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樽とタタン

中島京子作。

両親が共働きのため、学校帰りに行きつけの喫茶店で過ごしていた主人公が、長じてその思い出を語っている体のお話。
章を追うごとに、次々とミョウチキリンな人物が登場する。
幼い子供なりの理解だったり、想像だったり、そもそも記憶があやふやなので、何が真実なのか判然としない。

たぶんそこそこ面白かったんだと思うけれど、よく覚えていない。
でも、どんどん先を読みたくなるというほどではなかったような気もする。


# by foggykaoru | 2023-04-18 21:45 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

やんごとなき読者

アラン・ベネットというイギリスの小説家の軽い小説。
主人公は今は亡きエリザベス2世。
もしも彼女が読書にハマったら、いったいどうなったでしょう?というお話。

原題は「Uncommon reader」
uncommonを「やんごとなき」と訳したのはすごいなあ。

この本は大アタリでした。
皮肉っぽいユーモアが実に楽しい。
特にイギリス好きにはお勧めです。

あと、新井潤美さんの解説がとてもよい、というか、commonな日本人読者にとってありがたい。
この解説があるとなしとでは作品理解が全然違います。
人選をした編集さん、とても優秀です。


イギリス好きの友人の皆さん、リクエストしてくださればお貸しします。

# by foggykaoru | 2023-04-17 20:46 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

内澤旬子の島へんろの記

この本読んだのはもんのすごい昔。
確かコロナの自粛期間中だったんじゃないかなあ。
再び旅行に行ける日を待ち望みながら読んだような記憶が。

内澤旬子さんがまだ小豆島に住んでいたころのお話です。
なんと小豆島にはお遍路さんができるように八十八か所のお参りどころがあるのだと!
というわけで、内田さんは暇を見つけて少しずつ少しずつめぐっていく。

旅心がそそられるかなと思いきや、日常の雑事(ヤギの世話!とか)に追われる中、ちまちませかせかと巡っていくので、日常生活感があふれていて、非日常感を求めていた私には不満が残る本でした。
で、私も小豆島をお遍路してみよう!という気にはならなかった。残念。


# by foggykaoru | 2023-04-15 20:00 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

イギリス王家 12の物語

もちろん中野京子著。

メアリー1世、エリザベス1世という、超おなじみのメンツが揃うチューダー朝、そしてそのあとのスチュアート朝。
ここまでは王家が国の中心だったわけだけど、名誉革命以降のハノーファー朝は「君臨すれども統治せず」の時代なので、国王も女王も歴史のメインキャラではなくなるわけで。
だからなんというか、「大してやることがなくてヒマだったんだろうなあ」と思わせるようなぬるめのエピソードが中心になる感じ。
だけど、プロイセン王家よりは面白く読めた。

# by foggykaoru | 2023-04-14 20:44 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)

プロイセン王家 12の物語

中野京子著。

プロイセンって、王家というより鉄血宰相ビスマルクだよね
という印象。
読んでみて改めて実感。
王家の物語としてはどのネタもわりと地味だし、中野京子さん自身も、先に発表した「ハプスブルク家」や「ブルボン王朝」ほど思い入れや推しの絵が無いにも関わらず、編集さんの勧めで書いてみたんでしょう。

中野さんの「ハプスブルク家」「ブルボン王朝」そして「ロマノフ王朝」はお気に入り。
何回か読み返しています。
でもこの本はねえ・・・
でも古本屋には持っていきません。
何かの折りに「検索」するために手元に置きたいので。


# by foggykaoru | 2023-04-14 20:40 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)