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映画『テルマエ・ロマエ』

c0025724_2001163.jpg観てきました。

古代ローマ人を濃い顔をした日本人俳優が演じるということで話題になりましたが、、、
阿部ちゃん、凄い! 凄過ぎです! 
顔が濃いだけじゃありません。
まさにルシウスそのもの。
この役を演じるために生まれてきたんじゃないか?と思ったほどです(爆)
とにかく、彼なくしてこの映画はあり得ません。
それを観るだけでも価値がある(と私は思ったけど、保証はしません。反論・苦情は受け受けませんのであしからず)

阿部寛以外のキャストもみんないい。
濃い顔の人も平たい顔の人も。

けっこうツボだったのは、冒頭の状況説明とか「○年後」といった字幕がすべてラテン語で書かれていたこと。
ローマ人が日本語喋ってるのに・・・っていうツッコミは野暮です。
それにしても、いったい誰に翻訳頼んだんだろう?

左の画像は映画館で配られていた冊子です。
(公開してすぐ観に行くといいことがあるのね)
原作者ヤマザキマリさんによる描きおろしが必見。

BGMはすべてイタリアオペラです。これも素晴らしい。
古代ローマ人は知らない歌なんだけどね(笑)

公式サイトはこちら
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by foggykaoru | 2012-04-30 20:33 | 観もの・聞きもの | Trackback(15) | Comments(11)

飛びすぎる教室

清水義範著。
西原理恵子のイラスト付きだが、例によって文章とはほとんど無関係。

副題の「先生の雑談風に」というとおり、先生が授業中に雑談するノリで清水氏が好きなことを語っている。

面白い。
でも読んだとたんにほとんど忘れてしまった。
覚えているのは「天使」の話。
アメリカ人は天使が大好きで、アメリカのヒューマンな映画の多くは、天使が関わっているのだそうだ。とにかく羽が舞う場面があれば、間違いなく天使の話なのだそうだ。

この本はユーズドでしか入手できません。
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by foggykaoru | 2012-04-29 11:24 | エッセイ | Trackback | Comments(4)

アーティスト

観てきました。

フランス語が一言も話されないフランス映画だということは知っていましたが、話されないだけじゃなかった。
画面に表示される言語がフランス人スタッフやキャストの氏名以外、全部英語です。
(たとえば「presented by」とかね。「presente par」ではないのです。)

つまり、徹頭徹尾アメリカでヒットすることを狙った映画なのです。その目論見が大アタリしてアカデミー作品賞まで取っちゃった。やったじゃーん!

とにかく、古き良きアメリカ映画をよく模しています。
なにしろ性的な場面が皆無なのです。男性と女性が心を通じあっているのに。フランス映画だったら、あんな交流があったら、絶対にベッドにGO!のはず。ロマンチックなシーンがあっても、ギリギリのところでプラトニックなままで抑えているのが、いかにも昔のアメリカです。フランス人がこんな映画を作るとは・・・と妙なところで感心してしまいました。褒めてるんです。100点満点!

そして物語。
20世紀初頭の映画界となると、どうしても最近見た「ヒューゴ」とかぶってしまいます。
それと、大昔テレビで観た「雨に唄えば」。
この2つを足して2で割ったような印象でした。
とても楽しかったんですけどね。
でも私には「ヒューゴ」のほうが新鮮でした。

私にとっていちばん面白かったのは俳優の演技です。
無声映画はずーっと昔、チャプリンの映画がリバイバル上映されたときぐらいしか観たことがないので、実質的には今回が初体験でした。

台詞無しで観客に理解させるためには、ある程度大げさな演技をすることが必要になる。でも、この映画はコメディーではない。笑わせるのが目的ではないし、現代の観客を引かせるほど大げさにするわけにはいかない。誰にでもわかりやすい「定番」の動きや表情を、やりすぎない程度にはっきりと見せる必要がある。
「こういうときにはこういうふうに見せるとわかりやすい」というお手本みたいなアメリカ人(演じてるのはフランス人だけど)の演技をじっくり見ることができるという点で、ESSで英語劇をやっている学生サン必見の映画です。
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by foggykaoru | 2012-04-24 21:38 | 観もの・聞きもの | Trackback(6) | Comments(0)

長いお別れ

ご存知レイモンド・チャンドラーの代表作。
特にハードボイルドが趣味でない私ですら、この題名と主人公の探偵フィリップ・マーロウの名前は、何十年も前から知っている。

たまたま目にとまったので、全然趣味でなくても読んでみようかと思った(苦笑)

面白かった。さすが名作。そんなに趣味じゃないけど(←くどい!(自爆))
英語で読んだらもっと面白いんじゃないかな。(根拠はない。なんとなく)
大富豪、絶世の美女、ラスベガスの大物etc. と、いかにもアメリカな人々がからみあう。
あちこちから「この件からは手を引け」と言われるのに、マーロウは逆らう。別に何の義理もないのに。
んまあ、ある意味バカなのです、客観的に見て。でもそこが魅力。
日本のヒーローにもこういうのはいそう。

原題は「The long good-bye」
「長いお別れ」のほうがずーっとかっこいいじゃん!と感動したのは何十年も前(←くどい!(自爆))
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by foggykaoru | 2012-04-22 16:13 | 推理小説 | Trackback | Comments(5)

ともしびをかかげて

ローズマリー・サトクリフ著。
行きあたりばったりに図書館で借りたら、、、
しまった、ローマン・ブリテン・シリーズの最後にあたる作品だった!

この本の題名は大昔から知っていた。
私が中学に上がり、ハードカバーの児童書から大人の文庫本に移ったころに刊行されたのだと思う。言うなれば「すれちがい」。
そして今、この年になって初めて読んでみて、心から感動した。感心した。これはすごい。さすがカーネギー賞受賞作品。

主人公アクイラはサクソン人との襲撃に苦しむブリテンの地で、なんとか生き延びるが、家族を失い、うつろな死んだような心を抱いて生きる。そんな彼と妻、子どもとの関わりの描き方が渋い。敵の描き方も渋い。特に死ぬときの描き方が。混沌とした乱世を縦糸に織りなされる人間模様。

これはまるきり大人の小説である。
子どものときに読んでもこの作品のすごさはわからなかったのではないか。
熱帯雨林のレビューの中に「児童文学でいいのか」というのがあるが、同感である。この作品は児童文学というくくりに入れてしまってはもったいない。

サトクリフ4作目にして、ようやくローマン・ブリテン時代の歴史に興味が湧いてきた。

ところでアンブロシウスが雌伏していた山。
スーザン・クーパー「闇の戦い」シリーズに登場するカーデル・イドリスのことかと思ってときめいたけれど、Googleマップでしらべたところ、スノードン山でした。残念。でもあのへんだと思うとちょっと嬉しい。

1つだけ、訳に文句を言いたい。
マイルをメートルに換算することはないんじゃない?
合言葉が「~まで320キロ」ってのはないでしょ。「200マイル」にしようよ。
百歩譲って映画の字幕は我慢するけれど、本には「訳注」が付けられるんだから。

今回読んだ少年文庫版には上橋菜穂子さんの熱い解説付き。
上橋さん、ほんとうにこの作品が好きなのですね。
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by foggykaoru | 2012-04-17 21:10 | 児童書関連 | Trackback | Comments(12)

ユーコン漂流

この本はユーズドでしか買えません。
著者の野田知祐氏はカヌーイスト(そういう単語、あったんだ)。
題名どおり、ユーコン川下りの記である。

カヌーで世界的に知られた川を下るなんてことは、逆立ちしてもやらないだろう、それならせめて本で味わおう、と思って読んだのだが、実はユーコン下りというものはそんなに難しいことではないらしい。野田氏が途中で知り合うカヌーイストの中には「カヌーは2回しか乗ったことがない」という程度の人が珍しくないのだ。
カヌーに乗って、何もせずにただ下っていればいいところも少なくなくて、野田さんはカヌーでご飯を炊いて食べたりしてる。だったら、1人では無理でも、カヌーをやっている友人さえいれば(いるんだな、これが)、私にも十分に可能なわけだ。もしも機会があったらやってみたい。

ユーコン川というとアラスカを連想するが、最上流はカナダなのだ。
そして、いわゆる「川下り」、つまり両側に岸辺が見えるのは、上流のほう。下流は川幅が数キロにわたるので、延々何日間も何も景観が変化しないし、水も泥で濁っているらしい。
だから一般人には「2,3週間でカナダ領内をキャンプしながらのんびり下る」というのが現実的。

毎日計画的にせっせと下れば、数十日で河口にたどりつくことも不可能ではないらしいが、野田さんは3年刊、夏の2カ月かけて旅した。
気が向けば、上陸してしばらく滞在する、というスタンスで。
長旅なのでテンションが下がる時期もあり、そんなところは読む側もダレたりするが、そういうところがあるからこそ、読む側もユーコンの長さを感じることができるというもの。

カナダ領内は、白人カヌーイストが多いこともあって、キャンプ場もあるし、なんとなく洗練された雰囲気だが、アメリカに入ると「インディアンの世界」になる。(最下流はエスキモーの世界。)白人カヌーイストは差別されたり。日本人である野田氏は難なく溶け込めたが。

インディアンの生活は、決して豊かではないが、アラスカで石油が発見されて以来、アメリカ政府から手厚い保護を受けていて、暮らしに困ることはない。働いていないわけじゃないけれど、お酒ばっかり飲んでるみたい。寒いし、他に娯楽がないからしょうがないのかな。
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by foggykaoru | 2012-04-15 08:46 | エッセイ | Trackback | Comments(7)

誰も知らない「名画の見方」(結婚するならこの人!)

先日行ったブリヂストン美術館のショップで、表紙の「真珠の首飾りの少女」のまなざしと、「高階秀爾著」に惹かれて衝動買い。
高階さん、まだお元気なのですね。なによりです。

8章が3つの項目に分かれている。つまり各項目あたりがほんの数ページである上に、小学館101ビジュアル新書ということで、カラー図版がふんだんに掲載されているため、高階さんの解説は短い。それでも収穫はあった。でもほとんど忘れてしまった(号泣)
一気に読んだら物足りないけれど、ちょっとした暇をみてちびちび再読したい。
(最近こういう本が多い)

わずかに覚えている収穫、それはルーベンスのことである。

ネットを始めたばかりのころ、とある歴史サイトでやっていた「歴史上の人物の誰と結婚したいか」というアンケートに「ルーベンス」と答えたことがある。
なぜなら、彼は外交官でもあったのだ。すごいでしょ。自画像もかっこいい。彼がお得意さん(王侯貴族や教会)の注文で描いた大作(ネロくんが死ぬ間際に見た絵とか)は仰々しくて、中には悪趣味なんじゃないかと思うものすらあるけれど、純粋に自身の楽しみのために描いた家族の絵は愛情に満ちていて素晴らしい。稼ぎがよくて愛情深い亭主。最高じゃん!

高階さんの評によると、
ルーベンスは
「社交的でコミュニケーション能力が高かった」
だからこそうるさい王侯貴族の注文にきめ細かく応じることができた。
「経営能力も高かった」
当時の王侯貴族向けの絵は画家1人が描いたわけではなく、工房の職人たちとの合作。だから職人を上手に使いこなせなければならなかった。

やっぱり結婚するならルーベンス♪

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by foggykaoru | 2012-04-13 21:28 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(6)

あなたに見せたい絵があります。

いえいえ、私が持ってるわけじゃありません(笑)

数日前のこと、東京駅周辺で中途半端に時間がありまして。
ふと思いついてブリヂストン美術館に行ってみたところ、開館60周年記念としてやっていたのがこのタイトルの展覧会。

なかなかよかったです。

モネのヴェネツィアの絵がありました。
彼、ヴェネツィアに行ったことがあったのね。
あそこに行けばそりゃあ感動して絵にも描くでしょうよ、と納得。

美術好きさんには「何を今さら」と言われるのでしょうけれど、今回、私は藤島武二という画家を「発見」しました。
インパクトがいちばん強かったのは「チョチャラ」という作品ですが、それ以外の作品も気に入りました。
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by foggykaoru | 2012-04-11 21:52 | ちょっとおでかけ | Trackback | Comments(2)

とびきり陽気なヨーロッパ史

ちくま文庫の「とびきり~な○○史」シリーズの1冊。ユーズドでしか入手できません。
テランス・ディックスという英国人が、英国人のために書いた本。

91年に書かれたので、扱われているのはEUに最初から加盟していた12カ国マイナス英国(なにしろ英国人に他の国の歴史を啓蒙するために書いた本だから)、すなわち11カ国のみ。でも11カ国で十分。読んでいるうちにだんだん飽きてくる・・・(苦笑)
読み終わったとき、一気に読んではいけなかったのだと反省した。
だから、忘れた頃に・・・ってこの本を読んだのは3月20日ごろだったので、実はもうほとんど忘れてる(自爆)・・・適当に開いて、たまたまそこに書いてある国だけ読む、というふうな形で読み返したいと思っている。

フランス史が面白かった。ほんの40ページでよくまとめたなと感心した。
そこから推察するに、その国について詳しければ詳しいほど楽しめるのではないか。

とりあえずの収穫その1。
表参道のセント・パトリック・デーのパレードに行ったとき、Padraighと書かれているのを指さして「あれはPatrickのアイリッシュの綴りなのよ」と蘊蓄をたれることができた(爆)

収穫その2。
「ロシアに手を出すとまずいことになる、ナポレオンとヒトラーを見よ!」というのは知っていた。
が、それだけではないらしい。
「まず英国を叩くべし、英国を後回しにするとまずいことになる」

そして最大の収穫はギリシャ。
この国はずっと昔からユーレイルパスが使える国だった。(私はユーレイルパス、使ったことないけど)
イタリアとギリシャの間には東欧の社会主義国があるから、地中海のフェリーに乗らないとギリシャには入れなかったのに、なんでこんなところがユーレイルパスの仲間なのだろう?と若かりし私は、ちょっと疑問に思ったものだ。
その疑問が解けた。
近代国家としてのギリシャは「西欧のくさび」として、米英のテコ入れでできた国なのだ。
そして、とにかく共産主義者が力を持たないようにしなければいけない、そのためには公務員を右翼にしなければ、、、という意図があったらしい。

そう、公務員。

今のユーロ危機。
ギリシャは公務員がやたらに多くて、しかも優遇されているから、国家財政を圧迫している。その優遇措置をやめようとするたびに、ゼネストが起き、結果、いつまでたっても事態は改善されない。
その元凶は米英なのかも。

世界のあちこちでよけいなことをしてきてるよね、米英って。
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by foggykaoru | 2012-04-08 21:16 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(2)

面白南極料理人

映画『南極料理人』の原作本。
書いたのは2度にわたって南極越冬隊に料理人として参加した西村淳という人。

映画を観ていないと、たぶんとても面白いです。
もうちょっと推敲したら?と言いたくなる表現が散見されるけれど、この人は文章のプロじゃなくて、料理のプロだから。

でも、映画を観てあると、、、
ああ、そうそう、そんな感じのこと、映画にあったよね、
という程度。
(堺雅人主演の映画は面白いです。原作を読まずに観たのがよかったのかも?!)

それにしても、南極越冬隊の隊員たちというのは、1年間、外は零下何十度というところに暮らすにしては、けっこうチョンボが多いような。
一歩間違ったら凍死するのに。
正直、気が緩んでるんじゃないの?と思うところもあったのですが、でも1年中気を張っていたらストレスでおかしくなっちゃうからしょうがないのかも、とも思ったり。


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by foggykaoru | 2012-04-06 20:45 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)