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負傷

c0025724_20133242.jpgコールスローを食べたくてキャベツの細切りをしたら、このていたらくです。

ピアノ弾けなくなっちゃった。
練習休んだらもとのもくあみなのに(涙)

変われば変わるものです。
子どもの頃の私だったら、
「しめた! これで練習しなくてすむぞ」
とほくそ笑んだことでしょう。

怪我をしたのが右手ならまだいいのです。
この際、弱い左手の特訓ができるから。
でも、右手だけ練習したら、左右の格差がどんどん開いてしまう。

しかたがないので、左手の元気な4本の指だけで、ハノン的な練習をしてみたのですが、すぐに飽きてしまって続きません。

ううう。どうしよう。

ふと思いついて、知っている曲のメロディーを左手4本の指だけで弾いてみました。
「おお牧場はみどり」とか(笑)
これがけっこうな練習になります。
左手の中指・薬指・小指の訓練として、特にいいのは「ドレミの歌」だったりします。
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by foggykaoru | 2010-06-30 20:32 | ピアノ日記 | Trackback | Comments(12)

辰巳琢郎もランサムのファンです

数年前、この話題で私の周囲は盛り上がりました。
なんと、学生時代、辰巳琢郎と交流があったという人までいて、「あのときそれを知っていれば・・・!」と悔しがることしきり。
さらには「講演会開いてランサムを語ってもらおうよ~」なんて声があがったり。

で、先日、ブック・0フで見つけた「道草のすすめ」 by 辰巳琢郎。
もしかしてランサムの言及があるかも・・・と手に取ってみたら、おお、予想どおり!

ランサムに免じて(笑)買いました。

言及とは言っても、ほんの一言です。
でもその一言を義理堅く出すのが、ほんとうのファンの証。

で、肝心のこの本ですが、かなり面白いです。
辰巳さんの頭の良さがびんびんと伝わってきます。別に京大卒だからということではなくて。ほんとうに知的な人なのです。

最後の章は、彼が各界の達人に指導を受けて、いろんなこと(華道とか陶芸とか料理とか)に挑戦するのですが、これは本で読むよりも、ライブ映像で観たいかな。
ちょっぴりだけど、「自分だけ楽しんじゃってズルイ」という気分になってしまった。

私ってひがみっぽいのかな。

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by foggykaoru | 2010-06-26 21:55 | エッセイ | Trackback | Comments(12)

「のだめ」に登場するもの・しないもの

前項の続きです。

「のだめカンタービレ」には黒人が登場しない。
このことに今になって気付いたわけですが、では、「のだめ」は現実を描いていないのか?

ある意味そうだと思います。

ヨーロッパにはアフリカ系の人がたくさんいます。特にフランスには。そして特にパリに。

1977年夏、初めてフランス旅行をしたとき、印象的だったのが黒人の多さでした。
考えてみればフランスはアフリカ大陸に広大な植民地を持っていたわけですし、しかもアルジェリアなんて地中海を挟んでお隣の国。当たり前といえば当たり前です。

母の知り合いで、1960年代(だったかな?)にパリに暮らしたことがある人が、「昔のパリはそれは美しかった。それが最近はすっかり汚くなっちゃって」と言っていたそうです。
私はてっきり、ゴミとか犬の○○○が増えたということかと思ったら、そうではなくて「昔は白人ばかりだった。それが黒人だらけになってしまった」という話だったので、「おいっ、そうくるかい!」と思ったものです。
自分だって有色人種なのに。
(でも自分のことは棚に上げるのが人間の常だから、気持ちはわかる)

だから、「のだめパリ編」で、街ゆく人々やカフェでお茶している人々の中に黒人がたくさん描かれていないのは、パリの現実を描いていないと言える。

でも、のだめたちが生きるクラシック音楽界の現実は?

私は門外漢なのですが、たぶんまだクラシック音楽の世界には、黒人はあまり進出していないのではないでしょうか。
声楽の世界にはいますよね。昔CMに出てたキャスリーン・バトルとか。その昔、「ぴあ」の読者投票で1位を獲得した映画「ディーバ」も、黒人の女性オペラ歌手がからんだ物語でした。
考えてみたら、白人女性が「アイーダ」を演じるのは変なことなのです。黒人が正しい。
・・・でも、いくらうまくても黒人の椿姫というのはどんなもんなんでしょう・・・?


脱線しすぎました。

声楽の世界に比較的黒人が多いのは、持って生まれた身体という楽器で勝負できるからなのではないでしょうか。声楽は天分さえあれば、あんまり専門的な勉強をしなくても、なんとかなってしまう。黒人ではないけれど、3大テナーのひとり、ルチアーノ・パヴァロッティも、楽譜を読めないと聞いたことがあります。

それに対して、楽器はそうはいかない。
早い話、楽器を買わなければならない。元手がかかるのです。
そして、どうしたってレッスンを受ける必要がある。つまり月謝を払わなければならない。
そうやってかなりお金を注ぎこんでもらった若者が集うのがパリのコンバト。
プロのオーケストラも同じこと。

だから外国のプロオケも白人がメインなのでしょう。

クラシックのコンサートでは、ステージの上にいる人たちが白人中心なら、客席も白人中心のはず。実際に払わなければ料金もそれなりだし、かつまた、精神的な敷居もけっこう高いのではないでしょうか。

だからエキストラも黒人不可にしたんじゃないかな。
しかも、エキストラというのは失業者にぴったりのアルバイトです。
何も条件をつけずに早いもん順で受け付けたら、通常のクラシックのコンサートではあり得ないほど黒人率が高くなってしまう可能性があるかも。
(黒人イコール貧困層と決めつける気は毛頭ないけれど、フランスで暴動が起きるときは、必ずと言っていいほどその先兵は貧困にあえぐ移民です。移民と言っても黒人とは限らないけれど。)


話は変わりますが、
ドイツ留学したことのあるピアノの恩師は、「いちばん優秀なのはユダヤ人。彼らにはかなわない」と言っていました。
1984年(だったかな?)、ザルツブルクでのドイツ語講座に参加したとき、クラスメートの中にプロの音楽家や音楽家の卵たちが数名いて、「日本人音楽家は優秀だ。われわれの仕事が奪われてしまう」と言われたことを覚えています。
そして今、かつての日本人のように、世界のクラシック界に進出めざましいのが、経済大国となった中国の音楽家たちなのでしょう。「のだめ」の原作に登場する2人の中国人---Ruiとユンロン---は、クラシック界の現実の鏡なのだろうなと思います。なにしろ映画版でピアノ演奏したのはラン・ランだったしね。
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by foggykaoru | 2010-06-22 21:21 | マンガ | Trackback | Comments(14)

昨年の9月24日にパリにいたら

「のだめ」について、フランスのオタクたちはネット上で何かを語っているのだろうか?という興味に駆られて「Nodame cantabile fan site francais」あたりで検索してみたら、こんなページを見つけました。

ファンサイトではないのだけれど、面白いのでご紹介。

======================
「のだめカンタービレのファンのみなさん、エキストラをやってみませんか」
あなたはのだめのファンですか? クラシックがお好きですか?
だったら、2009年9月24日にパリで行われる映画「のだめカンタービレ」の撮影に、エキストラとして参加してみませんか?
ご存知かもしれませんが、15巻(←foggykaoru注:間違ってます)以降、「のだめ」の舞台はヨーロッパに移っています。特にパリが中心。
今回エキストラが募集されるのは、主要キャラの1人である峰の恋人かつバイオリニストの清良が参加するコンクールの場面です。
のだめと千秋も登場します。憧れの2人を生で観ることのできるまたとないチャンスです。
条件は18歳から60歳であること、ヨーロッパ人あるいはアジア人の容姿であること、そして撮影の行われる9月24日があいていること。
条件に合う方は、写真を添えて氏名・住所・電話番号・メールアドレスを「・・・・」宛てに送ってください。謝礼等の詳細は応募者にのみお知らせします。
=====================

「ヨーロッパ人またはアジア人」の顔つきをしてなくちゃいけない、つまり、黒人は不可ということ。
そう言われてみれば、確かに原作にも映画にも、黒人は登場しませんね。

パリには黒人、いっぱいいるのに。


この項の続きはこちら
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by foggykaoru | 2010-06-21 22:01 | Trackback | Comments(8)

もう1つの挑戦

のろのろ歩んでいる「ラプソディー・イン・ブルー」、ようやく半分ぐらいに手を付けました。
弾けるようになったわけではありません。ただ手を付けただけで。

1オクターブ(以上)の和音の連続が非常に多いこの曲を練習していると、のだめのような大きな手が欲しいとしみじみ思います。
もちろん、1度聴いたら覚えるのだめの耳とか、超絶技巧を弾きこなすのだめの指もあったほうがありがたいけれど、なにはともあれ、大きな手が欲しい。

この曲に飽きたわけではないのですが、他の曲もやりたくなってきました。
「ベスト・オブ・のだめカンタービレ」に載っている曲の頭の部分を触ってみて、「これ」と思ったのがバッハのピアノコンチェルト。
千秋が「弾き振り」をした、あれです。

最初の6小節のユニゾンで弾く部分を弾いてみたら、自分の左右の手が別人の手みたいなので愕然としました。左手のボロボロさ加減と言ったら・・・。千秋って上手いなあ(爆)

で、片手ずつ練習しなくちゃならないのですが、やってみるとこれが楽しい。そしてとてもすがすがしい。

バッハというのはほとんど和音がありません。
たまにあっても指が届かないなんていうところはない。
その代わりに、両手が、どちらがメロディーということもないぐらいに、同じレベルでちゃかちゃかと動かなくてはならない。
そして、テンポに緩急をつけたり、ペダルでごまかすことができない。

というわけで、ラプソディー・イン・ブルーと180度違うこの曲にもただいま挑戦中です。これは短いバージョンだから、近い将来、達成できるはず。

「のだめ最終楽章後編」がきっかけで始まった、私の人生初の「ピアノ弾きたいモード」ですが、大きな助けとなっているのが電子ピアノです。ヘッドホンして弾けば、真夜中だって練習できる。バッハを数回練習したところで、ふと思いついてハープシコードの音に変えて練習してみました。そうしたら楽しさ倍増!

「電子ピアノはピアノの代わりにはならない。しょせんはまがい物」と言われますが、こういう楽しみ方ができるのは電子ピアノならではです。正しくは「電子ピアノとピアノは別の楽器」ということなのだなと、強く実感しています。
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by foggykaoru | 2010-06-20 19:21 | ピアノ日記 | Trackback | Comments(4)

新築物語

パスティーシュという言葉を世に知らしめた清水義範氏のパスティーシュでない小説。副題は「または泥江龍彦はいかにして借地に家を建て替えたか」。

主人公の名前は何かのもじり? 渋澤龍彦という仏文学者はいたけれど。

副題どおりの内容。
私は普通にフムフムと読んだだけなのけれど、家の建て替えを考えている人だったら、けっこうのめり込むかもしれないし、いろいろ参考になることが多いのかも。

熱帯雨林ではユーズドでしか買えないようです。


清水氏のパスティーシュ短編集は2、3冊読んだことがある。どれも楽しかったという印象が残っているけれど、題名と内容をはっきりと覚えているのは「国語入試問題必勝法」だけ。こっちは版を重ねているだけあって、とっても面白いよん。
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by foggykaoru | 2010-06-19 21:02 | 普通の小説 | Trackback | Comments(9)

ショパンを廻るパリ散歩

副題は「ロマン派時代の音楽事情」
著者は中野真帆子という人。

ショパン生誕200年をあてこんだショパン関連本のひとつ。
いわゆるムックというのかな? パリの素敵な写真満載。次回パリに行ったら、「ショパン聖地巡礼」をしようかという気にさせられる。
でも、文章のほうは、なぜかあまりすーっと頭に入ってこない。平易な文章なのに。私の頭、よっぽど疲れてるのかな。

勉強になったことを以下に列挙。

ショパンのおもな活躍の場だった「サロン」、これはもともと語り合う場として発展したのだけれど、王政復古後、語り合うサロンは政治的に危険視されたということもあり、音楽中心のサロンが広まったのだそうだ。
ちょうどそのこと、ピアノの改良が進んだということもある。

パリ初のコンサートホールができたのが1830年。ここに新興ブルジョワたちが足を運んだ。

ジョルジュ・サンドとショパンがうまくいかなくなったのは、サンドの子どもたちが長ずるにつれ、ショパンとそりが合わないのがはっきりしてきたということがある。また、1848年の2月革命によりフランスは第二共和制に移行するのだが、このときサンドは生まれ育った田舎の農民のシンパ、つまり革命派なのに対し、ショパンは音楽家としての自分を育ててくれたサロンのお金持ちさん派だった、という違いもあるそうな。

ショパンが生きた時代というのは、まさに「近代」だったのだなあ。

この時代の作曲家にとっては、オペラを当てるのが最大の夢だったそうだ。
ショパンもそれを期待されたけれど、結局オペラは1曲も書かず、オペラを通して得た声楽のテクニックをピアノに応用した。

なるほどねえ。ショパンの曲はピアノで歌うような曲が多いものねえ。
だから好きなのかな私。

ってか、ピアノやってる人はたいていショパン好きなんじゃないかと思ったりもする。


なぜかモーツアルトを上手に弾けるようになりたいとはあんまり思わないのよね・・・
どうしてなんだろう?


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by foggykaoru | 2010-06-17 21:18 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(0)

マリー・アントワネットの生涯

藤本ひとみ著。

とても読みやすい。
教科書よりもちょっぴり深いことを勉強したい人にお薦め。

勉強になったこと(その1)
マリー・アントワネットの本名、というよりオーストリア名はマリア・アントニアだそうだ。
アントワネットに対応するフランスの男性の名前がアントワーヌだというこは知っていたけれど、アントワーヌは英語のアントニーだったのね。。。
ということは、クレオパトラのお相手もフランス人はアントワーヌとして知っているのか・・・

勉強になったこと(その2)
彼女がフランス王妃になってから、あんなに女王然とふるまったのは、その成育歴にある。
母マリア・テレジアが(当時の王室としては例外的に)恋愛結婚で結ばれたフランツはロートリンゲン(ロレーヌ)という小国からやってきた、いうなれば入り婿。非常に影が薄かった。彼は「ここにはぼくの居場所はないんだよ・・・」と多少はこぼしたりしたけれど、本質的にとてもお気楽で、政治にも軍事にもうとく、のんきに生涯を送った。
そんな両親を見て育ったマリー・アントワネットが、夫にかしずく妻になるはずがない。
しかも父の血を引いているものだから、能天気に過ごしちゃったわけである。


ただし、ものの見方があまりにも現代の価値観に基づきすぎのような。
「王妃に別れを告げて」あたりも合わせて読んでみたほうがいいと思う。王妃や貴族にだって言い分はあるのだ。



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by foggykaoru | 2010-06-16 20:52 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)

急な青空

南木佳士氏によるエッセイ。

「医学生」のあとがきで知ったのだが、医者と作家という二足のわらじをはいて頑張ってた南木氏は、頑張り過ぎのツケがまわり、パニック症候群に、そしてうつ病になってしまったのだとか。

自らの心身のバランスを見つめつつ書かれたエッセイ集なので、実際の年齢以上に枯れた感じ。

心に残ったのは、エンゲルスの著書を読んだ感想。
資本主義社会の状況をずばり言い当てた部分もあるけれど、大外れだったこともある、でも大外れなところも含めて、なかなか味わいがあるよ、という意味のことを次のように書いている。
時の流れに浸食された風情の見事さも古典の持つ特長なのかもしれない。

さすが作家。うまいこと言いますな。

もうひとつ。
南木氏の患者である、短歌を作るのが趣味のおばあさんの言葉。
「(歌を作るのは)暇つぶしだよ。暇だと生きる意味とか、あたしはなぜ生まれたのかなんてろくでもないことばっかり考えちまうから何かでつぶすんだよ。あんたの仕事だってだいたいそんなもんでしょ」

さすが歌詠み。うまいこと言いますなあ。

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by foggykaoru | 2010-06-14 20:59 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

医学生

ようやく本を読むゆとりができた。

南木佳士著。
実はこの人、高校の先輩でして。在学期間はかぶってないけど。
「ダイヤモンドダスト」が芥川賞を受賞したとき、同窓会報にインタビュー記事が載っていたので、親しみを感じて読んだ。その後、確かもう1冊読んだ。それぞれ印象がとても良かった・・・はず。でも何も覚えていない(涙)

で、この本。

著者が在学した当時の秋田大学医学部を舞台に、4人の医学生の青春が描かれている。

大変面白い。
国立大学に新設された医学部に入ったという、世間的には間違いなく優秀な部類に入るのだけれど、伝統校には入れなかったために、少なからず挫折感を抱いている4人。
しかも、周りは「ど」がつく田舎。テンションは低くなるばかり。
そんな中、とりあえず勉強を続けていく。

私は医者になりたいと思ったことは一度もないのだが、この小説を読んで、改めて思った。
たとえもう一度十代に戻ることができて、しかも理数系の才能を与えられたとしても、私は医者にはならないだろう。
「風邪引いた人の診察をしたら風邪がうつる。この私にそんな仕事ができるはずない」と、風邪ばかり引いていた子どもの私はいつも思っていたのだが、病気というのは風邪に限らないのである。精神的にもダメージを受けるわけで。

誤解されないように繰り返し言っておく。
この本はとても面白い。
医学部に入って、医者になろうという人の本意は人それぞれ。
「人を救いたい」という、まっとうな気持ちで学ぶ人もいれば、「なんとなく」という人もいる。
でも、前者のほうが偉いとか、後者はろくでもない奴だとかいう、単純な話ではない。そこがいい。
医者を目指す若者必読の書だと思う。


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by foggykaoru | 2010-06-12 20:51 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)