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和菓子のアン

高校出たての女の子が和菓子屋でバイトするお話。
軽く読めて半身浴のおともにぴったり。
「こんな人いるはずない」と思わせるような人物も出てくるけれど、あまり気にならなかった。
なにより爽やかな気分になれるのがいい。

こないだ読んだ伊坂光太郎よりもずっと好き。

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by foggykaoru | 2013-05-27 20:41 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

死神の精度

よく売れてるなあと思いつつ、今まで読んだことがなかった伊坂光太郎の短編集。

主人公は死神。
死なせるのが「可」かどうか、調査を行うのがお仕事なんだそうだ。

まあまあだったけれど、「半身浴のおとも」が必要でなかったら、別に読まなくてもよかった。
ちょっと食い足りないのです。短編だからしょうがない?

なんか、設定がねえ・・・。
音楽をこよなく愛し、CDショップに長居して音楽の試聴するとか、人間界の事情に通じていないせいで、ときどきとんちんかんなことを言ったりするとかいう設定を、面白いと感じる人には面白いのでしょう。

私は
「だからどうした」
と思ってしまって。
面白がらなくてどうもすいません。

「ゴールデンスランバー」あたりはもっと面白いのかな。

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by foggykaoru | 2013-05-24 22:58 | 普通の小説 | Trackback | Comments(10)

『ぴあ』の時代

ちょっと前に『旅行人』が休刊(=廃刊)になり、「ひとつの時代が終わったんだな」と思った。
でもそれよりも胸にこたえたのが『ぴあ』の廃刊である。

書店でこの本が平積みになっているのを見て、矢も盾もたまらず購入した。
(この春、せっせと不要品を処分して、部屋がすっきりしたと思ったら、その反動か新刊本に手を出すようになっている。ダメじゃん。)

いまやネットの独壇場である役割を、いっときではあるが、完全に担っていたのがこの雑誌。

私が年に数本以上映画を観るようになったのは、ごく最近のこと。『ロード・オブ・ザ・リング』公開以来である。それ以前は1年に2本観るか観ないかという、超平均的日本人だった。

観なかったけど、そのわりには情報通だった。(私は今でこそ旅をするけれど、本来はインドア派だし、情報を得るだけでけっこう満足するタチである)
新聞や雑誌の映画評をよく読んでいたから。
もちろん『ぴあ』も読んでいた。

『2001年宇宙の旅』を観たのも『もあテン』1位の映画というのを観てみようかね と思ったからだし、年に1本しか観なかった映画が『炎のランナー』とか『ディーバ』『ブリキの太鼓』だったりしたのは、『ぴあ』の影響があったような気がする。

映画だけでなく、演劇にも興味を惹かれた。
寺山修司とか、ジャンジャン劇場でやっていた『授業』とか。
もうちょっと行動力があったら、観に行っていたことだろう。

『ぴあ』創刊の伝説は知っている。だってほら、私ってけっこう情報通だから(自爆)
映画好きの中大生が中心になって創刊され、最初のうちは、取次も通さず、書店を1軒1軒まわって置いてもらっていた、ぐらいのことは。
でも、この本を読んで、改めてそのバイタリティー、目のつけどころに感嘆した。
矢内廣という人、すごいです。ほんとうの意味で頭が良い人。そして志が高い。
そして、『ぴあテン・もあテン』のあの頃が、まさに『ぴあ』が登り竜のように伸びていった時代だったのだな、と思い、同じ空気を、多少なりとも感じる機会に恵まれた自分を幸せ者だと思った。

『ぴあ』の楽しみは情報だけではなかった。
記事の欄外に米粒みたいに(今、あんな細かい文字は読めないかも)掲載されていた1行読者投稿欄「はみだし」が面白かった。(今、あれに相当するのはツイッター?)
しかも投稿の常連者の中に高校の後輩にあたる人(ペンネームで判断できた)がいた。
「うちの高校には五浪の先輩がいて、たまに学校に遊びに来るのだけれど、『アレを見ると落ちる』と恐れられている」
あっ、その五浪くん、同級生です・・・
(すっかり予備校になじんでしまった彼が、後になって予備校講師になったというのは、また別の話)

今やネットに移行した『ぴあ』。
不思議なことに、ネットになってもあの頃の雑誌『ぴあ』の匂いが感じられ、他の映画情報サイトと一線を画しているような気がして、私のお気に入りです。

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by foggykaoru | 2013-05-21 21:39 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(8)

県庁おもてなし課

有川浩作。
最近公開されたばかりの映画の原作です。

有川さんの作品は中毒性があるから、極力続けて読まないようにしているのですが、どうも最近、読む間隔が短くなりつつある・・・。まずい。
なにしろ半身浴のおともにぴったりなんだもん、と言い訳させてください(苦笑)

で、この作品。
県庁とは有川さんの故郷・高知県の県庁。

をいをいお役所さん、頑張ってるつもりでも、世間の感覚からずれてるよ
もっと正しく頑張ってちょうだい
こっちは応援したくてしょうがないんだからさ
という、彼女の「愛県心」がしっぽまでぎっしり詰まったお話です。

十分面白いのですが、ぶっちゃけ、今まで読んだ彼女の作品と比べると、それほどでもないかも。
これよりもずっとラブ度が低い「フリーター」のほうが好きです。

ただ、読み終わってから映画のキャスティングを知って、吹き出しそうになりました。
主人公・掛水役が錦戸くん。
キャラ的にぴったりです。「いい人」で間が悪そうで。演技力は知らないけど。
堀北真希ちゃんも合ってる。
映画は観ないと思うけど。

高知県に興味が湧いたのは事実です。
そういう意味で、有川さんの術中に、しっかりはまったと言えます。


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by foggykaoru | 2013-05-18 20:19 | 普通の小説 | Trackback(1) | Comments(2)

リンボウ先生の大人の知的旅行術

林望先生の軽いエッセイ集。
さらさら読めた。でも内容はほとんど忘れてしまった(汗)

雑誌の連載記事をまとめたもので、しかも、前半と後半で違う雑誌だった、ということがくっきりわかります。

前半はイギリスを中心とした「こういう旅はどうでしょう」的なお話。
イギリスの家並みが何百年も変わらないのは知ってるし、それを見ながら歩き回るのは私の好むところ。
でも、「この建築はナントカ王朝のものだ」とかいうことまではやらない。
リンボウ先生はなさっているそうです。

後半は「こんなホテルが好きです」というお話。
古いけれど、従業員のホスピタリティー溢れるホテルはここですよ、みたいな。

とにかく、読んだとたん忘れる内容だが(忘れるのは私の責任だって)、面白かった。
続けて読むと飽きてくるということもなく。
最低30分の半身浴のおともとして、十分に役立ちました。


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by foggykaoru | 2013-05-15 20:41 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

寺暮らし

今は無き伝説的地域雑誌「谷中・根津・千駄木」の編集者・森まゆみが、寺の敷地内のマンションに住んだときの暮らしの記。

都心なのに驚くほど静かな寺暮らし。素敵です。
郵便ポストの代わりに玄関先に椅子を出しておく、なんて、うっとりしませんか?

そういうぐっとくる描写が散見されるけれど、全体的にはちょいと退屈かな。
というか、まとまった時間にいくつかのエッセイを一気に読むと飽きてしまう。
30分かかる半身浴のおともには向かなかったということで。
1日に5分、1篇ずつ読むようにすれば、もっと面白く感じるはず。


『身体のいいなり』の内澤さんのブログで知ったのだけれど、森さんは今、難病と闘っているそうです。


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by foggykaoru | 2013-05-13 20:36 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

芸術のパトロンたち

ふう。ようやく今月読んだ本までたどり着きました。

高階秀爾著。
ルネサンスから現代に至る、芸術(家)とそのパトロンの歴史。

面白かったのは前半。
フィレンツェのドゥオモ(大聖堂)の彫刻が、今で言うコンペで決定したのは知っていたけれど、2作品をしみじみ見比べることができた。新書だから小さい写真だけど。どっちがいいのか判断がつかなかった。高階さんも甲乙つけがたいと言っている。でも選ばれたほうは中空で、安く作れたんだって。なるほどね。
フィレンツェではメディチ家など、個人もパトロンになったのだけれど、彫刻など、費用がかかるものはさしものメディチさんでも手が届かず、個人はもっぱら画家のパトロンだった(「メディチ家の礼拝堂」はすごい彫刻づくしだけど)、、、というあたり、フィレンツェで見たさまざまの作品を思いおこしながら納得して読んだ。

「ラ・ボエーム」とか、モディリアニの悲劇などで知られる、芸術家の困窮は近代の産物。
昔の芸術家は、大物の工房で働いていて、とりあえず若くても食べることだけはできた。
そのかわり、宗教画とか、偉いさんの肖像画とか、仕事は選べなかった。
近代になって創造の自由を得た代わりに、保証を失ったわけ。

印象派が広く認められるようになったかげには、目利きの画商という存在がある。
そもそも画商というのは近代の産物。

近代以前は、優れた芸術作品は有力者の私有財産だったから、一般人の目に触れるチャンスはほとんどなかった。見るには相当なコネが必要だった。芸術家肌の庶民にとって、教会の宗教画は貴重だったのだろう。「フランダースの犬」のネロくんのように。あれすらネロくんは見せてもらえなかったんだけど。当然、流通だってしなかった。

美術館というのも近代の産物で、フランス人の発明(=革命の産物)だというくだりを読んで、「そうかやっぱり」と腑に落ちた。

私はメインサイトで「世界の美術館を斬る」というコーナーをやっている。普通に感想を書いただけなのに「辛口コメント」と評されることが多くて驚いたんだけど。そのコンテンツを作りながら「フランスは美術館の国だ」と、しみじみ思ったものだ。(それに対してイタリアは「美術の国」であって、「美術館の国」ではない。)
いくら革命を起こしても、国民挙げてかなりの美術好きでなければ、美術館なんて思いつかないはず。フランス人って根っからの美術好きなんだなあ。ある国や地域の文化とか国民性とか民族性って不思議で興味深い。

残念なことに、この本、時代が下るとどんどん退屈になる。あくまでも私個人の感想ですが。

やっぱり岩波新書はあんまり合わないのかも、なんて思ってしまった。
なんとなく中公新書のほうが好きなんです・・・。


この本はユーズドでしか入手できないようです。
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by foggykaoru | 2013-05-11 09:06 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(4)

フリーター、家を買う

すでにテレビドラマ化されたことのある、有川浩の作品。

私はフリーターがとてつもない手段を考えついて家を買う話かと思っていた。
そう思う人は多いんじゃないだろうか。
実際は違うのだ。
しかもこれはラブコメじゃない。有川浩なのに。
彼女お得意の「胸キュン」は1パーセント。(ゼロではない)

そしてテーマは暗い。

近所の図書館で、この本はわりとしょっちゅう書架で見かけた。他の作品はいつも出払っているのに。
つまり、比較的人気薄なのだと思う。
それでも面白いのである。
私は図書館で借りて、返却するまでに3回読み返した。
暗いテーマとは言え、暗いままで終わらせないのが有川浩。
安心してお読みください。ラブコメ嫌いな人にも勧められます。

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by foggykaoru | 2013-05-10 21:35 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

実写版『図書館戦争』

映画公開直前の主演陣の各メディアでの露出、すごかったですね。
岡田くんと奈々ちゃんの身長差を見て「ぴったり!」と感動していたのは私だけではないはず。

で、映画の出来ですが、とても良いと思います。
まず脚本家に拍手。(原作ファンとしては「ここは変えないで欲しかった」「ここは入れて欲しかった」という場面は多々あるのですが、それはしょうがない。)

こういう作品を映画化(映像化)する際、どうしたって戦闘シーンが膨らむことになります。
『ロード・オブ・ザ・リング』だって、原作ではたった数行で片づけられていたモリアの坑道に入る前のすったもんだが、ド迫力の怪物にフロドがつかまり、滅びの山の遥か手前で「ジ・エンド」になりかねないほど恐ろしい場面になってました。
実写版『図書館戦争』もまさにそんな感じ。
良化隊と賛同団体がめちゃ強い。(良化隊の隊長がけっこういい味出してます。) 
迎え撃つ図書隊は命がけ。
主役の岡田くんが格闘技のプロで、自衛隊が協力しているということで、迫力に満ちた説得力のある映像になってます。

原作の笠原・柴崎のかけあい漫才がいたく気に入っている私にとっては、テンポのよい会話の場面が少ないのが残念ではあります。
まっ、そういう場面をたくさん生かすのだったら、連ドラでやるしかないのよね。
柴崎の生きの良い台詞が1つ、生かされていて嬉しかったです。栗山千明が上手。アニメではああいう演技はできない。

笠原郁役の奈々ちゃんですが、「ハマり役」との評価もけっこう見られます。
それに関しては、うーん、、、、です。
ご本人が「郁との共通点は背が高くてショートカットということだけ」と言ってますが、いえいえ、「足がきれい」というのもありますよ、と励ましてあげたい。
奈々ちゃんはストレートにかわいらし過ぎるんです。
私の脳内キャスティングは、20歳若い江角マキ子。彼女だったら「山猿」にもなれる。
でも、現時点で、笠原役をやれるのは奈々ちゃんしかいないわけで。努力賞を差し上げましょう。

そして結末。
あれだったら、3作シリーズ(「危機」と「内乱」をまとめて1作品にして、「革命」)、または次が一足飛びに「革命」というのもアリ。とにかく続編を作る気満々ということが強く感じられます。

原作未読の人、読んだけどあんまり覚えていない人に超お薦め。
原作を読みこんじゃった人も、脳内イメージどおり、あるいはそれ以上にかっこいい堂上教官の活躍を楽しめるので、お薦めです。

『図書館戦争』に現実の日本が見える、という怖~いネタバレです。
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by foggykaoru | 2013-05-07 21:44 | 観もの・聞きもの | Trackback(4) | Comments(6)

東京観光

『小さいおうち』の中島京子の短編集。

イヨネスコにも似た不条理の世界を感じさせる作品もある。
徹頭徹尾不条理ではないのだけれど。
徹底すればもっと面白くなったのでは。

収録された作品の出来に差があるような。
読んでいるうちにだんだん飽きてしまった。
半身浴のおともが必要でなかったら、途中でやめたかも。

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by foggykaoru | 2013-05-06 21:13 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)