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ダダダダ菜園記

シルバー世代による、家庭菜園の記録
・・・ということになるんでしょう。
著者は伊藤礼。
はて、この名前は?と思って検索してみたら、伊藤整の息子でありました。
解説が宮田珠己というところにひかれて新刊を購入。
あと、こんな私でも、もしかすると老後の楽しみは庭いじり、になったりするんだろうか?と最近思ったりするもので。

で、この本。
「ダダダダ」というのは著者が買った耕運機の音。
この人は、何かの種をまく前に、勉強したり調べたりすることがなく、100パーセント行きあたりばったり。
思わぬ成り行きに慌てふためいたり、気分が乗らなかったら畑が荒れるに任せたり。
都内の庭先でちょこちょこ野菜を作るだけなんだから、そういう行き方もアリなんでしょう。
驚くべきなのは、この本の行きあたりばったり加減。
どんどんどんどんどんどんどんどん脱線します。

まあまあ面白かったですよ。
でも、まあまあでした。
ちょうど宮田珠己とおんなじぐらいの面白さ。
なんだかすごく納得してしまいました(苦笑)
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by foggykaoru | 2016-06-29 21:41 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

無名

沢木耕太郎が、実父を見送った経緯を描く。
どういうわけか、南木さんの「家族」に続いて、似たような本を立て続けに読んでしまった・・・
古本屋で立て続けに見つけてしまって、つい手が伸びてしまったのだ。

沢木さんの父親は恵まれた家庭に育ち、山ほどの読書をしていた。
その知性は戦後の混乱期の中で世間的な成功を得ることにはまったく結びつかなかったのだが、文学的DNAは着実に息子である沢木耕太郎に伝わったのだ。

それにしても
子が親を見送るときは、いろいろあるんです。
そもそも子は、親に対して、多かれ少なかれ、屈折した思いがある。
沢木さんにもあった。
「屈折の塊」である南木さんに比べると、沢木さんの屈折の度合いのほうがずっとマシ(マシという言い方は変だけど)だけど。

私にも大いにあったなあ
今もそれを抱えてる
と、しみじみ思った。

シルバー世代には興味深く読める本だと思う。
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by foggykaoru | 2016-06-19 20:59 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

永遠の出口

森絵都のジュブナイル短編集。図書館で借りた。

小4の主人公が高3になるまでの、各年代のエピソードが語られている。
一つの長編にしなかったところがユニークだ。

子供心に受けた傷、青春の蹉跌がてんこ盛り。
若いときに読むと、人によっては「直球ど真ん中」という気分になるのではないか。
そうでなくても楽しく読めるはず。
なにしろ、年代的に大きくずれてる私ですら、楽しく読めたのだから。

でも正直言って、今の私には、前項の「家族」とか、このすぐ後に読んだ本のほうがしっくりきたのでした。
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by foggykaoru | 2016-06-16 21:34 | 児童書関連 | Trackback | Comments(0)

家族

古本屋で購入。
南木佳士の私小説。
このブログを読んでくださっている方はよくご存知だと思うけれど、私はこの作家をわりとフォローしているのです。

実父を見送る話。
題材的に、ただでさえ暗い話になるしかない。
そしてなおかつ南木さんの描く世界はもともと「しんねいむっつり」の世界。
自らの生い立ちと、父親に対する屈折した思いが丹念に描かれてます。
一般受けはしないでしょうね。
でも、南木さんのファンなら読むでしょ!
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by foggykaoru | 2016-06-14 23:07 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

ヴァイオリン職人の探求と推理

レビューを頼りにユーズドをネットで購入。
クレモナを舞台とした推理小説。
作者はポール・アダムという人。

ヴァイオリンの名器にまつわる殺人事件を、ヴァイオリン職人が追う。

最近読んだ推理小説の中ではかなり上位にくる。
なにしろ読み終わってすぐに読み直したくらい。
ネタばれしてるのに・・・
何よりもイタリアのムード(作者はイギリス人だけど)がいい。

それとヴァイオリンという楽器の持つ魅力。
なあんかセクシーですよね。
造形的にセクシー。
それをああいう形で演奏するというのもセクシー。
コレクションしたくなる人がいるのもわかる気がする。
でも、最もセクシーなのは、音色だと思います。
肉声に近くて、しかも、肉声には不可能な音域を持つ。
だから、ただ飾ってるだけじゃダメよ。
弾ける人が羨ましいです。

脱線失礼。
で、この本。
推理自体は弱いかもね・・・
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by foggykaoru | 2016-06-07 22:21 | 推理小説 | Trackback | Comments(0)

世界飛び地大全

著者は「国マニア」の吉田一郎。
ネットでユーズドを購入。

一項目が短いし、たくさんの項目を一気に読むと、頭がごちゃごちゃになる(少なくとも私はそうだった)ので、通勤車内などで、毎日ちびちび読むのに向いている。
読み終えるのに1か月ぐらいかかった。その間に小説を読んだりしていたということもあるが。

この本を読んで今更ながら気づいたのは、「アドリア海の真珠」として名高いドブロブニクが飛び地だったこと。
バスで北上するとき、ほんの10分ぐらいボスニア領内を通ったことはよく覚えているが、「飛び地」という概念は頭に浮かばなかった。
「内陸の国・ボスニアが、海への出口を欲しがったんだろうな」と思っただけだった。
でもそうじゃなかった、ということが書いてある。
あそこは海に面していても、ろくな港があるわけじゃなくて、役立たずなんだそうで。

ドブロブニクはけっこう大きいし、飛び地であるというデメリットはたいしてなさそうだけれど、世界各地には信じられないほど小さな飛び地や、飛び地であるために生活が恐ろしく不便になっているところとかが、たくさんあるのだそうだ。
世界地理好きな人、そういった薀蓄が好きな人にはお薦め。
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by foggykaoru | 2016-06-05 08:48 | その他のジャンルの本 | Trackback | Comments(8)