カテゴリ:ルポ・ノンフィクション( 99 )

ガンジス川でバタフライ

たかのてるこという人の旅行記。
この人の本はわりとよく目にするので、気にかけていた。

旅を始める前の彼女は、ものすごい怖がりだったという。
でもこんな自分じゃダメだ!と思い切った。
旅好きの兄がいたというのも大きい。

思い切ったらいきなりノープランの旅なんだから。
信じられん。

もっとも、彼女には大きな武器があった。
それは大阪のお笑いのノリ。
羨ましいなあ。そういうのを持ち合わせている人って。

旅をしているうちに、「一期一会」ということを強く感じるようになり、、、
うんうんそうだよね。
大阪のお笑いのノリがなくて、彼女ほど多くの出会いに恵まれていない私ですらそう思う。
でも、一期一会は旅先だけのことではない
人生すべて、日常生活すべて、一期一会なんだよ
と思いながら読んでいたら、彼女もやがてそう思うようになる。

ガンジス川でバタフライをしてもお腹を壊さなかった彼女は、この後、世界を旅するようになるわけで、本も何冊か出している。
読もうかな。
この本、とっても面白かったし。

でも、1回読んだらもう2度と読み直せない本なんです。
私はけっこう読み返すんです。
全部読み直すことはあまりないけれど、パラパラめくってエピソードの一つか二つを読み返すことはしょっちゅう。
でもこの本はそれすらできない。
読んで、笑って、読み終わって、本をとじたらもうおしまい、という本なのでした。

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by foggykaoru | 2015-05-05 07:05 | ルポ・ノンフィクション | Trackback(1) | Comments(0)

恋するソマリア

高野秀行著。
「謎の独立国家ソマリランド」の続編。

うまいタイトルですなあ。

賞をとった「謎の~」の「柳の下」を狙った本かも・・・
と多少心配していたのですが、大丈夫でした。高野節、絶好調。
久しぶりの高野本で、こちらに飢餓感があったということもあるだろうけれど、大満足でした。

しかし、ここまで入れ込んだソマリランド&ソマリアだけど、これ以上突っ込んでいくと、命がいくつあっても足りなくなるかも。
高野本が読めなくなるのは嫌だから、あんまり無理しないでね>高野さん


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by foggykaoru | 2015-02-18 21:01 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

モゴール族探検記

この本読んだのはたぶん1か月ぐらい前。
感想文を書くのをすっかり忘れてしまっていた。

著者は国立民族学博物館の初代館長だった梅棹忠夫氏。
アフガニスタンにわずかにいるという、モンゴル帝国の末裔を探し回った旅の記録。
(wiki見たら、1956刊のこの本は梅棹氏にとって初めての著作だった。)

あえて学術的なことは避けて、一般向けに書かれた本なので、かなりざっくばらんな語り口で読みやすい。でも昨今のチャラい文体の本を読みなれた目には地味な書きぶり。なにしろほとんど60年前の本なのだから、比べちゃいけない。

高野秀行氏はきっとこういう人になりたかったんだろうな。

その後、アフガニスタンの情勢は紆余曲折。
もはや調査に訪れることもできないところがたくさんあるだろう。

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私はユーズドで購入したけれど、今も版を重ねているなんてすごい。
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by foggykaoru | 2014-11-24 17:23 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

イザベラ・バードの旅

副題は「『日本奥地紀行』を読む」
宮本常一という大学の先生による講演を原稿に起こしたもの。
明治時代に日本を旅したイギリス人女性イザベラ・バードが書いた「日本奥地紀行」を読んでみようかと書店で手にとってみたのだけれど、ぶ厚くて、しかも文字がぎっしりだったので、一目でメゲて、その隣に置いてあったこちらで誤魔化すことにした(苦笑)

講演の記録だから、実に読みやすい。しかも面白い。
こっちにして正解。

イザベラ・バードのことは知っていたけれど、たいした旅行者だ。
なにしろ当時の日本の田舎は蚤の巣窟だったそうで。
シュリーマンは清国と比べて日本は清潔だと絶賛してくれたけれど、蚤のことは書いてなかった気がする。彼は日本の中でも先進地域しか旅しなかったのかも。(この本のことです。超お薦めです。)
田舎は貧しかったから、人々は風呂にもろくに入らず、着物も1年中着たきり雀だったそうで。

オーストラリアに蠅が多いなんて文句言ってたら、天国のイザベラさんに怒られる(笑)

興味深かったのは、「日本の店は通りに面して開かれている」という点。(語源的に「店」は「見せ」なのだそうだ。)
今のアジア諸国の店がまさにそんな感じ。
その他いろいろあったような気がするけれど、読んだとたんに忘れてしまった(涙)
とにかく、明治時代の日本は今の日本よりもはるかに「アジア」だったんだなあとしみじみ思った。(当たり前な感想ですいません)


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by foggykaoru | 2014-10-13 16:44 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(6)

「弱くても勝てます」

副題は「開成高校野球部のセオリー」
著者は高橋秀実。
高野秀行氏がこの人に「エンタメ・ノンフ(ィクション)」の書き手として高い評価を与えているので、「からくり民主主義」と「素晴らしきラジオ体操」を読んだ。
どちらもまあ面白かったけれど、高野さんの本ほど面白くなかった。
テーマの問題なのかな、とも思ったりした。
なにしろ私は外国好きだから。

というわけで、この本、あまり期待せずに読んだのだけれど、予想以上に面白かった。
期待しなかったのがよかったのかな? 
ドラマ化されてたんですってね。

何が面白いって、取材対象の開成の野球部員が面白い。
練習時間が限られているから、そのぶんいろいろ考えるんだけど、元来考えるのが好きな子たちだから、もう本当によく考える。時には堂々巡り的にもなるけど。そして考えたことを言語化できる。
監督もすごい。頭のいい部員を指導するには、言語で刺激を与えることができる頭脳の持ち主人じゃなくちゃ。

監督は「野球は無意味」と言い放つ。新鮮。
考えてみればクラブ活動なんてものは、本来、意味なんか無いんじゃないか。
「クラブ活動を通して人間形成をする」なんていうのは、後付けかも。
「授業外でやりたい子が集まって好きなことをやる」だけのこと。
それで何が悪い?

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by foggykaoru | 2014-10-06 21:59 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(4)

メコン・黄金水道をゆく

椎名誠がラオスの奥地からメコン川を下っていくルポ。

今までに読んだ椎名誠の旅関係本の中ではいちばん退屈だった。
期待しすぎだったのかな?
ずっと川をくだっていくわけじゃなくて、途中は飛行機だったりするのにがっかりしたのは確かです。

それとも、ある程度自分が知っているところだから、大して発見がなかった?
椎名さんにしては妙に真面目な筆致だから?

いやいや、単に私の頭が疲れていて読書を楽しめなかったのかも。

熱帯雨林のレビューでは絶賛されてます。こちらです。
だから、興味のある方はぜひ。
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by foggykaoru | 2014-09-27 08:16 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

熱風大陸

椎名誠著。
副題は「ダーウィンの海をめざして」

オーストラリア大陸を南から北へ縦断した記録。
オーストラリアに最近ちょっと興味が出てきたので読んだ。

とにかくめちゃくちゃ広い。
そして暑い。
そしてうんざりするほどたくさんハエがいる。
ということがよくわかった。

最初にオーストラリア縦断をした探検隊は悲惨な結末を迎えたのだそうだ。
そのあたりのことも触れられているけれど、椎名節ですからとても軽いです。
角幡唯介さんが同じことに挑戦したら、全然違う本になったことでしょう。

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by foggykaoru | 2014-09-07 21:02 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

日本細末端真実紀行

ユーズドでしか入手できません。

疲れているときは長いものを読む気がしない。
というわけで、椎名誠のこの本を。
日本交通公社の雑誌(「るるぶ」かな?)の連載記事だったようで、一篇が短くて、しかも椎名誠だし、、、ということで、軽~~~いという点はお約束。

ちょこっと読んでは数日間放っておく、という感じだったので、読むのが早い私には信じられないくらい時間をかけて読了。

予想通り、どうってことない本でした。
でも、椎名誠って腐ってもプロの物書きだなあと初めて思いました。
なにげにうまいです。偉そうでゴメン。
この本の中のいくつかの紀行文にはしみじみ感心しました。
特に子供時代を過ごした千葉の海岸を再訪した話。
どうってことないんですよ。でもよかったです。
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by foggykaoru | 2014-07-13 09:45 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

論文捏造

著者の村松秀はNHKの「史上空前の論文捏造」という番組の制作陣。

stap細胞騒動のときに存在を知った本です。
そのときは熱帯雨林で在庫無しだったのが、しばらくして再チェックしたら今度はあったので、あら嬉しい♪と、即「ぽちっとな」
「2014年5月30日6版」とあります。きっと急に売れて、慌てて刷ったんでしょう。

2002年に発覚した、シェーンというドイツ人研究者による論文捏造のてんまつ。

驚くほど今回のstap騒動に似ている
とは聞いていたけれど、ほんとうにそう。
一つだけ大きな違いがあるとすれば、シェーンに比べてO保方さんがあまりにもスットコドッコイであること。

これ以上はネタばれしません。興味のある方はぜひご一読を。
なお、純粋文系の私が苦労せずに読めたので、どうぞご心配なく。

シェーンは研究所を解雇された。

そして我がニッポンのO保方さん。
彼女の処遇はどうなるの? 
研究者はD論文のパクリだけで「NG」を突きつけた。
研究者でなくて、普通の感覚を持った一般大衆は、それだけではピンとこなかったかもしれないけれど、「陽性かくにん よかった」で「よくないでしょ!」とはっきりわかった。
そこまでレベルが低い人が、解雇されないのはおかしいです。なにしろ給料は税金ですよ。

こういう記事を読むと暗澹とした気分になるんですけど。


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by foggykaoru | 2014-06-10 20:04 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

再び、立ち上がる

東北に基盤を置くローカル紙、河北新報の震災関連記事をまとめた本。
「河北新報のいちばん長い日」を読んで、この会社に肩入れしたくなって、購入しました。(印税は義援金♪)

報道を通じて聞いた話がかなりあるけれど、面白い、、というと語弊があるけれど、interestingです。
なにしろ新聞記事、読みやすくて「半身浴のおとも」にする前に、つるつると一気に読んでしまいました。

日本人なら読んでおいていい本です。
いや、翻訳されて外国で出版されてもいいと思う。

津波のとき、車が渋滞した。
「車を捨てて逃げろ」と言っても、多くが車にとどまり、津波で流された。津波を甘くみた、あるいは車を惜しんだ。あるいはその両方。
過去の津波の体験や言い伝えを覚えていて救われた人々もいれば、過去の大津波でもこの地域は大丈夫だったからと、逃げ遅れた人々もいる。
すべてが「私」だ。
どの人々の気持ちもわかる。
自分がどの人間になるかは、「そのとき」になってみなければならない。


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by foggykaoru | 2014-04-12 08:13 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)