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ぐうたら旅日記

副題は「恐山・知床を行く」
著者はちょっと前に別の本を読んで、ちょっぴり注目した北大路公子。

これはいまいち。
いわゆる普通の旅行記とか、旅行情報を期待して読んだわけじゃないんだけど、もうちょっと何かあるんじゃないかと期待してました。
これは要するに、ネットで知り合った仲間との旅、つまり泊りがけのオフ会の話なんです。
著者のネット仲間には楽しいと思います。

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実は

今から夏の旅行の計画を立ててます。
ここんとこ、プライベートツアコン・ふゆきにおんぶにだっこの旅ばかりでしたが、今回は私がツアコン。
ネットで検索しても、ろくな情報が出てこない国です。
って言っても去年のベラルーシみたいな怪しいとこじゃないんです。けっこう知られてる国です。
日本人の場合、ツアーで行くのが主流のようで、日本語で検索しても、個人旅行者の生の情報はほとんど出てこない。

英語で検索すればいくらでもあるんだろうな・・・

「地球の歩き方」も大した情報を載せてない、というわけで、久しぶりにロンプラ解読の日々です。

もともと物価が高い上に、シーズンは劇混みになるらしいので、宿泊サイトをチェックして、よさげなところは即確保。
他にもよさげなところを見つけたら、そっちもためらわずに確保。
落ち着いてよく考えてから、どっちにするか決めて、不要なほうをキャンセル
というようなことを、暇さえあればやってます。

以上、読書のペースが落ちていることの言い訳でした(苦笑)



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by foggykaoru | 2017-01-28 11:19 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

ミツコと七人の子供たち

著者はシュミット村木眞寿美という人。
「ミツコ」とはクーデンホーフ光子。
ハプスブルク家が君臨する落日のオーストリアの貴族に嫁いだ、あの人のことです。

なかなか興味深いです。
外交官クーデンホーフ伯爵の妻となった経緯、オーストリアに渡ってからの生活。
そして、早すぎる(そして謎の残る)夫の死。
さらに、この本の大きなポイントは、タイトルにあるとおり、「7人の子供たち」。
ハプスブルク家の時代が終わり、ナチス・ドイツが入ってくると、彼らの人生は大きく翻弄されます。
伯爵の子女がそんなことに・・・

「民族自決主義」を唱えたアメリカのウィルソン大統領が、ヨーロッパの実情を全然わかっていなかったということもよくわかります。
要するに、「この線からこっちがなに人、あっちがなに人」ということではなかったのに、線を引っ張ったから、それまではなかった諍いが生まれ、悲劇に至ることもあった、ということです。
旧ユーゴ解体のときもそういうことがあったと聞きます。宗教が異なる人々が平和に暮らしていた村だったのに、一方が一方を排斥する形になってしまった、というような。

ネタばれしたくないので詳しくは書きません。

光子という人は、その当時の日本女性の常として、「学」はなかった。
でも、決しておバカだったわけではなく、けっこう学習能力は高かったようです。
でも学習意欲は夫の死とともについえてしまう。
一方、彼女の子供たちは、インテリだった父親の血を引いているし、学問をする環境に恵まれていたから、深く思索する力もあった。
でも彼女には、そこまでの能力は無かった。
母子の関係はぎくしゃくせざるを得なかった。

というわけで、晩年はあまり幸せではなかった。

彼女の息子が「パン・ヨーロッパ」を提唱し、それがずっとあとになって欧州連合という実を結んだ、と言われますが、英国がEU離脱を決めた今、この本を読んで、愁いみたいなものを感じてしまいました。



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by foggykaoru | 2017-01-20 20:16 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(0)

漂うままに島に着き

内澤旬子の本。
乳がんになり、身体の言いなりになり、気づいたら丈夫になり、東京にしがみついている必要はないじゃないか!と思いつき、小豆島に移住する、体験ルポ。

老後の生活をあれこれ考えはじめている私としては、興味津々でした。

小豆島というのは高松の目と鼻の先だったのですね。
そして、高松というのは、適度に大きくて楽しい町のようで。
高松にはネットで知り合った友達もいるし、悪くないかもね~

今住んでいるところを人に貸して田舎に移住したら、経済的には全然なんとかなるんですよね。

そして、いくら治療しても治らない上咽頭炎。
(治療は有効なんです。耳鼻科の先生の名誉のために言っておくけど)
たぶん都会に住んでいる限り、完治しないんじゃないかと思うのです。

しかし、内澤さんの場合、今までのキャリアがなんだかんだ言って、島の生活に非常に役立っています。
それは豚を育てて、つぶして食べたというキャリア。
だから狩猟の免許をとってイノシシとか、狩りして解体して食べてるんです。
家の周りの雑草を始末してくれるヤギを飼うことを、思いついてすぐにできたのは豚の飼育経験があったからこそ。
そして、そのヤギのおかげでどんどん人が話しかけてくれて、どんどん知り合いが増える。
犬の散歩で知り合いが増えるというのと同じです。

そーゆーキャリアが無い私はどうかなあ・・・

あと、虫のすごさにはちょっと引きます。

うーん、ほんとに老後どうしよう。
とりあえず、断捨離を続けよう。


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by foggykaoru | 2017-01-12 19:08 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

バルタザールの遍歴

第三回日本ファンタジーノベル大賞受賞作なのだそうだ。
作者は佐藤亜紀という人。

舞台は20世紀初頭のウィーン。
貴族の若者、それも相当の放蕩息子が主人公なのだが、その主人公が・・・ なにしろファンタジーなのです。
いったいどういうこっちゃ? まさかそういうこと? と思いながら読んでいって、へー やっぱりそういうこと?

退廃的な、落日のウィーンの雰囲気を見事に描きだしている。
そういうムードは私の得意とするところではない(なにしろ「ど健全」な英国児童文学を読んで育ったものですから)のだけれど、西洋史は好きなので、かなりツボでした。
なのだけれど、この作品の「しかけ」を十分に味わうことができるほどの知識は持ち合わせていない。とても残念。

解説は作者の恩師である、池内紀。
この作品のすごさが本当にわかるのは、このレベルの人なのでしょう。
彼をして「なんで佐藤さんはそんなことまで知っているのか!?」と驚愕させている、と言えば、どれほど西洋史マニアをうならせる作品なのかがおわかりいただけでしょうか。

どろどろ おねおねしたムードのファンタジーが好きな人、西洋史、特にオーストリアの没落の歴史に興味がある人に特にお薦めです。









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by foggykaoru | 2017-01-07 22:02 | 普通の小説 | Trackback | Comments(4)

神様がくれた指

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

たまたまですが、年越しをはさんでタイトルに「神様」が入っている本が続きました。

今回のこの本は佐藤多佳子による小説。
今まで読んだ彼女の本は「一瞬の風になれ」と「しゃべれどもしゃべれども」。
どちらも一人称の作品だったので、これもそうかと思いこんでいたら、三人称だったので、あらあらちょっとびっくり。
しかも、メインの二人がちょいとやばい感じ。
にもかかわらず、作品全体に漂う雰囲気が爽やかなのが、佐藤さんならではなのだろう。

やばい感じではあるが、メインの二人は非常に魅力的です。
解説でも「こんな人物たちに惹かれてしまう自分が怖い」的なことが書かれていますが、読んだ人はみんなそう感じることでしょう。
特にそのうちの一人は「一瞬の風になれ」に登場する、天才的スプリンターを微妙に思い出させます。彼もとても魅力的だったなあ。

お薦めです。
佐藤さんの小説が好きな人には超お薦め。(もっとも、彼女のファンはとっくに読んでるはず)







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by foggykaoru | 2017-01-04 21:05 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)