる今日この頃。

なので、熱帯雨林にリンク貼るのもやめます。
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by foggykaoru | 2016-03-29 23:43 | 普通の小説 | Trackback | Comments(6)

木暮荘物語

三浦しをんの小説。
木暮荘というおんぼろアパートの住人たちの人間模様。
「性」がメインテーマだったのにはちょっと驚いた。

今まで読んだ彼女の小説は、どれも5段階の3.8~4ぐらい。
そこそこ面白いけれど、5はつかないのです。
この作品もそう。
間違いなく面白い。読みやすいし、味わいもある。
でも、なーんとなくちょっぴり物足りない。
(「風が強く吹いている」は、たぶん物足りなくない作品なのだと思う。でも私は、その直前に「一瞬の風になれ」を読んでしまったので、二番煎じみたいに感じてしまったのだと思っている)


「舟を編む」では「えーっ、ここはすっとばし?」と思った。
今回は「えーっ、この人はこの後どうなるの?」

あと、結末がちょっと意外です。
そっちにワープして終わるんかい、という感じ。
(悪いわけじゃないけど)

彼女は「小説家」というより、「エッセイスト」なんじゃないかな。

今まで読んだ彼女の本の中で、私のイチオシは「あやつられ文楽鑑賞」です。
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by foggykaoru | 2016-02-23 21:09 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

銀河のワールドカップ

川端裕人作。ワールドカップと言ったら、最近まではサッカーでした。ラグビーではなく。
で、この本は素直にサッカーです。

主人公は元Jリーガー。引退後サッカー指導者になったけれど、いろいろあって挫折して。
その彼が天才的なちびっこたちにめぐりあう。
その天才ぶりがすごい。荒唐無稽。
で、チームを率いて、勝ち進んで、、、という、ありそうな話。
でも、結末はある意味、意外。

私はサッカーはわからない。
ルールはわかります。でも、スペースがどうとか「2-3-3」とか、がわからない。
きっとそういうことがわかる人のほうが楽しめるはず。
でも、わからなくてもさらさら読んで楽しみました。
ヨットのことがわからなくてもランサムが楽しめるのと同じ(?!)

川端さんの本でイチオシは「川の名前」で、そちらはジュブナイル。間違いなく。

でも、この本は大人の本。第一、主人公が大人だし。
勘違いして読んじゃう子供もいそうです。


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by foggykaoru | 2016-01-05 22:26 | 普通の小説 | Trackback | Comments(4)

アントキノイノチ

さだまさしの小説。
今まで読んださだまさしの小説は、どれもけっこう面白かったので、私の中で彼は「はずさない作家」の地位を獲得している。

遺品整理業という職業の話。
「おくりびと」にイメージがかぶって、二番煎じ的なところもあったけれど、十分に楽しめました。
この小説も映画化されているそうだけど、「おくりびと」みたいな話題作にはならなかったようで。

すらすら読めました。
この前読んだ「シャネル」とは対照的。

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by foggykaoru | 2015-10-06 21:36 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

お嬢さん

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三島由紀夫の小説。

三島には興味があります。
大して読んでないけど。

最初の出会いは大学のとき、友人に勧められて読んだ「夏子の冒険」
夏子という良家のお嬢様を主人公とする他愛のないお話なのだけれど、とても面白かった。
そこらへんの平凡な作家も同じような筋書の小説は書けるだろうけれど、日本語力の裏付けがあると違うなあと感嘆した。

そして「潮騒」(「メロディー」はつかないよ)
素晴らしい。
私にとって恋愛小説(そんなに読んでないジャンルだけど)のイチオシ。

で、この作品。
題名からも推察されるように、「夏子」的な軽いお話。
昭和35年に雑誌「若い女性」に連載されたという。

私の小さい頃の臭いがする。
コーヒー1杯が30円。
で、公衆電話が10円。高い!!
など、当時の社会状況が懐かしいけれど、それはつまり、もはや古いということでもある。

主人公はなんの苦労もせずに生きているいいとこのお嬢さん。
適度に知的(でも中途半端)で、かつ、暇なので、いろいろどうでもいいことを考える。自意識過剰。
なんだこいつは・・・と思ってしまうけれど、人間、こういうことはある、と納得させる。つまり普遍的。古くならない。さすが。
一歩間違えたら(というのも変だけれど)純文学(の定義はよくわからんが)に十分なりうる作品なのだと思う。

というわけで三島はすごいと思います。

でも、女嫌いだよね・・・

褒めておきながら、王道の「金閣寺」とか「仮面の告白」を読む気はないんです。なんか重そうなんだもん。
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by foggykaoru | 2015-09-09 21:06 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

その名にちなんで

実家に山とある本の中から、拾い上げてきた。
なんでもかんでも古本屋に払うのも申し訳ないと思って。

ジュンパ・ラヒリというインド系アメリカ人作家の小説である。

インド移民二世である主人公に与えられた名前は「ゴーゴリ」。
彼の半生をとても淡々と描いている。アイデンティティ探しの物語。

もともとすごく読みたかったわけではないうえに、この本を読んでいる最中に「不可触民」を古本屋で見つけて、インドの暗黒面を読んでしまった。
なので、再びこの本に戻るときは、「しょせんはカーストヒンズーの恵まれた話だよねえ」という、かなり白けた気分だったのだけれど、物語としては悪くない。淡々としているけれど、退屈はしない。
小説好きにはお薦めできる。

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by foggykaoru | 2015-06-21 21:37 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

サイバラこと西原理恵子の元・夫、鴨ちゃんこと鴨志田穣(ゆたか)の私小説。
自らのアル中の記録である。

依存症というのはほんとうにどうしようもないんだなということがよくわかる。
最終的には鴨ちゃんがアル中を克服し、サイバラのもとに戻り、末期がんで間もなく亡くなったということを知ったうえで読んだのだけれど、十分面白い。

お薦めです。
でも汚いのに耐えられない人はダメかも。

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by foggykaoru | 2015-03-27 19:17 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)