ポルトガルの書店にて

昨年末にポルトガルに行ったときの写真です。
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左から
ゲド戦記の「さいはての島へ」
ライラの冒険シリーズの「琥珀の望遠鏡」
ナルニア国ものがたりの「カスピアン王子のつのぶえ」

場所はポルトの小さな書店。
児童文学に関しては、その後に行ったリスボンの大型書店と遜色無い品揃えでした。
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# by foggykaoru | 2005-02-18 21:04 | 児童書関連 | Trackback | Comments(9)

"B"と"V"(その2)

前項の続きです。

イタリア語では"B"と"V"は、英語と同じように区別されます。このことを念頭に置いた上で、お読みください。

イタリア語には"dovere"(=…しなければならない)という動詞があります。その活用は以下のとおり。参考までに、( )内に発音をカタカナ表記しておきます。

1人称単数 devo(デーヴォ)  
2人称単数 devi(デーヴィ)
3人称単数 deve(デーヴェ)
1人称複数 dobbiamo(ドッビアーモ)
2人称複数 dovete(ドヴェーテ)
3人称複数 devono(デーヴォノ)

びっくりしませんか?
私はこれを知ったとき、仰天しました。
いくら不規則動詞だとは言え、原形が"dovere"で、1人称複数が
"dobbiamo"だなんて。
(同様のことは、"avere"(=持つ)という動詞でも起こります。1人称複数が"abbiamo"になるのです。)
イタリア人の先祖にとっても、"B"と"V"は区別しにい音だったという証拠だと思います。

このへんのこと、現代のイタリア人はどう思っているんでしょうね。
「不規則動詞だから、たまたまそういう活用なのだ」と思っているだけなのかなぁ…。

今日の結論: "B"と"V"は、誰にとっても紛らわしい。

だから、日本人が外国語を喋るときに間違えても、当たり前なのです。
もちろん、区別できるに越したことはありませんけれどね。
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# by foggykaoru | 2005-02-17 20:42 | バベルの塔 | Trackback | Comments(2)

"B"と"V"(その1)

"V"は上の前歯で下唇を軽~く噛み、摩擦させて出す音。日本人が苦手とする音の1つです。
でも、外国語では"B"と"V"は別の音なんだから、ちゃんと区別して発音できないと国際人として恥ずかしい…のでしょうか?
いえいえ、"B"と"V"を区別しない言語は日本語以外にもあるのです。

それはスペイン語。
スペイン北西部の海沿いに、Vigoという町があります。これは「ヴィーゴ」ではなくて「ビーゴ」。スペイン語では"V"と書いても、発音は"B"と同じだから。

"B"と"V"が区別しにくいことは、歴史的にも明らかです。

ラテン語では「本」は"liber"です。

イタリア語は、ラテン語の娘と言われるだけあって、「本」は"libro"。「本屋」は"libraio"です。東京には「リブロ」という本屋はあっても、「リブライオ」は無い(たぶん)

ラテン語の姪ぐらい?の立場にあるフランス語では、「本」は"livre"になります。
フランス人の先祖であるフランク人たちは、ラテン語を聞き間違えて覚えたわけ。
それなのに、「本屋」が"librairie"なので、フランス語を勉強する人は、非常に頭にきます。私も頭にきました(苦笑)
この"librairie"が英語に入って、"library"になったわけです。

(こういう話をする場合、ほんとうは、ヨーロッパ言語の実例だけでは不十分なのですが、知識が無くてできません。(涙))

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

余談ですが、一昔前のイギリスのエリート学生は、
Hic liber est meus   この本は私のもの
Testis est deus    証人は神様
Si quis furetur    だれかが盗めば
Per collum pendetur  首をつられる

というラテン語の言葉を、辞書の見開きに書いたのだとか。
オッシャレ~♪と思った私は、ひところ、手持ちの辞書のすべてにこれを書きまくったものです(^^;
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# by foggykaoru | 2005-02-15 22:10 | バベルの塔 | Trackback | Comments(2)

アレクサンドラ・リプリー著「スカーレット」(新潮社)

たまには本の話題を出さないと(苦笑)

「あのスカーレットとレットがついに帰ってきた!」と話題になって既に久しい。森瑤子氏が翻訳したということも、当時はかなりの話題になったものだが、マーガレット・ミッチェルの「風と共に去りぬ」とは違って、今やすっかり忘れ去られてしまった。まあ、これは当初からある程度、予想できたことかもしれないけれど。それでも、スカーレットの「明日は明日の風が吹く」という台詞に感涙したことのある人にとって、楽しめる作品ではある。

だが、ここでこの作品をとりあげることにしたのは、小説として優れているということからではないのである。

恋愛小説としては、この程度のレベルのものは、たぶん他にもごまんとあるのではないかと思う。それよりも私にとって、この作品の価値は、アイルランド史を教えてくれたことにあった。そこにスカーレットとレットの恋路がからんでくるのだから、これはかなりオトク感があるというものだ。

オハラ家はアイルランド系移民。その農場「タラ」の名前の由来は、ダブリンにほど近い、非常に有名な地名であり、観光名所になっている。著者リプリーが目をつけたのはその点だった。執筆前、彼女はアイルランド各地に取材旅行をしたに違いない。アイルランドに行ってみて、私はその感を強くした。肝心のタラには行けなかったんだけど(涙)

というわけで、「風と共に…」が好きで、アイルランド旅行の前に手っ取り早く、しかも楽しく歴史を勉強したい人にお薦め。ただし、恐ろしく厚いです。けれど、「風と共に…」が読めた人なら大丈夫。(もちろん)どちらかというと女性向け。
「愛蘭土紀行」と併せて読めば、鬼に金棒!?
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# by foggykaoru | 2005-02-13 09:48 | 過去に読んだお薦め本 | Trackback | Comments(8)

小説のアニメ化について

友人と「ハウルの動く城」を観てきました。
この映画は最後のほうになるとわけがわからなくなる、と聞いていたのですが、原作を読んである私たち2人には十分理解可能なもので、納得の結末でした。
でも、「映画だけを観てわからないのだったら、映画作品としては失格」と言われても仕方がないのかも。
噂どおりハウルは思い切りかっこよかったし、噂どおり声優キムタクは素晴らしかった。
そして、倍賞智恵子のどこがよくないのか、私たちにはわかりませんでした。
ソフィーの実家の赤い壁、私にはツボでした。ああ、そうそう、これなのよ、ヨーロッパの路地裏にはああいう壁の家があるのよ。きれいに塗り込められていなくて、濃淡があるところが最高!

そして、十分予想はしていたけれど、ここまで原作を変えるのか!とびっくりしました。

以下、ネタバレです。なぜか最後はランサムの話まで出ますが、真面目なランサマイトはお読みになりませんように。

ネタバレはこちら
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# by foggykaoru | 2005-02-11 18:20 | 児童書関連 | Trackback(1) | Comments(4)

ベルヴィル・ランデブー(2)

ベルヴィル・ランデブー(1)の続きです。

「指輪物語」に登場する"Sackville-Baggins"は、瀬田貞二氏の訳では「サックル=バギンズ」。あれも「サックヴィル=バギンズ」のほうがいいのかな?と思ったあなたはかなりの幽鬼です(笑)

一昔前までは、多くの日本人にとって、「ヴ」という音はなじみがなく、ちょっと前までは"Beethoven"は「ベートーン」でした。
最近は、英語の影響で"v"の音を発音できる人が多くなってきたためか、「ベートーヴェン」になりつつあります。

さて、言語学の立場では、これをどう考えるのでしょうか。

答えを読みたい方はこちら
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# by foggykaoru | 2005-02-10 19:38 | バベルの塔 | Trackback | Comments(4)

ベルヴィル・ランデブー(1)

フランスのアニメ映画「ベルヴィル・ランデブー」を観ました。なんと2回。
1回目に観たときは、奇想天外な筋立てにびっくりし、大笑いしている間に終わったのですが、2回目はしみじみと楽しみました。非常に丁寧に作り込まれているし、グロテスクにデフォルメされたキャラクターたちが、見れば見るほど可愛く見えてくるのが不思議。傑作です。お時間があったらぜひご覧下さい。

ところで、今回のテーマは映画の内容ではなくて、タイトルです。

この映画の原題は"Les triplettes de Belleville"(ベルヴィルの三つ子)。それを日本では「ベルヴィル・ランデブー」というタイトルにしたのです。

"Belleville"という町の名前は、パリに実在する庶民的な地区の名称を借りたもので、それを「ヴィル」と書くのは、今や普通です。
問題は、残りの「ランデー」のほう。
これは"rendez-vous"、英語の「デート」に当たる単語です。
なぜこれを「ランデー」と書かないのか?

私が小さかった頃、「ランデブー」という外来語は、今よりもっと使われていたように思います。
そして、その当時は、「ランデー」ではなくて「ランデー」と表記されていました。と思います。断言できるほど、記憶が定かでないので。だって私はとても小さかったから。ほんとですよ。(←くどいって)

ランデ
ランデ

あなたはどちらで書くべきだと思いますか?
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# by foggykaoru | 2005-02-09 20:49 | バベルの塔 | Trackback | Comments(3)

美しい光景

c0025724_21472276.jpg新宿紀伊国屋本店にて。
アーサー・ランサム全集、久しぶりの勢揃いです。。。と思ったんですが、よくよく見たら、7巻が抜けてます(^^;;  
写真撮り直しに行かなくちゃ。

図書館の書棚に並んでいてもなかなか気づいてもらえないのは、このケースを取っちゃうせいだと思うんですけど。
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# by foggykaoru | 2005-02-08 21:48 | ランサム・チェック | Trackback | Comments(6)