<   2009年 11月 ( 15 )   > この月の画像一覧

謎の人影

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メインサイトで「スコットランド・ケルト旅行記」連載中。
この写真はバラ島のキャッスルベイに到着する直前、フェリーから撮ったもの。
湾内に浮かぶKisimul城です。


c0025724_200506.jpg写真に手を入れていて初めて気付いたのですが、この城の脇に人間らしき姿が見えます。
両手を広げてる。

ひょ・・・ひょっとして・・・・・かかし?!

←左はもとの大きさの写真の部分。
確かにかかしのようです。
でも、こんなところになぜ?
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by foggykaoru | 2009-11-29 19:57 | メインサイトのボツ写真 | Trackback | Comments(4)

フェルメール殺人事件

アメリカの推理小説。でも、推理というより冒険もの。
裏表紙の作品紹介に「ロマンチック・サスペンス」とあるが、確かにそんな感じ。
ドキドキ、ハラハラ、まるでアメリカ映画を見ているみたい。
主人公に次々と危険がふりかかる。が、とにかく逃げる。走って逃げる。
アメリカではたくましくないと生きていけない。

「表題に偽りあり」とは言えないのだが、そう言いたくなる。
「フェルメール」の部分は問題ない。思い切りフェルメールの名画がらみの事件だから。
まあ、「ツバメ号の伝書バト」よりはずっと内容に即した題名だから、別にいいんだけど。

フェルメールの贋作について、よけいなことを知っていたのがまずかった。
知らないで読んだほうが、「いったいどちらなのか?」と迷い、もっと楽しむことができたはず。


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by foggykaoru | 2009-11-26 20:07 | 推理小説 | Trackback | Comments(2)

「秋深し 食べてばかりの 某団体

この際名称 変えるべきじゃん?」

2年に1度の楽しいイベントのあったこの3連休。
土曜日はオシゴト、しかも風邪気味で微熱持ちだった私は、真ん中の1日だけ参加しました。
写真はそのイベントのあった場所。
なんと東京都ですよ!

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で、朝10時過ぎに到着して、
みんなが朝ごはんに食べたという「ケジャリ」というもの(美味!)を食べて
昼になったらバーベキュー(美味!)を食べて
3時過ぎになったら「パストラミしゃぶしゃぶ」(美味!)というものを食べて
つなぎに出てきたオープンサンド(これも美味!)を食べて
夕方には英国式「本日のスープ」(美味!)を食べて
もちろん定番のお茶(=牛乳入りの紅茶)を飲んで
大人なんだからワインも飲みました。

その合間に連句もどきに挑戦。
このポストのタイトルはその余韻です(苦笑)

そして、感動したのはCさんの発表でした。
「なぜツバメ号はカマス岩にぶつかって沈んだのか?」

ランサムってほんとうにリアリスティック。(今さらですが)
私が何十年間も読み飛ばしてきているそのディテールが、帆走のことがわかる人には大納得で、たまらない魅力なのだということがよくわかりました。

でも、帆走のことが何もわからなくてもランサムは楽しめる。
それ以外のディテールもしっかり書かれているから。
だからあんなに長く(=厚く)なる。
だから見ただけでうんざりして、読んでもらえない。

という個人的結論に至ったことも事実ではあります。トホホ。
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by foggykaoru | 2009-11-24 20:23 | ほんとうの生活 | Trackback(1) | Comments(4)

アーサー王伝説

「知の再発見」双書。

この夏、私は友人と2人、スコットランドからフランスのブルターニュに飛び、フランスの「アーサー王関連聖地巡礼」としゃれこんだ。けっこう面白かったのだが、知識不足は否めず、反省しきりだったというのも事実。NHKBSで「魔術師マーリン」が始まったということもあり、とりあえずこのシリーズなら間違いなかろうと思って、読んでみた。

予想通り。「なんとなくエピソードのいくつかを知ってる」程度の物語の概観を把握するのに最適だった。
でも、「円卓の騎士」の中の有名人のうち、比較的きちんと書いてあるのはランスロットだけ。他の人についても、せめて半ページぐらいずつ説明してほしかったかも。「そういうことを知りたかったらアーサー王物語を読め」と言われそうだが、私は伝説の「解説」を読むのは好きだけど、「伝説そのもの」はあんまり得意ではないのだ。。。

アーサー王伝説が今ある形になったのは、シャルルマーニュを祖とするフランス王家と対抗して、プランタジネット朝が箔をつけるために大々的にプロモーションしたことが大きいのだそうだ。
アーサーがまともな形で生まれた子ではなく、王たる資格があることを証明するために、剣(この剣はエクスカリバーとは別のもの!)を石から抜いたというあたりが大きなポイント。なにしろプランタジネット朝の王はもともとイギリスの人間ではなく、ノルマンディー出身の侵略者の末裔だから。

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by foggykaoru | 2009-11-23 11:41 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(12)

アウター・ヘブリディーズ諸島の旅のおとも

スコットランドのオーバンのタータン・ショップでのお買い物。
好天に恵まれたアイラ島のあと、オーバンにやってきたとたんに、やたら寒々しい天気になってしまったので、ウールのマフラーが欲しくなったのです。
実際、アウター・ヘブリディーズ諸島では大活躍してくれました。

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「バノックバーン・ネイビー」
バノックバーンのたたかいの頃ね、1314年よ。弓矢のたたかいだわ。
しかも「ネイビー」
二重にランサム・ネタとあっては、買わないわけにはいきませんでした(笑)
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by foggykaoru | 2009-11-18 21:36 | 旅先で買ったもの | Trackback | Comments(8)

とてもそそられるのですが

知人からこんなイベントのお誘いを受けました。
「Quatre etoiles(=4つの星)」
在日フランス大使館後援。しかも大使自ら出席。
うーんマニアック♪
すごい世界が広がっていそう。

でもチケットが高い。高すぎる。
敷居も高い。
相当オシャレして行かなくちゃならなそうだし。うーん・・・
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by foggykaoru | 2009-11-13 21:43 | ちょっとおでかけ | Trackback | Comments(6)

シャーロック・ホームズ鑑賞学入門

著者は木村申二という人。日本シャーロック・ホームズ・クラブ会員のもと銀行マンである。

俎上に載せられているのは『ノーウッドの建築師』『バスカヴィル家の犬』『株式仲買店員』の3作品。これらを突っ込みまくる。ブスブスと。
ホームズものというのは突っ込みどころ満載だということが、あらためてよくわかった。
言われてみれば確かに変なのに、何とも思わなかったのは、ホームズものを読んだり、ドラマを観たりするときは、ただひたすら雰囲気を楽しんでしまうからだろう。もちろん初読のときは謎解きだと思っていたはずだが、なんせあのときは子どもだったので、突っ込みを入れられるほどの知恵は持ち合わせていなかった。
そして、あーだこーだ突っ込まれても、最終的に「ワトソンの演出だった」という切り札があるという点、ホームズ・シリーズというのは実によくできている(笑)

まえがきによると、日本シャーロック・ホームズ・クラブの会員数は1200名。(平成4年現在) 英米のクラブの会員数に匹敵するのだそうだ。
イギリス好きな日本人、多いですよね。
たとえば、アーサー・ランサム。日本にファンクラブができたのは1987年と、本国イギリスよりも早いのだ。えっへん。いばってどうする。会員になって10年にもならないくせに(自爆)

丸善ライブラリー刊。
現在はユーズドでしか入手できないようです。

私設SH図書館をお持ちのLさん、蔵書になさいますか?
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by foggykaoru | 2009-11-12 20:30 | 推理小説 | Trackback | Comments(11)

風が強く吹いている

このところ、調子づいている私です。ブロガーズ・ハイ?(苦笑)

実は三浦しをん作のこの作品、数日前に読み終わってまして。
陸上関係の本も3冊目となると、それほど新鮮味を覚えずにあっさり読んでしまったのです。(この小説のファンでいらっしゃる旅する猫さん、ごめんなさい。)

まず、設定があまりにもマンガちっくすぎで、オバサンは引いてしまったのです。
長距離の天才の名前が「走(=かける)」ってのも、ちょっとねえ・・・。以前「DIVE」を読んだときに、「飛沫(=しぶき)」という名前に白けてしまったのと同じ。
私の好みは、「一瞬の風になれ」の新二と連みたいな、なにげない名前なのです。
でも、後半、箱根駅伝が始まると、選手たちの心の動きが丹念に描かれていたので、けっこう入り込めました。
熱帯雨林のレビューを読むと、陸上関係者からも高く評価されていますが、それはこのあたりがよく書けているからなのでしょう。

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そして、原作にあまりのめり込めなかったからこそ、映画は楽しめるだろうと思いました。原作に対する思い入れが強すぎると、どんなふうに映像化されても満足できない。でも、この程度なら絶対に大丈夫なはず。
しかも、ロード・オブ・ザ・リングス、マスター&コマンダー、新撰組!など、今までに私がハマった作品と全く同じタイプ。つまり、男の世界、し・か・も・イケメン付き。これは絶対に好きになる!!

予想は当たりました。
かっこいい若者たちが汗を流して頑張っていて、楽しかったです。
しかも、原作で現実離れしすぎていて引いてしまった設定が、映画では改善されていました。(私は「改善」だと思うけれど、原作のファンがどう思うかはわかりません。)
遣都クンが相変わらずかわいいのはもちろんのこと、その走りの美しさに驚嘆。
そして、主人公のハイジ役がすごくうまい。苦労人らしさがよく出ている。はまり役です。
小出恵介って誰?と思ったら、なんとなんと、「のだめ」の真澄ちゃんだったのですね! Rookiesとか観てないので、ほんとにびっくりしました。

映画サイトのレビューを見ると「青少年向き」と書いている人もいるけれど、いやいやそんなことはありません。オバサンにも絶対に向いてます(爆)
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by foggykaoru | 2009-11-08 22:25 | 普通の小説 | Trackback | Comments(8)

英仏百年戦争

佐藤賢一著。

「カペー王朝」のほうが面白かったかな。

いちばん興味深かったのは、なんと「序」。
イギリス人はこの戦争に負けたとは思っていないらしい。
それはシェークスピアが、ヘンリー5世を最高の名君として描いているからなんですって。
彼の史劇としては「リチャード3世」しか知らない私は、「へえそうなんですか」状態なのですが。
ヘンリー5世の息子であるヘンリー6世は、生後9カ月で王位を継ぎ、生後11カ月でフランス国王をも兼務することを宣言したそうです。
宣言って・・・「ばぶー」しか言えないだろうに。というのは単なる上げ足取り。
イギリス人としては、ここで勝利した気分になる。
その後、ジャンヌ・ダルクが登場し、フランスが猛然と巻き返すことになるんだけど、そのあたりは「せっかく勝利したのに、薔薇戦争のせいで台無しになっちゃった」と片づける。
これを「シェークスピア症候群」と呼ぶ。

でもそれが間違っているとは言えない。
というのは、この長い小競り合いを「百年戦争」と呼ぶようになったのは、ごく最近、20世紀になってからのことだから。当時はそんな名称はなかった。
はあ、なるほど、そりゃそうだね。
ちなみに「薔薇戦争」の名付け親は19世紀のウォルター・スコットだそうだ。

佐藤氏がくどいほど繰り返しているのは、「英仏が戦ってフランスが勝ち、イギリスが負けた」のではないということ。
百年戦争が始まった当時のイギリス国王は、まぎれもないフランス人だったのだから。
フランス人同士が戦って、そのうちに、大陸側と、島側に、それぞれ国家意識が芽生え始め、島の人間が大陸から追い出されたことによって、フランスとイギリスができた、ということなのである、ということ。
うん、そりゃそうだ。

今のイギリスとフランスになっちゃってから後の両国間の歴史には、あんまりロマンをかきたてるものがないと、かねがね私は感じている。
それぞれの歴史は別個に楽しめるのだけれど。
「もしも百年戦争でイギリスが大陸から撤退させられることがなかったら、今もなお、フランスの半分はイギリス領土だったかもしれない。そうなっていたら、フランス語や英語はどういう言語になっていただろう?」という無意味な妄想を楽しむ人が、フランス語・フランス文学関係者には少なくないらしいのだけれど、英語・英文学関係者はどうなのだろう?

あと、ジャンヌ・ダルクですが、彼女はただ旗を振って「フランスを救え~」と金切り声をあげていただけなのだそうです。
彼女が登場したオルレアン攻防戦でフランスが勝ったのは、多分に「気分」が影響しているのだそうで。
でも、彼女のおかげで王太子シャルルがランスのカテドラルにたどりつき、戴冠式を執り行い、正式に国王になれたのは大きかった。彼女の存在価値はそこで終わる。

ジャンヌが神の声を聞いたのかどうかは別として、ロレーヌなどという、フランスの端っこにいた娘っ子が「王太子を国王にしなくては。フランスを救わなくては」と思ったのはなぜか。
ロレーヌは親王派。だが、フランス中央との間には、ブルゴーニュがいる。ブルゴーニュはイギリスと結んでいた。だから、ロレーヌはしょっちゅうイギリスに攻め立てられていた。
そんな中で「フランス」という国家意識がいち早く芽生えたということが言えるらしい。

この本の巻末の年表はなかなかすぐれもののような気がします。
その点に関してだけは、借りた本だから返さなくちゃならないのが残念。

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by foggykaoru | 2009-11-07 21:02 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(2)

天才について

「This is it」また観てきました。

今回は金曜日の夜7時ということで、前回(土曜日の朝9時)とは客層が違うだろうなとは思っていたのですが、予想どおりでした。
左隣は茶髪の兄ちゃんとその彼女、右隣は30代ぐらいのカップルでした。
映画が始まる前はポップコーンむしゃむしゃ状態の両カップルでしたが、始まった瞬間、完全なる沈黙。ことりともしない。観客全員が息を殺して画面に見入る。

2回目の私は、そういうところに感動する余裕(笑)すらありました。


終わったあと右のカップルの女性が「は~」と息をつき、「納得した」
彼氏も「うん」
この映画の評判のことなのだろうと、私は理解しました。

外に出るとき、大学生ぐらいの女の子がこう言っていました。
「変なおじさんだとばかり思っていたんだけど・・・もっと尊敬してあげればよかった」



で、2回目なので(←くどくてごめん)、前回、「人並み外れた大きな才能を支えるのは、とてもしんどいことなのだろう。」としか書けなかったことを、きちんと(かどうかわからないけれど)まとめたいと思います。

最近、立て続けに2冊も天才的な人が登場する本(「一瞬の風になれ」と「夏から夏へ」のことです)を読んだせいもあるのですが、天才というのは、自分の才能に対する一種の責任を負っていると思うのです。
なんというか、その才能を伸ばし、発揮しないのは、神様(?)に申し訳ない、というような。
で、いかに天才とはいえ、才能を伸ばすには努力がいるわけです。
(努力すれば伸びるんだからいいじゃないか、と凡人は言いたくなるけれど)

そして、天才がその才能を発揮すると、周囲がほうっておきません。
もちろん手を貸してくれる人もいる。でもスポイルする人もいる。何か魂胆を持って近づく人もたくさんいる。
これだけでも相当ストレスフルな状況です。
(才能を発揮したにも関わらず、世間がそれにおいついていなくて、そのまま埋もれてしまう天才もいます。たとえば、生前絵が1枚も売れなかった画家とか。でもそれはおいといて)

MJの場合、すべてがあてはまります。
(金儲けのためですが)息子の才能を見出し、伸ばしてくれた父。でも、マイケルにとって、それは暗い思い出であり、一生消えないトラウマとなった。
世界を魅了した彼のダンスパフォーマンス。もとからセンスがあったとはいえ、一朝一夕にはできなかったはず。血のにじむような努力のたまものだったはず。
彼の成功のおこぼれをもらおうという人々が寄ってくる。
家族はもちろんぶらさがる。

そしてコンサート。
彼のコンサートは巨額な投資です。
なんでも、機材だけのために飛行機3機が必要だったそうですが、映画を観て、なるほどと納得しました。
演出担当者はいるけれど、かなり細かい点までMJ自身が指揮をとる。なにしろエンターテインメントを彼ほど知り尽くしている人はいないのですから。彼がそのことを苦にしていわけではないでしょう。それどころか喜びだったはず。だけれど、負担の大きい仕事であるということは否定できない。
「もしも失敗したら」という不安はいつだって心の底にあっただろう。
蓄積されたストレスは大きかったのだろう。
だからあんなに激しく動いても夜眠れなかったのだろう。
眠れなくて体調を崩したら、彼を中心として動いているプロジェクト全体がダメになる。
だからなおさら眠れなくなる。

でも、天才MJのもとには、優秀なスタッフが集まる。
潤沢な資金があるから、冒険的な試みができる。
人々がMJから良い刺激を受け、さらに高いレベルに上がるということもあっただろう。
そして歴史に残る作品やコンサートを作りあげた。

昔は、王侯貴族に富と権力が集中した。
王侯貴族が無駄遣いしてくれたからこそ、超豪華な建造物が作られた。
当時の庶民は何一ついい思いをしなかったのだけれど、おかげさまで後世の私たちは観光客として楽しむことができるわけである。
1人の王様が贅沢三昧をするために、数万あるいは数十万の民が肉無しスープしか食べずに一生を終えるという状況がなくなってしまった現代において、「途方もないもの」を作り出すことは難しくなっているはず。
でも、MJのような天才のもとでなら、まだ可能なのかもしれない。
でも、パトロンと芸術家の両方を兼ねるのは、非常に便利ではあるが、負担が大きい。
1人の人間が背負う役割としては重すぎるかも。
「あいつは私の値打ちを何もわかってない」「これ以上生意気なことを言ったらクビしよう」と角突き合わせているほうが、むしろ気が楽。相手のせいにできるから。

・・・などということを、前回からずーっと考えていたんです。



映画を楽しむにはよけいなことです。
考えるのは私の癖にすぎないので、これから観ようという人は忘れてください。
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by foggykaoru | 2009-11-06 23:45 | Trackback(1) | Comments(4)