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謎のアジア納豆

副題は「そして帰ってきた<日本納豆>」
高野秀行氏の新刊。
「ソマリランド」以来、待ち焦がれてましたよ。

今回のテーマはタイトルどおり「納豆」
納豆は日本独自のものかと思っていたけれど、もしかしたら他の国や地域でも食べられているのかも、ということで、高野氏の探索が始まる。
あちこちに行って「納豆らしきもの」を食べる。作り方を習う。

ミャンマーの奥地に行ってアヘン作りをやって、ついでにアヘン中毒になっちゃったときと、やっていうことは同じなのかもしれない
が、
食べるのは納豆。中毒になんかならない。それどころか健康的そのもの(笑)

相変わらずの高野節なんだけど、その実態は研究書という趣。

ソマリランドみたいなスリルに欠けるし、地味なんだけど、高野ファンは必読です。
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by foggykaoru | 2016-07-27 23:15 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

インパラの朝

副題は「ユーラシア・アフリカ大陸684日」
「開高健ノンフィクション賞受賞」といううたい文句に惹かれて古本屋で購入。

著者は中村安希という人。
本格的なバックパッカーの旅の記録。
でも、628日の単なる記録ではなく、精選された50のエピソード集である。
よって、きわめて濃密。どれも読みごたえがある。お薦めです。

「旅は出会い」を地で行っている。
語学(英語)がよくできるのは強みだな、としみじみ思う。
コミュニケーション力と語学力は必ずしも比例するものではないけれど、やっぱり語学力は無いよりあったほうがずっといいわけで。

著者はボランティアにもかなり関心をもっているのだが、地を這うような旅を、心身ボロボロになりながら続け、最貧国の実情を肌で知り、貧富という尺度では測れないものを感じ、困惑していく。
この世界、何が正解なのだろうか?

この人の他の本も読んでみるつもり。
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by foggykaoru | 2016-07-18 06:09 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

新宿駅最後の小さなお店ベルク

副題は「個人店が生き残るには?」
著者は井野朋也。新宿駅東口にある「ベルク」というカフェの経営者。

古本屋で見つけたとき、買おうかと思った末にやめたのだが、間もなく図書館で見つけた。ラッキー。

知らなかったこのお店。
生まれてこのかた、東京、それも新宿を中心としたエリアに住んでいるのに。
「早い、安い、うまい」三拍子揃った名店なんだそうだ。
今度新宿東口に行ったら入ってみようかな。

「ベルク」の公式サイトはこちら

そんな人気のある名店を、大家のルミネは追い出しにかかったんだそうだ。
理由は「古いから」
店長は首を縦に振らず、長年の顧客も抗議した。
(その顧客がすごい。著名人がいっぱい)
「ベルク応援ブログ」もできた。
そしてルミネは黙った。

最近、外食というとチェーン店ばかりに行っている。
チェーン店しかないから。
美味しい個人経営の店があれば行く。
そういう店はその町の財産だ。

我が家の最寄り駅の前にそういう店がある。
ランチのお味がいい。なにげないのだけれど、飽きない。
土曜日に家にいるときは、たいていそこで昼食をとる。
(日曜日定休が残念)
マスター、これからも頑張ってね。
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by foggykaoru | 2016-07-15 19:38 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

じろじろ日記

古本屋で購入。
故・赤瀬川源平のエッセイ。

毎日グラフの連載記事をまとめたもの。1996年刊。
というわけで、古いけれど私には全部わかる(自爆)
電車に乗ったときに、ちょこちょこ読むのによかった。
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by foggykaoru | 2016-07-13 19:31 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

よみがえれ 老朽家屋

英国エッセイで知られる井形慶子が、吉祥寺に古屋を買い、リフォームした記録。
吉祥寺の古本屋で購入。古本屋に売ったのはきっと吉祥寺在住者。

井形さんはこれに先立って中古マンションを購入、リフォームした経験があり、そのこともまた本に書いているらしい。

リフォームの予算は350万円。
英国で強いれたタイルを自分で貼ったりしてるとは言え、この低額で素晴らしい出来栄え。
強い意志と明確なビジョンが成功の秘訣なんだろう。

英国のリフォーム事情にも通じている井形さんは、日本の建設業界の問題点もいろいろ見えるようで。

たとえば資材の調達や、職人不足で工事が止まったりする。
そこは行動力のある井形さん、資材調達を自分でやろうとするのだが、日本では、素人が建設資材の手配をすることができないそうだ。英国ではできるのに。
で、日本では、業者任せにするしかなくて、そこにいろいろ上乗せされる。
(このあたりの事情、もしかしたら、最近は多少変わってきているのかもしれない。ヤックンが通販で水栓を山ほど買うCMがあるし。)

近年の日本は新築よりも中古を購入してリフォームするのが流行になっているから、職人が不足している。
その職人があんまり何もわかってない。
なにしろ大手の下請けだから。自分では何も考えないみたい。

さらに井形さんは、最近の吉祥寺が変わりつつあることに、憂慮も抱いているようで。
ずっと吉祥寺ウォッチしてきた私も同じことを感じる。
なんとなく、「吉祥寺ならでは」という感じが薄れてきているような。
でも、やっぱりいい町だと思う。
この前、初めて中野駅周辺をうろついたんです。余りにもぱっとしてなくて驚いた。中野は新宿に近すぎるということなんでしょうね。
おかげで、吉祥寺がいかにすごい町なのかがよくわかりました。
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by foggykaoru | 2016-07-08 20:14 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

カツオが磯野家を片づける日

著者は渡部亜矢という人。「実家片づけアドバイザー」なのだそうだ。

父が亡くなったとき、金銭面のことは弟任せだった。弟よ、ありがとう。
もしも私がひとりっ子だったら、ほんとうに大変だっただろう。
こういう本から、必死になって情報を得ようとしたことだろう。

両足を骨折した母は、今、しっかり実家に復帰している。
怪我をする前は「もう料理するのに飽きた」などと口走っていたが、老人ホームでの退屈な日々を経験したせいか、そういう愚痴は減ったように思う。
だから、今はとりあえず安心。
でも、今後のことを考えることが多い今日この頃、書店で見つけて、それほどの本じゃないのにと思いつつ、つい購入してしまったわけである。

ターゲットとしている読者は私ぐらいの、子供のころからサザエさんに親しんだ世代なので、目のつけどころがとてもいいと思う。

サザエさん一家の今(!)が楽しい。
なにしろ、いまだ独身のカツオには、幼馴染という強力な助っ人がいる。
花沢さんが実家の不動産業をついでいて、早川さんが「実家片づけアドバイザー」、中島くんはファイナンシャル・プランナーですって。
うらやましいなあ。
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by foggykaoru | 2016-07-07 22:52 | その他のジャンルの本 | Trackback | Comments(2)

オリンピア ナチスの森で

沢木耕太郎著。図書館で借りた。
映画「帰ってきたヒトラー」を観る前に読み始め、観てから読み終わった。
この本が映画を観るきっかけだったのかもしれない(よく覚えてないけど)

ベルリンオリンピックの記録映画の監督であるレニ・リーフェンシュタールのインタビューに始まる。
彼女の話がメインかと思っていたら、そのインタビューは冒頭と最後のみだったので、若干期待外れ。
もっとも、外国の人の人生をたどるには、その言語に通じていないと無理なんだろうな。

中心はオリンピックに参加した日本人選手たちの物語である。
これはこれで興味深い。

走るのが得意だった若者が、周囲に勧められて上級の学校に進む。
それが京都大学だったり早稲田だったり、いわゆる名門。

その昔観た「炎のランナー」を思い出した。
あれはイギリスの選手の話だけれど、やっぱり名門大学の学生。
まだ国家をあげての選手育成態勢はできていなかったけれど、「学校」の存在が大きい。
新興国の日本が欧米に伍して陸上や水泳で活躍できたのは、たぶん学校教育制度がすみやかに整ったということが大きいのでは。

体操の選手など、自分が参加する競技がどういうものなのか、観たことがなくて、わからないまま参加したのだそうだ。
今だったら考えられない。

世界は広かったんだなあ。
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by foggykaoru | 2016-07-06 20:45 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

帰ってきたヒトラー

久しぶりの映画です。
気晴らしに軽いものを、、と思ったのです。

が、、、

21世紀のドイツ。
突然ヒトラーを名乗るヒトラーそっくりの人物が現れる。
周囲はコメディアンとして面白がる。
まずはネットで人気沸騰。そしてさらに・・・

ヒトラー演じる役者は「たぶん」とても上手なのでしょう。
「たぶん」というのは、記録映像で演説をぶつヒトラーをちらりと見たことがあるだけの私には、よくわからないから。
「たぶん」ドイツ人にとって、彼の演技は捧腹絶倒ものの面白さなのでは。

映画自体も面白い。
でも、とーっても怖いのです。
移民排斥運動が盛り上がり、英国がEUを離脱するとかいう昨今、この映画はシャレにならない。

気晴らしするつもりだったのに、マジにブルーがかかった気分になってしまいましたよ。


この映画の公式サイトはこちら
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by foggykaoru | 2016-07-01 21:05 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(0)