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ダメもとですが、とりあえず大声で叫んでみます

このブログを見てくださっている方々に声をかけるのは筋違いかもしれないのですが、とりあえず大声で叫んでみます。

実は今、国立国語研究所を別の組織に移管する法案が出ているのだそうで。
もしこの法案が通ったら、日本語教育に関する調査・研究の部門が事実上廃止されることになる。

なんでも、「日本語という言語の研究のほうは残すに値するけれど、日本語教育の研究は不要」という考え方が根底にあるのだそうな。

これを知ったとき(今朝なのですが)、私は叫びそうになりました。
ぬあんだと?!
日本語教育の研究は必要ないだと?!

国家にとって、自分の言語というのは、重要な輸出品目の一つではないか。
そして、その言語を教える教師というのは、セールスマンではないか。
それに、自国の言語を世界に広める努力をするということは、雇用対策でもある。
イギリスやアメリカを見よ。
英語を教える需要があることによって、どれほどの人が失業から免れていることか。

イギリスは植民地を持っていたから、日本とは違うって?
そりゃあ「日の沈まぬ帝国」だったという事実は、莫大な遺産です。
今後、どんな言語も、現在の英語と同じ規模で世界に広まることはないでしょう。

私はなにも日本語が英語並みになれると言っているわけじゃない。
でも、日本政府自体が日本語教育の重要性を認識していなかったら、日本語は永遠に広がりを見ないだろう。

マンガをはじめとする日本のサブカルチャーが海外で注目されている今こそ、「日本語」が打って出るチャンスなのです。

私がここまで力こぶを入れてしまうのは、ある言語を学ぶことを通じて、結果的にその言語の文化全体に対する理解者になり、シンパになる、ということを身をもって経験しているから。
フランス語を学ぶ前の私は、全然フランスマニアなんかじゃなかったんですよ。英国ファンでしたけど。
単に「英語以外の言語」をやりたくて、フランス語を選んだのです。

だから、日本語を外国人に教えるのは、外交政策として非常に有効なのです。

あともうひとつ、私は日本語教師の道も考えていたのです。
国立国語研究所の日本語教師養成講座に行って、日本語教師になるというのもいいかもしれない、と。
だからこの話は他人事とは思えない。

というわけで、今回の請願の趣旨は以下のとおり。
1.日本語教育にかかわる実態調査や研究開発が引き続き遂行できる規模の予算を措置すること。
2.特に、日本語教育関連のデータベースとネットワークの管理専従の専任所員のポストを措置すること。
3.日本語教育に関する政策立案に資する調査研究および日本語能力評価や人材育成に関わる事業をさらに推進すること。

これにご賛同の方がいらっしゃいましたら、↓ここ↓に飛んでみてください。
国立国語研究所日本語 教育研究部門「廃止」に関する請願署名

そこから請願書および署名用紙をダウンロード、プリントアウトし、両面コピーし、署名を集めて、それを3月5日までに郵送してください。宛先は署名用紙に書いてあります。署名用紙には10人まで書けますが、全部の欄が埋まっていなくてもいいそうです。極端な話、自分の名前だけでもいい。

私は勢いで、今日1日で20人の署名を集めてしまいました。

えっ、仕事はどうしたのかって? 
ちゃんとしましたよ~ 
その合間にね(自爆)
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by foggykaoru | 2009-02-27 20:29 | バベルの塔 | Trackback(1) | Comments(16)

PARIS パリ

これもちょっと前に観た映画。

パリに住む人々の暮らし、人間模様を描く。
というと、「モンテーニュ通りのカフェ」とかなりかぶる感じがするが、雰囲気はかなり違う。
それは主人公の違い。
「モンテーニュ」の主人公はパリに出てきて張り切ってカフェで働く若い女の子。
「パリ」は心臓病で先が長くない男性。
どちらが楽しいかは言うまでもない。

でも、この映画も悪くないです。

いちばんのツボは大学教授の兄さんと、その弟の話。
兄さんは頭がよく、えらい先生になれた。でも女にもてなくて、いい歳していまだ独身。
弟のほうは、サラリーマンになって、結婚した。
兄さん、弟に「お前はいいよな、普通で」と言う。
弟、大ショックを受けて、悪夢にうなされる。

まあ、日本人であっても「あなたは普通でいいわね」と言われると、「ええっ、普通って何よ」と思うだろう。
でも、普通ってのは決して悪いことではない、いや、普通で何が悪いんだ、、と、結局は自分を納得させてしまう人が多いのでは。

フランス人はそうではない。
フランス語の教科書にも「フランス人はみんな、自分は他の人と違うと思っている」って書いてあったし。
たぶん、欧米社会はおしなべて、「人と違う」ことこそが尊い。「人と同じ」「普通」は価値が無い。

この映画はパリの今、パリの暮らしを美化しないで描いているところがいいです。ちゃんと移民も登場する。パリは人種のるつぼだから。
特にオシャレでないフランスにも興味がある人にはお薦めです。


この映画の公式サイトはこちら
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by foggykaoru | 2009-02-26 22:37 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(6)

ドレミの謎

映画「ロシュフォールの恋人たち」で歌われている歌の中には、歌詞の一部が「ドレミ」になっているものがあります。
こんな具合に。

mi fa so la-- mi-- re
re mi fa sol sol sol re do
do re mi fa-- re-- si

そう、フランス語では「ソ」は「ソル」なんです。不思議でしょ。
フランス語は単語の最後が母音であることを嫌う言語ではないのに。

そして「シ」は「シ」。
これも実は前から意外だったんですが。

なぜ「シ」が意外だったのかというと、「サウンド・オブ・ミュージック」の「ドレミの歌」の中で
「シーーーはしあわせよーーー」が
英語の原詩では
「Tea... a drink with jam and bread」
だから。
中学のとき、この歌を英語で聴いて「シ」が「ティ」なのにびっくりして、そのずっと後になってフランス語をやったら、今度は「ティ」ではなくて「シ」だということを知り、再びびっくりしたのです。

そもそも「ドレミ」はなぜ「ドレミ」なのか。
音的にイタリア語であろうという想像はつくのだけれど。

今回、長年の謎を解明しようと、「ドレミの語源」で検索してみたら、ばっちり出てきました。
こちらです。ネットってほんとに便利。

いやーびっくり。
こんなものをもとにして作ったなんて。

そして、「ソル」の謎も一瞬のうちに解けました。
solveの省略なのだから、solになっても不思議はない。


英語で「シ」がなぜ「ティ」なのかは依然として謎ですが。
英語ネイティブにとって「si」は特に難しい音じゃないのにね。
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by foggykaoru | 2009-02-25 20:48 | バベルの塔 | Trackback | Comments(15)

きつねと私の12か月

正月明けに観た映画。別にポストしなくてもいいかと思ったのだけれど、勢いで。

これもフランス映画です。新作です。
アルプスの山々を舞台にした、少女ときつねの交流を描いた作品。
子供と動物というのは、どんな役者もかなわないと言われますが、まさにそのとおり。
特に子供好きでも動物好きでもない私でさえ、退屈せずに観ました。

フランス映画の中には台詞が極限まで減らされているものがあります。

たとえば
ひたすら渡り鳥を追うだけの「WATARIDORI」
アートな映像ですべてを表現しているアニメ映画「ベルヴィル・ランデブー」
白い馬/赤い風船
等々。

私がフランス映画を観るのは、もちろん楽しみのためではありますが、フランス語を聞きたいということも理由のひとつ。だからこういう映画には、いくら傑作であっても、物足りなさを感じてしまいます。

この映画もそのタイプかな、、という不安は杞憂に終わりました。
まず、ナレーションがけっこう多い。
その上、少女がさかんにきつねに語りかけるのです。
「おいで」とか「待って」とか。
わかりやすいです(笑)
フランス語を勉強中の人必見。

で、この映画の最大のウリはきつね。特にその目。もうこれは胸キュンです。
そしてフランス・アルプスの自然の美しさ。うっとりしてしまいます。特に夜のシーンがすごい。

ただ、最後の最後になって、この映画、妙に説明的にまとめられてしまい、「このお話の教訓」で終わるのです。せっかくの夢想が断ち切られてしまって興ざめ。
こんなしめくくり、(日本映画ならともかく)フランス映画で観るとは思いもしなかっただけに、残念でした。

私だったら「少女が山を歩きながら、きつねと再会する。けれど、それが夢(心象風景)なのか現実なのか、はっきりわからない」というエンディングにするのに。

この映画の公式サイトはこちら
もう都内では上映してないはずです。。。
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by foggykaoru | 2009-02-24 20:24 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(4)

ロシュフォールの恋人たち

1967年のフランス製ミュージカル映画。
公開された当時から、題名だけは知っていた。でも当時子供だった私が観る映画ではなかった。これに先立つ「シェルブールの雨傘」のほうは、のちにテレビで観た。感動して泣いた。でも「『ロシュフォール』は『シェルブール』ほどの傑作ではない」というような評判を聞いただけで、観るチャンスはめぐってこなかった。

それからウン十年たったある日。
フランス好きの友人が「このCD、最高よ」と「ロシュフォール」のサントラCDを貸してくれた。へええどんなもんかいと思って聞いてみたら、これがほんとうに最高!
この時代の音楽には、まずメロディーがあったのです。美しいメロディーが。
そこに胸躍るリズムがからむ。音楽というのはこうでなくちゃ。
即、熱帯雨林で「ぽちっとな」したのであった。

でも映画を観る機会はなく、さらに数年・・・

ついに観ました。
デジタル・リマスター版の上映です。

楽しかったです。
CDは持っているから、歌は全部知っている。
知ってる歌が物語と一体になって次々と歌われる。至福。
加えて、映像の美しいこと!(画面はいろいろと難があるけれど)
舞台のロシュフォールは、ガイドブックになんか載っていない、(たぶん)平凡な港町。
平凡だけど、どことなくおしゃれで、「うーん、フランス!」
(パンフによると、撮影のためにペンキを塗ったりはしたらしいけれど)
そしてファッション! パステルカラーが飛び跳ねる。

脚本自体は完璧とは思えない。なんでそんなエピソードを入れるの?と言いたくなるところもある。
ダンスもいまいち揃っていなかったりする。
カトリーヌ・ドヌーブはどう見てもバレー教師には見えないし、カトリーヌの実姉フランソワーズ・ドルレアックのピアノを弾く演技は「ド」が付く下手さ加減。(「のだめ」の上野樹里はうまかった。)
でも、ミシェル・ルグランの音楽と、映像美のシャワーを浴びていると、そんな欠点はどうでもよくなってしまう。
そして最後の余韻がまたいい。

ジョージ・チャキリスがウェストサイドのときと同じように、足を振り上げて踊ってます。彼のダンスはさすがです。
驚いたのは、彼のフランス語が完璧なこと。
CDで確認したら、フランス人が吹き替えているみたい。やっぱり。

途中から登場する中年男性、すごく良く知ってる大物だけど誰だったっけ・・・「雨に歌えば」のあの人・・・えーと・・・ジーン・ケリー!
彼のほうはもろ英語訛りで喋って歌ってて笑えます。でも、役柄的に問題は無い。っていうか、そういう役柄に設定したわけです。天下のジーン・ケリーを吹き替えるわけにはいかない。

「シェルブールの雨傘」と同時上映です。
(入れ替え制だから)入場券を2枚買って、1日で両方観ようという人もいたみたい。

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by foggykaoru | 2009-02-23 20:57 | 観もの・聞きもの | Trackback(1) | Comments(6)

遺失物管理所

著者はジーウフリート・レンツというドイツの作家。ドイツでは有名らしい。

新潮社クレスト・ブックスというのは、大人のための良質な小説が揃っていそうだなと思って、なんとなく手にとってみたのだけれど・・・うーん・・・これはそれほどでも。
いつでもやめられると思いながら読んだのだけれど、読みやすいから最後まで読んでしまった(苦笑)

いろんな人のなくし物が流れてくる、鉄道の遺失物管理所に勤務する若者が主人公。
もっといろんな人間模様が出てくるのかと思ったら、期待ほどではなかった。
あと、この主人公が異様に能天気であまり共感できなかった。
「この部署は鉄道でいえば待避線。出世コースからはずれている」という台詞が出てくるくらいなのだから、もうちょっと落ちこぼれ感を抱いた人のほうが味わいがあったかも。
で、その人が、挫折の中で、ほんとうの人生とか幸せを見つけていく、、、みたいな。

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by foggykaoru | 2009-02-22 10:21 | 普通の小説 | Trackback | Comments(6)

[対談]言語学が輝いていた時代

鈴木孝夫と田中克彦という、言語学をかじった人なら知らないはずがない2人の対談。
まずタイトルを見て思った。
言語学って昔は輝いていたんだ、と(爆)

どのぐらい昔まで輝いていたんだろうか。
私が無駄にあがいた時代は1970~80年代。あのときだって、そんなものを勉強したいという人はそんなにいなかった。

ずっと前に書いたとおり、私が言語学をやろうなんて思いついたのは鈴木さんに憧れたことが大きいのだが、鈴木さん曰く「私の本に影響されて言語学を始めてみたはいいものの、全然つまらなくてがっかりしたという学生が何人も会ったことがある」と。
うっ、、、勘違いしたのはわたしだけじゃなかったのね(爆)

いうなれば鈴木さんは「天才」。鈴木ワールドは読むだけにしておくほうが無難だった(苦笑)
その天才の考えに基づいて作られたのが慶応藤沢キャンパス(通称SFC)。別に慶応のファンではないけれど、SFCの理念(実態は知らないけど)は称賛に値すると思います。そのへんの大学の新設学部の一歩上を行っている。

一方の田中さん。
彼の代表的著作「ことばと国家」は1981年刊行。出たとき読んでみようと思ったのに未読のまま現在に至る。少年老い易く学成り難しの実例(汗)
この対談から感じるのは、彼は「秀才」。
魅力的なのはだんぜん鈴木さんのほう。

言語学概論を一応やった人、言語学者の名前になじみがある人なら、楽しく読める。
そうでないと、ちんぷんかんぷん。ベストセラーにはなり得ない本。

意外だったのは、ソシュールを翻訳したのは日本が世界でいちばん早かったということ。
だけれども、その理論をもとにしてなんらかの新しい考えを世界に発信した言語学者は皆無だったのだそうだ。つまり、ただ海外の偉い人の著作を日本語訳しているだけで、それに立脚するなり、あるいはそれに反対するなりして、新しいものを構築する学者がいない。
たとえば、ソシュールの翻訳とは関係ないけれど、鈴木さんたちより上の世代の「とても偉い言語学者」だった服部四郎。
出来の悪い学生だった私ですら、「この人はこれだけ外国の学者の理論をきちんとまとめて紹介することができるんだから、ものすごく頭が良いのだろう。でも、自分の考えというものはあるの?」と思ったことがある。日本人の学者の多くは、学者じゃなくて優秀な学生に過ぎないのかも。

あと、昔は英語の教職を取るには言語学が必修だったのだそうだ。私の頃はもうそうではなかったけれど。(ぢつわ英語の教職持ってたりします。使ったことないけど)
でも、「英文法」とか「英語音声学」だけではなく、一般的な言語学をさわりだけでもやっておくのは、英語という1言語を扱う上でも無駄ではないと思う。
ロシア語をのろのろ勉強している現在、今までいろいろな外国語をかじってきたことはもちろん、あの砂を噛むような一般言語学で文法上のさまざまな抽象概念や諸言語の現象を学んだことと、音声学で多岐にわたる音声の存在を教わり精密発音記号を学んだことが、かなり助けになっていることを実感してます。



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by foggykaoru | 2009-02-21 19:32 | バベルの塔 | Trackback | Comments(15)

ボーヴォワールとサルトルに狂わされた娘時代

帯によると、「サルトルの愛人であり、ボーヴォワールの愛人だった女性が、2人の知識人との関係を赤裸々に語る、フランスで一大センセーションを巻き起こした問題の書!」なのだそうだ。
前書きによると、著者のビアンカ・ランブランは、ボーヴォワールが発表した著作の中に自分のことが書かれていて、こんなことされて黙っているわけにはいかない!と、この本を書いたのだそうな。

ランブランはボーヴォワールの教え子。若いときの写真を見ると、なかなかの美人で、学業のほうも優秀だった。
ボーヴォワールに目をつけられ、同性愛の関係を結び、その後、サルトルに引き合わせられ、天下のサルトルに魅了されて逆らえなかった彼女はサルトルのものになるが、しばらくして捨てられる。

なにしろ、この本を書くきっかけになったというボーヴォワールの本を読んでいないので、なんとも言えないのだが、ランブランがボーヴォワールの愛人になったとき、彼女は16歳の女子高生だったのだ。サルトルと関係を持ったのは17歳。
どっちに責任があるかと言えば、そりゃあボーヴォワールたちのほう。

たぶん、ボーヴォワールというのは不幸な人だったんだろうな。
小さいときから頭が良くて、グランゼコール(大学より格上の超エリート学校)に優秀な成績で入ったら、初めて自分より頭が良い男がいた。
それがサルトルだった。
弁のたつサルトルにノックアウトされちゃって、「結婚とは違う形態のカップル」となる。
でもサルトルは女たらしで、あちこちで女に手をつける。
これが彼女にとっては屈辱的。
そもそも性的には必ずしもしっくりいかないんだから、普通だったら別れるところ。
でも、それができない。
彼の知性には惚れてるから。
それに、「時代の先を行ってる理想のカップル」として有名になっちゃってるし。
「おしどり夫婦」としてCMをやっているタレントみたいなものだ。離婚したら契約がパーになっちゃう。
だから、かわいい教え子をひきあわせたりして、彼との関係を新鮮にしてみようとしたりするが、それまたやっぱり屈辱的だから、今度はあることないことをサルトルに吹きこんで、別れさせてみたりする。

以上、あくまでも私の想像(邪推ともいふ)にすぎません。


このあたり、ランブランの筆致は意外なほどあっさりしている。
いくらでもドロドロになり得る話なのに。
この人、恥を知る、まともな人なのだろう。
そして、裏切られたことを知る今でさえ、かつて愛した人をボロボロにしたくはないと思っているのだろう。

愛人関係と同じぐらい重きを置かれているのが、ドイツ占領下の暮らし。
彼女はユダヤ系だったこともあり、相当危ない目にあったし、結婚前の事情すべてを知って結婚した夫とともに、対独レジスタンスに参加した。
このへんのほうが面白いかも。


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by foggykaoru | 2009-02-17 20:35 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(10)

ケルト第七弾

タイトルは『フランス「ケルト」紀行---ブルターニュを歩く』

武部さんのケルトシリーズを知って以来、いちばん読みたかった本。
ずっと品切れ状態で、ユーズドで買おうにも新刊よりも値が高かったので、手を出せずにいたのだが、久し振りに熱帯雨林を見たら入荷していたので、大喜びで「ぽちっとな」した。

読んでみたら、、、
うーん、、
期待しすぎたのかなあ。
実に淡々と読み終えてしまった。
もしかしたら私は、他の人の「フランスの旅」にはあまりそそられないのかも。たぶん、私よりもフランス通の人の場合は別。武部さんはフランスに関して素人なんだもん。

だから、「情報を得るため」のみの読書になってしまって、紀行文を味わうという感じにはならなかった。


でも、具体的な旅の企画が頭に浮かんだわけでして。
「アウター・ヘブリディーズ諸島とブルターニュ」を合わせた旅の企画。

エールフランスでパリ経由でグラスゴーに行く。
グラスゴーからオーバンに行き、そこからフェリーでアウター・ヘブリディーズ諸島に渡る。
南の島からたどっていって、最後にルイス島へ。船体掃除湾とか鹿とか大オオハムを探してみる。
この間、4日か5日ぐらい。日曜日は避ける。なにしろ日曜日は何も開いていないらしい。寒いところでお腹がすくとつらいよ。
グラスゴーに戻ってきてパリに飛ぶ。
パリでストップオーバーして、TGVでレンヌへ。
アーサー王ゆかりのパンポンの森とか、ブルターニュ独特のキリスト教モニュメントであるカルヴェールなどを巡る。これは車が無いと非常に難しいからレンタカー必須。車があれば3日ぐらいで廻れるはず。

この企画、スコッチウィスキーとアーサー王が好きで運転が上手な友人Yさんの気に行ってもらえるといいんだけど(^^;


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by foggykaoru | 2009-02-13 20:28 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(20)

英国王 給仕人に乾杯!

チェコ映画です。英国王は出てきません。そもそも英国人自体が出てこない。英国ファンのみなさん、残念でした(^^;

年明けにこの映画を知って「これだ!」と思ったのですが、あまりにも地味なもので、その後すっかり存在を忘れてしまっていたのです。某映画レビューサイトで紹介されているのを見た瞬間、「あっ!」と思い出して観てきました。
こういうときは、ラッキーマンデーなんかより、水曜日が祝日になるほうがありがたい。

とても面白かったです。

第二次世界大戦前後のチェコで、億万長者になる夢を持って給仕人稼業に励む主人公。
これが決して立派な人間でない。そこがいい。

こういう歴史ものとしては、「宮廷画家ゴヤは見た」があります。
あれは異端審問がメインテーマで、その犠牲になった女性にスポットが当たりやすいけれど、ほんとうの主役は彼女ではなくて、彼女に関わったある男性なのです。(でもゴヤじゃありません。)
その男性に似ている・・・とは全然言えないけれど、共通するところがあります。
大義とか正義に殉じる人とは対極にあって、あくまでも自分の幸せのために生きようとする、ごく普通の人。偉くない。わが身かわいさが先にたつ。でもたいして罪はないんです。まあいいじゃん、そのぐらい許してやってよ、っていう感じの人。(「ゴヤ」に出てくる彼の場合は普通の人とは言えないし、同義的に罪人です。重罪人。)
そんな人の人生が二転三転する。

ただ、「ゴヤ」と雰囲気が180度違う。こっちはコメディーです。大人のためのね。良い子は観てはいけません。
面白うてやがてしみじみ。でも「じめじめ」ではない。からっとしている。そこがいい。

この映画の公式サイトはこちら

ところで都内で上映しているのは日比谷シャンテ1館のみなのですが、この映画館には問題あり。
第1回上映の30分前に着いたら、窓口までたどりつくのに10分以上かかりました。
それはまあいいんです。
でもそのあと、2階まで上がるのにエレベーターを10分待たされました。2階なんて、エレベーターでなくてもいいのに、階段を使わせてくれないんです。
しかも2階に着くと、エレベーターを出てすぐのところで切符をもぎる。
だから客はおりたくてもおりられなくて、心ならずもエレベーターをストップさせてしまうことになる・・・。
何らかの改善策を講じていただきたいです(怒)

映画の本質にはあまり関係無い、つけたしです。
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by foggykaoru | 2009-02-12 20:53 | 西洋史関連 | Trackback(2) | Comments(12)