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ランサム三昧の日々(3):ヤマネコ号の航海

c0025724_20425170.jpgお腹がいっぱいになったところで船に帰り、早朝東京を発ってきた人たちと合流。いよいよ出航です。と言いたいところですが、その前に払うものを払わなくちゃなりません。そう、海賊に税金を払わなくちゃならないのです。
(左は税金ならぬイベントの参加費を徴収する、海賊の首領ならぬ幹事氏)

出航は9時55分でした。誰か航海日誌に書いたのかなあ? 

とても穏やかな日和で、さしもの寒がりの私にも快適です。

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しばらくすると船長の号令がかかり、みんなで帆を張ります。
なんでも、「ARCの人たちは基本がわかっている」と、後になって船長がおっしゃったそうですが、いやいや、わかっていない人もいますって。たとえばこの私(自爆) ただ、おふねのことはほとんどわからない私でさえも、「ハリヤード」という言葉を聞いて、「えっ、ハリなんとかって? 針? 梁?」とは思わず、「ハリヤード」と正しく聞き取ることができて、たくさんあるロープのどれかのことだ」と判断できる、という意味で、もしかしたら一般ピープルとは違います?

c0025724_21194023.jpgお昼ご飯はオーシャンビューの大きな窓のある、気持ちのいいレストランでとりました。朝ご飯を食べ過ぎて、全然お腹が空いていなくて、あんまり味がわからなかったのが、かえすがえすも残念。

船に帰ると、おっ、あれは何だ? 意味ありげなビンが海面をぷかぷか。それを拾い上げ、栓をあけてみると、驚いたことに、宝のありかを示した地図が入っているではありませんか。その地図を頼りに探してみると、おお! 宝の箱が! 
(右の写真は箱の中に入っていたお宝。一見八銀貨ならぬ金貨ですが、実はロジャの大好物だったりします(^^;)

c0025724_21213182.jpgそして頭上に翩翻とひるがえるはどくろと骨のぶっちがい。海賊旗。
こんな情景を現実生活で目にすることがあろうとは、今まで思いもしませんでした。

ところで、船、特に帆船というのは、乗ってしまうと全景が見えないのであります。(船に限らないけれど。) 海賊旗を揚げて帆走するヤマネコ号の雄姿を、併走するもう1つの船から眺めたかったなあと思うのですが、、一度に2つのものを手にすることはできないのです。これ、人生の真実ね。

暖かい1日でしたが、日が傾いてくると、急激に寒くなります。風を通さないはずのゴアテックスの上下を着込んでいても耐えられなくなり、船室に駆け込んで、ズボン下を重ねました。ほとんどの人はジーパンだけで平気なのに。こういうとき、自分がいかに寒さに弱いかということを痛感します。。。

c0025724_21403116.jpgそして夕暮れ。

ヤマネコ号の夢のような1日は終わりました。


この後、温泉に行き、美味しい中華料理に舌鼓を打ち(相変わらずお腹が空いていなくて、もったいなかったです)、東京に帰りました。

しっぽの先まであんこの詰まった、充実し過ぎるくらい充実した1日でした。


翌日のイベントはこちら
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by foggykaoru | 2007-11-29 21:52 | ほんとうの生活 | Trackback(3) | Comments(8)

ランサム三昧の日々(2):港の朝

c0025724_2132699.jpg7時に起き出し、身繕い。メインの船室とドアで隔てられている船首部屋でかわりばんこに着替えるので、何かと時間がかかってしまいます。ようやく身支度を終えて、ヤマネコ号を外からしみじみ眺めてから(なにしろ着いたときは暗かったので、ほとんど何も見えなかったのです)、朝ご飯にでかけました。

(上左の写真は「ヤマネコ号をしみじみ眺める人々」、下右は「朝のヤマネコ号の甲板でしみじみする人」)


c0025724_2147577.jpg魚河岸に隣接するお店で食べた海鮮丼(まぐろのぶつ切り+いくら+うに)は、涙がちょちょぎれるほど美味しかったです。店内は朝からお客さんがいっぱい。こんなに素晴らしいものを朝から食べられるなら、いっそのことこの町に移住しようかしら、空気もきれいだから、風邪体質には向いた気候風土だろうし・・・なあんてちょっと真剣に考えてしまいました。

leiraniさんにそう言ったら、「だめよ、この町には喫茶店と本屋が無いから」と言われてしまいましたが、ほんとうにそうなんですか?


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上左は「海鮮丼とまぐろの中落ち丼」、上右は「かさごの唐揚げ」

美味しいのはよかったけれど、食べすぎました。


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by foggykaoru | 2007-11-26 21:54 | ほんとうの生活 | Trackback | Comments(8)

ランサム三昧の日々(1):ヤマネコ号でねむる

この連休はランサムで大忙しでした。

怒濤の日々は、22日にすでに始まっていました。
夕刻、仕事を無理矢理片づけて都内某所に集合。車で一路、西伊豆へ。
目指すは2本マストのスクーナー、ヤマネコ号ことAmi号の待つ港へ。

この船のT船長はランサムのファン。この方とARCが「もう知り合った」したいきさつはCOOTさんのブログのこの記事に書かれています。そして、ヤマネコ号はARC会員であるO船長のヨット「ツバメ」と同盟を結んだわけなのですが、そのあたりはこの記事この記事に書かれています。

その後、T船長もARCに入会。そしてこのほど、ARC20周年記念のイベントとして、ヤマネコ号クルーズが実施される運びとなったのです。

この夜、ヤマネコ号に向かったのは海くまさんご夫妻、leiraniさん、どりすけさん、Fさん、O船長、そして私。

10時過ぎ、ヤマネコ号に乗船。
その船室にはストーブが元気よく燃えていて、私たちを暖かく迎えてくれました。

私はストーブのある、メインの船室の寝だなで寝ました。

私の寝袋はマダガスカル旅行のときに買ったもの。つまり夏仕様。
加えて、前日から鼻が詰まるようになり、喉の調子も今ひとつだったので、うかうかしていると本格的に風邪を引くかもしれない、、というわけで、十分に寒さ対策をしました。まず、ズボン下をはき、長袖のパジャマを着る。その上にセーター、そしてゴアテックスの上下を着て、寝袋にもぐりこみ、さらにその上に貸していただいた毛布と、着ていったロングのコートをかける。足先の冷えを防ぐためには、使い捨てカイロを貼り付けたソックスをはき、その上にさらに厚手のハイソックス。
これだけ着たら、さすがに大丈夫。

朝6時、暑くて目が覚めました(苦笑)


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by foggykaoru | 2007-11-25 21:28 | ほんとうの生活 | Trackback | Comments(8)

「メニム一家」一気に読了

メニム一家シリーズの4巻「北岸通りの骨董屋」と5巻「丘の上の牧師館」を一気に読み終えました。
フィクションを堪能したのは久しぶりです。

登場人物(人間より人形のほうが多いけど)の個性の書き分け方が実に確かでぶれがなく、しかもそれぞれが魅力的。作者の愛情をこんなに強く感じさせる物語はめったにない。心がじんわり温まります。でも、哀愁も漂っている。そこがいい。

そもそもこのシリーズの存在を知ったのは、友人のメルアドからでした。わけのわからない単語だったので、「いったいこれは何?」と聞いたら、「私が子どもの頃に読んだ、宝物みたいにしている物語の登場人物なの」という答えが返ってきたのです。

その単語は「ピルビーム」でした。

私も、もしも子どもの頃にこのシリーズに出会っていたら、たぶんピルビームが好きになったことでしょう。

すっかりオバサンになってしまった今の私のお気に入りはスービーです。子どもの頃だったら、たぶんあまり好きになれなかったタイプ。
そして、今後、チューリップおばあちゃんのような才能が欲しいです。

以下はネタバレ
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by foggykaoru | 2007-11-20 21:30 | 児童書関連 | Trackback | Comments(8)

屋敷の中のとらわれびと

「メニム一家の物語」シリーズ第三弾。

人形たちをめぐる環境がじわじわと変わっていく。
その中で右往左往し、さまざまな思いを抱く人形たち。
そして、最後には思いがけない事件が起こる。

つくづく思うのですが、こういう設定の物語が成り立つのは、英国人の気質に負うところが大きいのではないのでしょうか。

ウン十年前の夏、カンタベリーの英会話学校に行ったことがあるのですが、強烈に記憶に残っていることが2つあります。

第一に、クラス全員がホームステイ先の料理に不満たらたらだったこと。

そして、もうひとつがintrusive(=せんさく好き)という単語です。
「英国人は自分自身がintrusiveではないことを望み、他の人にも同じことを望む」と教わりました。
メニム一家のご近所さんたちは典型的な英国人。多少の例外はあるけれど。

以下はネタバレ
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by foggykaoru | 2007-11-17 21:07 | 児童書関連 | Trackback | Comments(4)

ボジョレー

という日本語表記は非常に気に入りません。

フランス語の綴りは Beaujolais。
eauは「オ」というよりも、「オー」の感じ。
昔からオー・デ・コロンっていうでしょう?

それに対して、aiは「エー」というよりも、「エ」の感じ。
Athenee Francaisという学校は「アテネ・フランセ」でしょ?
「アテネ・フランセー」じゃないでしょ?

なのになぜ「ボージョレ」じゃなくて「ボジョレー」と言うの?


もっとも、フランス人は「母音を伸ばす・伸ばさない」という感覚はほとんど無いらしいのですけれどね。
それに、外国語のカタカナ表記というのは、便宜的なものにすぎない。
それでもやっぱり、「ボジョレー」よりは「ボージョレ」です。
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by foggykaoru | 2007-11-16 22:24 | バベルの塔 | Trackback | Comments(17)

荒野のコーマス屋敷

「メニム一家の物語」シリーズの第2巻。

c0025724_2031310.jpgまず、私はこのシリーズを出している講談社に文句を言いたい。

というのは、図書館で2巻と3巻を借りてきて読み始めたら、、、それは3巻だったのです。2巻のネタバレをしっかり読んでしまいました。もちろんきちんと確認しなかった私が悪い。でも左の画像を見てください。どこに「2」があるかわかりますか?



c0025724_20112695.jpg右は背表紙の拡大画像です。
一番上の青い楕円の中に、豆粒ほどの「2」が。
こんな小さい文字、オバンには見えませんわ。
えっ、いい年して児童書読むのが間違ってるって? 
ふんっ、老眼で悪かったわね。

岩波だったら絶対にこんな装丁にしないと思う・・・というのは、単なる私の身びいきでしょうか?

とにかく、この巻における「三大ニュース」のうち2つまでを先に知ってしまったので、正当に評価することはできません。ものすごく残念です。

この本に関する情報はこちら

「三大ニュースって何だったっけ」とお悩みの既読者のためのネタバレ
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by foggykaoru | 2007-11-14 20:18 | 児童書関連 | Trackback | Comments(13)

「セロ弾きのゴーシュ」はなぜゴーシュなのか

宮沢賢治がハマっていた言語というとエスペラント語が有名。
でも実はフランス語もかじっていたんですよ・・・と教えてくれたのは大学のときの恩師

ゴーシュはフランス語のgauche。 意味は「左」
転じて(左利きには失礼極まりない話だけれど)「不器用」の意味になる。
だから下手っぴいなセロ弾きはゴーシュと名付けられた。

先生の授業ぶりが再現されている「宮沢賢治をフランス語で読む」を検索してみたら、現在熱帯雨林にてユーズド9000円以上。高っ! ああ、出たときすぐに買っておくべきだった・・・

宮沢賢治の仏訳に際して、先生が助言を仰いでおられた天沢退二郎氏が、実は筋金入りのランサムファンだったということを知ったのは、今からほんの数年前のことでした。ああ、大学のときに知っていたら・・・

先生の追悼の会、エルフ語講座の最終回と重なってしまいました。あ゛あ゛・・・

The world is changed
I feel it in the water
I smell it in the air

追悼の辞として、映画冒頭のこのガラ様のセリフをエルフ語で言えたらかっこいいのに、サボっていたので言えません(涙)
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by foggykaoru | 2007-11-07 21:00 | バベルの塔 | Trackback | Comments(18)

恩師の思い出

このブログの主たる目的は読んだ本の記録なのですが、今日は普通のブログみたいなことを書きます。


c0025724_743588.jpg大学時代の恩師が亡くなったことを知らされました。
まだ60代の若さでです。
私が3年生のときに新任でやってきたアルザシアン。
若くて颯爽としていて、しかも授業がとても面白くて、毎週楽しみにしていました。

その後すっかりご無沙汰していたのが、去年のちょうど今頃、偶然お目にかかる機会があって、久しぶりにご挨拶をさせていただいたのでした。(あちらのほうは私のことなんか覚えていらっしゃらなかったようですが)
そのときはとてもお元気そうだったのに。

年をとるということは、知っている人を失っていくことでもある。
このことを痛感させられました。


ここで追悼記事がわりに先生の授業の思い出のご紹介。

いちばん鮮烈だったのは和文仏訳の授業。
教材は宮澤賢治の「オッペルと象」でした。
冒頭の「オッペルときたらたいしたもんだ」の一文をどう訳すかということだけで、どれだけ時間を費やしたことか。
まず、「オッペル」。これをどうするか。Opel? Oppel?
ノン!ノン!ノン! 
オッペルなんて名前はフランス人になじみがないから不可である。
フランスっぽい名前に変えなくてはならない。
Aubert(オベール)にするんだ!

固有名詞まで変えるなんて・・・!と目が点になったことを今もはっきり覚えています。

その後、そういう流儀がフランスではごく一般的であることを、だんだんと知りました。

興味のお有りの方はフランス語版「指輪物語」フランス語版「長い冬休み」をご覧下さい。

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関連記事
続・恩師の思い出
追悼の会に出席して
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by foggykaoru | 2007-11-06 20:47 | バベルの塔 | Trackback | Comments(6)

ブロックルハースト・グローブの謎の屋敷

シルヴィア・ウォーというイギリスの児童文学作家による、知る人ぞ知る作品。
どのぐらい「知る人ぞ知る」なのかというと、アーサー・ランサム・クラブという、ランサム以外の児童文学作品も読みまくっている集団にいる友人たちに「この本知ってる?」と尋ねてみたら、誰も読んでる人がいなかったというくらい。
長年ランサムファンやってるけれど、ランサムよりもマイナーな児童文学は初めてです(自爆)

この本は「メニム一家シリーズ」の第一弾なのですが、この家族、人間ではありません。人形なのです。どういうわけか魂を持ってしまい、人間のように話し、動くようになった人形たち。

その人形たちが、自分たちの正体を必死になって隠しながら暮らしている。
「人間ごっこ」をしながら。
具体的には、お腹も空かないし、喉も渇かないのに、「お茶ごっこ」をしたりするんです。(イギリスだあ)
すごいでしょ。

ふと、我々人間だって、役割を与えられて「○○ごっこ」して暮らしているという点ではメニム一家と同じではないか・・・なあんて思ってしまうのは、私が年をとりすぎているせい。子どもだったらそんな余計なことは考えずに、単純に楽しむのでしょう。でも、たとえ余計なことであっても、あれこれ考えながら読むのは、それはそれで楽しいものです。

この本に関する情報はこちら

このシリーズの感想
第2巻
第3巻
第4巻と第5巻
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by foggykaoru | 2007-11-05 20:58 | 児童書関連 | Trackback | Comments(12)