モンタネッリ著「ローマの歴史」(中央公論社)

西洋史好き、イタリア好きだったら、塩野七生の「ローマ人の物語」が必読なのだろうと思います。
でも、実のところ、私は未読です。あれ読むの、ものすごく体力が要りそうで… 図書館で手にとったことは何回もあるんですけどね。

私のようなヘタレた西洋史好き及びイタリア史入門者にお薦めなのがこれ。
これは歴史書というよりエンターテインメントです。歴史の専門家には相手にされない本かも。でも、素人には最適です。

唯一の欠点は、あんまり面白くて一気に読めてしまうので、読み終わったとたん、何が書いてあったか忘れてしまうこと(苦笑)
そういうわけで、ここで内容をご紹介することはできません。

今回から、ご紹介した本に関して、アマゾンにリンクを貼ることにしました。

こちらへどうぞ
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# by foggykaoru | 2005-03-13 10:15 | 過去に読んだお薦め本 | Trackback | Comments(2)

高階秀爾著「ルネッサンス夜話」(平凡社)

フィレンツェの歴史こぼれ話といった趣の本。
こぼれ話とは言っても、そんじょそこらのネタ本とはレベルが違います。
対象に向かう著者の姿勢は、まさに研究者のそれ。
学者というのは専門外のことであっても、いったん興味を持ったらここまで掘り下げるのかと感嘆させられます。

たとえば・・・
メディチ家が銀行業で財をなしたことは知られていますが、当時の教会は金貸しを禁じていました。(だからユダヤ人がその業務を担っていたわけです。)
つまり、本来は銀行業なんかできるわけがないのです。いったいそのからくりは?
読むと目からウロコが落ちることでしょう。
そのからくりの説明は、ここではいたしません。
ネタバレになるからではなくて、忘れてしまったからです(号泣)

このブログを始めたのは、そういうことが多すぎるからなんです。。。

イタリア史に興味を持っていて、すでに塩野七生の「ルネッサンスの女たち」あたりは読んであるくらいの方にお薦め。
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# by foggykaoru | 2005-03-09 21:33 | 過去に読んだお薦め本 | Trackback | Comments(6)

聖母マリアを考える

エスクワィアの聖人特集で、「ヨハネはイタリア語でジョヴァンニ」というような説明を読むうちに、思いはいつしか聖母マリアに飛んでいきました。

聖母マリアはイタリア語でサンタ・マリア。
英語ではセント・メアリー。
フランス語でマリアはマリー(Marie)。でも、サント・マリー(Sainte Marie)とは言わない。
同じ発音で複数形のSaintes Mariesがあるからだと思うわ。
(地中海沿岸に、「海からやってきたマリーという名の女性たち」にちなんだ、「サント・マリー・ド・ラ・メール」という町があるのです。)
フランス語では「聖処女」(Sainte Vierge)という呼び方があったはず。
英語にもあるかな?(辞書を引く) あった、あった! 大文字の"Virgin"とか、"Virgin Mother"とか言うのね。
教会名の場合、フランス語では、ノートル・ダム(Notre Dame)。「私たちのレディー」ね。
イタリア語では「マドンナ」という言い方があるけれど、あれは「私のレディー」という意味だわ。
どうしてフランス語では「私の」ではなくて、「私たちの」という単語を使うのかな?
あっそうか、「私の」は"ma"だから、ma+dame、つまり、マダムになってしまうからだわ。

サンタ・マリア教会はイタリア各地にある。
ノートル・ダム教会もフランス中にある
イギリスにセント・メアリー教会ってあったかしら?
セント・メアリーズ・カレッジという大学があったけど。。。あれはどこだったっけ?
あっ、あれはイギリスじゃなくて、アイルランドだった。
アイルランドのゴールウェイ。
セント・メアリーというのは、「いかにもイギリスらしい教会の名前」という気がしないけど、なぜなのかしら。
イギリスはカトリックじゃないからなのかなぁ。
イギリスらしい感じがするのは、セント・アンドリュースとか、セント・ジャイルズとか… 
最近、このジャイルズというのに妙になじんでしまった気がするのはなぜ?
あ…カドフェルに出てきたんだ!

聖母マリアにちなんだ教会、ドイツではなんと呼ばれていたんだっけ?
うーん、うーん、、、マリーエン・キルヒェだわ! マリアの教会。「聖」はつけないのね。
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# by foggykaoru | 2005-03-08 20:37 | バベルの塔 | Trackback | Comments(5)

アガサ・クリスティー著「五匹の子豚」(早川書房)

久しぶりのクリスティー。
彼女が書いた66の長編のうち、未読は残すところ5作品となりました。

彼女のパターンを熟知してしまっているので、もはや犯人探しのドキドキ感を味わうことはできません。でも、まるで久しぶりに再会した旧友のように、作品とふれ合い、ひとときのお喋りを楽しむことはできます。
その楽しさは、期待以上ではないけれど、以下でもない。
これはすごいことなのではないでしょうか。

犯人の最後の言葉が心にしみました。

クリスティーはあったかくていいなあと思います。甘いと言う人もいるだろうけれど。

<クリスティー未読リスト>
ゴルフ場殺人事件・三幕の殺人・もの言えぬ証人・死が最後にやってくる・死への旅
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# by foggykaoru | 2005-03-06 19:10 | 推理小説 | Trackback | Comments(4)

「ハウル語り」を聴いてきました

指輪物語愛読者の集まりがありました。
いつしか話題はハウルへ移り、ネタ大明神さんの「ハウル語り」を拝聴することに。

記録係をおおせつかったわたくしめが、ここにその概要をご報告いたします。
参加者の皆さま、記録漏れや記憶違いがありましたら、どうぞご指摘ください。

映画ベースです。でも、原作の本質を突いているところもある…のかな? (1巻しか読んでいない私には判断できません。)

以下ネタバレ多少あり
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# by foggykaoru | 2005-03-05 20:25 | 児童書関連 | Trackback | Comments(6)

蒐集癖は無いはずなんだけど

指輪物語に関しては、メインサイトにそれ専用のコーナーがあるので、このブログではあまり触れないつもりだったのですが…

指輪の地図本としては、「『中つ国』歴史地図」と「フロドの旅」が非常に有名ですが、こんな本もあったんでした。すっかり忘れていました。

c0025724_19375510.jpgファンタジー・アトラス
トールキン <中つ国>地図
「指輪物語」世界を旅する

ブライアン・シブリー=解説
ジョン・ハウ=地図・挿画
井辻朱美訳
原書房

定価3800円ですが、古書なので2400円。
「1400円もおトク!」と思って、つい買ってしまいました。

もう指輪物語関連でお金を遣うことはないと思っていたのにい。

解説本と地図4枚が付いています。
ジョン・ハウの地図は、わりと普通です。原作本に載っている地図のほうが味があるかも。そして、そのうち2枚はシルマリル関連。いまだにシルマリルの世界がよくわかっていない私には、猫に小判?
たくさんの挿絵が嬉しいです。でも、一番のお気に入りは、もしかしたらこの表紙かもしれません。。


ちなみに私は、この出版社の本は、新刊では買わないことにしています。
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# by foggykaoru | 2005-03-03 20:11 | 指輪物語関連 | Trackback | Comments(12)

ミッシェル・トゥルニエ著「奇跡への旅---三賢王礼拝物語」(パロル舎)

c0025724_2074941.jpg副題からわかるように、馬小屋で生まれたばかりのイエス・キリストのもとを訪れた3人の王(「博士」と訳されているときもある)にまつわる物語。原題は"Les Rois Mages"、「マギ」です。(この単語に関する小ネタはこちら

あとがきによると、トゥルニエという人は自分が大人向けに書いた本を、児童書として書き直すのだそうで、これは後者です。

実を言うと、私は聖書をきちんと読んだことがありません。
「マギの礼拝」という言葉も、西洋絵画を通して覚えたぐらいで。
なので、児童書なら入門編としてちょうどいいだろうと思って、読んでみたのです。さすがに児童書、読みやすいです。そして、「ふーん、へええ、なるほど、そうなんだ」と思いつつ、さらっと読み終わってしまいました。

聖書に詳しい人が読んだら、どういう感想を持つのかしら?

さらに言うと、日本語の副題はこの本の内容を正しく表していません。
3人の王の物語は前半だけ。
後半は、彼らとほんの少しだけ関わりのあった、4番目の人物の生涯を描いた物語です。そして、これが非常に宗教的なテーマを扱っているのです。正直なところ、「ネタとしての宗教」愛好者が太刀打ちできるレベルを、はるかに越えています。

真剣に宗教に向き合っている人でないと、この物語は受け止めきれないのではないかと思いました。
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# by foggykaoru | 2005-03-01 20:18 | 児童書関連 | Trackback(1) | Comments(12)

ジズベルト著「アドリア海の奇跡」(徳間書店)

c0025724_15572037.jpgスペインの児童文学作品。著者のフルネームはジョアン・マヌエル・ジズベルト。カタロニアの人です。

物語は15世紀末、クロアチアのウプラというところにある、ベネディクト会の修道院から始まります。
クロアチアに行きたいと思い始めて(たぶん)早5年、しかも西洋史好きで、宗教もネタとして楽しんでいる(←真剣に宗教に向き合っている方、ごめんなさい)私が、迷わず手に取ったのは言うまでもありません。
ちなみに、「ネタとしての宗教」の師匠である友人に、この本を見せたら、彼女はとうの昔にチェック済みでした。さすが我が師匠 (^^;

薄くてとても読みやすいです。主人公マティアスは謎めいていて、興味をそそります。ただ、後半のクライマックスの仕掛けがちょっと安易な感じ。また、せっかく面白い舞台設定なのだから、それに関するディテールをもっと書き込んで欲しかった。けれど、それには入念な時代考証が必要。この著者はたぶん、そういうことをするタイプではないのでしょう。

最大の収穫は、まだ見ぬクロアチアの風土に思いを馳せることができたことでしょうか。
読後、地図帳を開いてみたのですが、ウプラは見つかりませんでした。
さらに、この作品に登場するもう1つの修道院、「海辺の大修道院」とは何ぞや?と思って検索したら、こんなページに出くわしました。ここに書いてある修道院、時代的にぴったりなので、かなり有望です。この作品に描かれているような地形の場所が、この近くに実在するのでしょうか?



余談ですが…

クロアチア情報が載っていたサイトの管理人さんは、なんと指輪ファンでした。
びっくりして掲示板を覗いたら、旅つながりで知っている人ばかりだったので、またまたびっくり!
言うなれば、私たちは同じアパートの同じ階の同じ並びに住んでいたようなものだったのです。
それだけではありません。この管理人さんは、もう1つ、こんなサイトもお持ちなのです。ハウルファン必見!!!

こんなことってあるんですね~♪
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# by foggykaoru | 2005-02-27 16:04 | 児童書関連 | Trackback | Comments(0)