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残酷な王と悲しみの王妃

中野京子の「肖像画を見ながら歴史を語りましょう」エッセイ。

今までに読んだ彼女の著作(特に「名画で読み解く~12の物語」)とかぶるところが多いのだけれど、丸かぶりというわけではない。書き分けがうまい。

たとえば、スペイン・ハプスブルク家のマルガリータ・テレサ。
幼い頃の彼女を描いた「ラス・メニーナス」がこの本でも再び紹介されているのだけれど、他の著作ではあまり触れられていなかった、結婚後の彼女の暮らしぶりも書かれている。

あと、アン・ブーリン。
王妃という地位に固執した欲の深い女性かと思っていたけれど、そうじゃないのかも・・・むしろヘンリー8世に気に入られたのが運の尽きで、彼女は必死になって自分を守ろうとしたということだったのかも・・・という視点が新鮮だった。

今の英国王室の祖先であるハノーファー公って、嫌な奴だったのね~

メアリー・スチュアートに関しては、目新しいことはなかったけど、面白かった。

要するに、私は西洋の王侯貴族のお話が大好きだ、ということなのでありましょう(苦笑)

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by foggykaoru | 2015-10-28 20:23 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)

中央線なヒト

いっとき話題になった「中央線の呪い」という本の第二弾。
著者の三善里沙子という人によって「中央線は発見された」と言われているらしい。。。

「~呪い」のほうはまともに読んでないけれど、なんとなく内容は知っている(つもり)

中央線で長年暮らした人による、一種の自虐ネタ。
ものすごくざっくり言うと、「中央線はダサい」という話。

でも、(東急を除く)私鉄沿線住民(←私のことだ)にとっては、中央線は都会の象徴なんだけどね。

中央線にずっと憧れ続けて何十年、、、の私だが、中央線に乗ることはしょっちゅうある。
この本もそんな折り、吉祥寺の古本屋で購入し、帰りの中央線の車中で読んだ。
とても楽しく読めた。
中央線の車内というシチュエーションもよかったんだろう。

10年前の刊行のこの本に載っている、多くの店は、きっともう無いのだろう。
チェーン店ばかりになりつつある昨今、経営者の個性あふれる店はどんどん減っている。
行くんだったら急がなくちゃならない。


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by foggykaoru | 2015-10-12 08:24 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

アントキノイノチ

さだまさしの小説。
今まで読んださだまさしの小説は、どれもけっこう面白かったので、私の中で彼は「はずさない作家」の地位を獲得している。

遺品整理業という職業の話。
「おくりびと」にイメージがかぶって、二番煎じ的なところもあったけれど、十分に楽しめました。
この小説も映画化されているそうだけど、「おくりびと」みたいな話題作にはならなかったようで。

すらすら読めました。
この前読んだ「シャネル」とは対照的。

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by foggykaoru | 2015-10-06 21:36 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

シャネル

副題は「人生を語る」
シャネルにインタビューしたものをまとめたもの。
ポール・モラン(アカデミー・フランセーズの会員だったんですって)著。

シャネルは大嘘つきだったと聞いていたので、この本にはどの程度本当のことが書いてあるのかなあと思いつつ読んだ。
あとがきを読んでびっくり。生い立ちのあたりが全部嘘だったなんて。

とにかく強烈。
アクが強い。
でも、ファッションに革命を起こしたんだもんね。普通であるはずがない。
自分のことを「嫌な人間だ」と言い切るところに潔さを感じた。
わかってるんならいいじゃん。

そして彼女を彩る恋人たちも「超」がつく一流人。
でも、彼女は誰とも結婚しなかった。
彼女には結婚は必要なかった。そのこともわかってる。

自分のことを「知性がない」と言ってるけど、いやいや、ものすごく頭がいいのだと思う。

正直、最初の30ページぐらいでやめようかと思った。
なにしろ強烈すぎて。
この調子で230ページはきついな、と。
だから全然ペースが上がらなかった。

でも読んでよかった。
フランスが世界で一番輝いていた時代のことが多少なりともわかったし。


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by foggykaoru | 2015-10-01 22:00 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(0)