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竪琴を弾く少年

c0025724_16184082.jpg「中国の書店」シリーズ、最終回。
危うく最大の発見を紹介し忘れるとことでした。
5年前に行ったとき、中国には(私の感覚では)翻訳児童文学は「ほとんど存在しない」という状態でした。
それが今やここまできてるんです。

竪琴を弾く銀髪の少年。


スーザン・クーパー作「闇の戦い」シリーズです。

最初に目についたのは、確か「樹上銀花」だったかと。
ええっ?まさか!と思ってよく見たら「灰国王」「緑妖婆」もあって、驚いたのなんの。

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「光の六つのしるし」の中国語タイトルは、メモすらしていないので、たぶん見当たらなかったのだと思います。

ナルニアはどうしても見つからなかったんですよ。
中国共産党の思想に合わないのかしら。
で、メジャーでない点では、ランサムとどっこい(苦笑)かもしれないこのシリーズが翻訳されているのです。
・・・売れるんだろうか?(爆)


ところで、ここまでご覧になって、中国の児童書の特徴に、お気づきになったでしょうか。

中国にはハードカバーの児童書というものは存在しません。
絵本もです。まるで何かの付録みたいで、非常に安っぽい感じです。
同じアジアでも、タイにあった絵本は、日本と同じようにハードカバーでした。

なぜなんでしょうね。
実利を重んじる国民性から来ているのかな?


「灰色の王」の舞台を訪ねたときの旅行記は、メインサイトの「児童文学の旅」にあります。
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by foggykaoru | 2010-02-27 16:45 | 児童書関連 | Trackback | Comments(6)

いよいよオタク全開

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こういう写真は山ほどあるんだわ(苦笑)

スコットランド旅行記、いよいよオタクな世界に突入です。

とか偉そうに言ってますが、実は「シロクマ号となぞの鳥」はあまり繰り返し読んでない巻なので、旅行記のために引用する箇所を見つけ出すのに、かなり苦労しています。アップ直前まで「あーでもない、こーでもない」状態。

しばらく中国の写真ばかり目にしていたので、スコットランドの風景が新鮮に見えて、編集していてとても楽しいです。
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by foggykaoru | 2010-02-24 20:49 | メインサイトのボツ写真 | Trackback | Comments(8)

似てます?

c0025724_20292651.jpgはみさんとこで教えていただいた似顔絵イラストメーカーやってみました。
ミルクティーで乾杯!

こんなにお目目パッチリじゃないですね。ごめん。
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by foggykaoru | 2010-02-23 20:32 | Trackback(1) | Comments(18)

いよいよランサムの世界です

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蘇州旅行記のために中断していたスコットランド旅行記、再開です。
ほんとうは某会報が出てからにするつもりだったんですが、これ以上は引っ張り過ぎだと思って。週1回のペースだと旅が進まないので、しばらくは週2回のペースで更新します。

この写真はハリス島。車窓からの写真。
同じような写真が山ほどあるので、どれを旅行記用にするか悩みました。
結局、構図を重視して選んだのですが、写真としてはこちらのほうが上でしょうね。

掲示板にも別の写真をアップしてあるので、興味のある方はそちらもぜひ。

「旅はとらぶる・トラバーユ」トップページからどうぞ。
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by foggykaoru | 2010-02-21 09:57 | メインサイトのボツ写真 | Trackback | Comments(4)

中国の書店にて(6): 日本的児童文学

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中国における翻訳児童文学の現状第五弾。
英語がなくてもよくわかります(笑)

これもたぶん最近の翻訳。2005年当時には見かけなかったはず。
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by foggykaoru | 2010-02-19 20:50 | 児童書関連 | Trackback | Comments(10)

中国の書店にて(5):建設ラッシュだけではありません

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これも英語があるからわかりやすいです。Roald Dahl。
いちばん右の本は「チャーリーとチョコレート工場」ですよね。

これまでご紹介した本はすべてクラシック。
4年前に上海に行った時、すでにあったと思います。

でもロアルド・ダールは無かったような。

経済成長だけでなく、中国は翻訳児童文学もものすごい勢いで進化中です。
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by foggykaoru | 2010-02-17 20:18 | 児童書関連 | Trackback | Comments(2)

中国の書店にて(4): 英語があると一目了然

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上海の書店で見つけた翻訳児童文学第3弾。

The Wind in the Willows
「たのしい川辺」です。
ヒキガエル氏が写実的過ぎる気がする・・・
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by foggykaoru | 2010-02-14 09:33 | 児童書関連 | Trackback | Comments(0)

中国の書店にて(3): 面白いのは人間です

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蘇州の超大型スーパーの書籍コーナー。

中国人というのは立ち読み(座り読み)の気合いの入り方がすごいんです。
2005年、初めて上海に行ったとき、書店で座り込んで本を読みふける人々を見て、殴りつけられたようなカルチャーショックを受けました。脇に何冊もの本を積んでいる人や、中にはメモを取っている人さえいるんですから。

それ以外にも中国人の言動(実のところ、ほとんど「言」はわからないんですが)には目を丸くさせられることが多々あって、それが今も健在なのかどうか確認したかった、というのが、中国再訪の大きな動機の1つでした。

このスーパーでこの光景を見たときは「やった~!」と思いました。大慌てで撮ったので、究極のピンボケです。(修正してこれですから、現物はひどいもんです)

世界有数の経済大国にのし上がった中国では、客への応対も世界水準に近くなり、長年あまたの旅人の心を打ちのめしてきた「没有(ありません)」という返答も聞かれなくなりました。トイレも都会はきれいです。(だから軟弱な私が行くようになったわけなんで。)
それは面白さが減ったということに他ならないのですけれど。

でも、中国人がわれわれ日本人と同じになったなんて思っちゃいけません。
彼らはまだまだわれわれを面白がらせたり、呆れさせたり、いらつかせたりし続けるのでしょう。
中国の旅の醍醐味はそこにあるのではないかと思う私って変ですか?

年末の蘇州旅行記、メインサイトで連載中です。
2005年の上海旅行記もついでにどうぞ。
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by foggykaoru | 2010-02-11 10:29 | メインサイトのボツ写真 | Trackback | Comments(0)

ネヴァーランドの女王

ケイト・サマースケイル著。1999年刊。新刊では買えないようです。

メアリアン・バーバラ・カーステアズ、通称ジョー・カーステアズという、大富豪の女性の伝記。
見開きの説明には「アメリカ生まれのレズビアン。モーターボートレースの英国代表として活躍」などとある。
これだけだとさしてそそられないのだが、新潮クレスト・ブックスというのは、裏表紙に推薦文が載っているのである。
もし、今世紀のある時代にタイムトリップできるとしたら、私は迷うことなく1920年代を選ぶだろう。
1920年代。この言葉にやられた。

ジョーは1900年生まれ。自分を女だと思ったことが一度もなかった。今やよく知られるようになった「性同一性障害」だったのだろう。彼女にレズビアンの手ほどきをしたのは、オスカー・ワイルドの姪なんだとさ。舞台はパリ。第一次世界大戦で痛手をこうむりながらも、最後の輝きを放っていたパリ。だからいろんな人が集っていた。アメリカの大富豪の跡取り娘も。
かつ、戦争で多くの男性が命を落としたため、女性の労働力が必要とされていた。

このあたりの描写はかなり個人的にツボ。というのは、(この本では出てこないけれど)ココ・シャネルとリンクしたから。シャネルが創造したのは、男性不足のこの時代、家庭の外に出て働き出した女性たちのためのファッションだったのです。。。

脱線しました。
で、そんな中、ジョーは充実した20代を送る。
生来の乗り物好きで、モーターボートに入れ込み、湯水のごとくお金を注ぎこみ、自らモーターボートレースに出場する。
でも、ついにチャンピオンにはなれずに終わる。
そうこうしているうちに、「やっぱり女は女らしく」という風潮になり、自分の居場所を失ったジョーは英領西インド諸島の島を買い、そこに自分の王国を作る・・・

まあそこそこ面白いのだけれど、所詮は暇とお金をもてあましたドラ娘の生涯なわけで、感動するというわけにはいかない。そして、言い古された言葉だが「お金では愛は買えない」のだな、という気分になる。欠落感が伝わってきて、ちょっとつらい。いちばん引いたのが、彼女の無二の親友トッド・ウォドリー卿。これは人間ではなくて、愛人からプレゼントされた人形なのです。どうです、引きませんか?

ジョーの周囲の人間の多くは、麻薬中毒で亡くなっている。大金持ちで働く必要がないという境遇で、前向きで健全な人生を送るのは、非常に難しいことなのかもしれない。そんな中、決して麻薬に手を出さず、93年の生涯をまっとうしたジョー。これはもしかしたら偉いのかも。

というわけで、そんなにお薦めというわけではないのだが、この本の222ページの1文をご紹介するのは私の義務なのだろう。
こうした海賊ゲームには、アーサー・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』の気分も多少入っていた。
おお、ランサムはいろんな人に影響を与えたのね!と、感慨を覚えるのだが、この病的なジョーが自分をナンシイになぞらえたなんて、考えたくもない。だからあんまり嬉しくない。

ここで一句。

嬉しさも 中くらいなり 言及も・・・ひじょーにおそまつ!
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by foggykaoru | 2010-02-10 20:31 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(2)

ケストナー

クラウス・コードン著。
副題は「ナチスに抵抗し続けた作家」
原題「Die Zeit ist Kaputt」の意味は「時(時代)は壊れた」
これはナチス政権下にケストナーが製作に携わった映画「ミュンヒハウゼン」の中の台詞。
ナチスの検閲をかいくぐることのできるギリギリの線を狙って彼が書いた、渾身のひとことである。

読み終わってから背表紙に「ドイツ児童文学賞受賞」と書いてあるのに気づいた。
どうりで字が大きいし、注がやたらに詳しいわけだ。字が大きいのはありがたい(笑)
でもこの本は子どもだけのものにしておくのはもったいない。良書である。
私はケストナーの生涯はそこそこ知っているので、さほど目新しいことはなかった。それでも充足感を覚えた。そのぐらい良書である。

時代の目撃者たろうとしたケストナー。
しかし、戦後になってもナチス時代のことを多くは書かなかった。
というより、書けなかったらしい。
極限まで張りつめた日々が長く続きすぎたために、言葉として綴るということができなくなった、ということのようだ。
あふれ出る言葉を軽業師のように操った、あのケストナーでさえも。

1999年刊。もうユーズドでしか買えないようです。
偕成社刊。だからやっぱり児童書なのです。
でも最近の日本の子どもはケストナーなんて知らないよ。
だから児童書として出すよりも、子どものときにケストナーに親しんだおじさん・おばさん向けに出したほうが売れたんじゃないかな?


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ケストナーの生まれ故郷ドレスデンには「ケストナー博物館」があります。
どんなところなのか興味のある方は、メインサイトの「児童文学の旅」へどうぞ。
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by foggykaoru | 2010-02-08 20:40 | 児童書関連 | Trackback | Comments(2)