タグ:日本の小説・文学 ( 144 ) タグの人気記事

銀河のワールドカップ

川端裕人作。ワールドカップと言ったら、最近まではサッカーでした。ラグビーではなく。
で、この本は素直にサッカーです。

主人公は元Jリーガー。引退後サッカー指導者になったけれど、いろいろあって挫折して。
その彼が天才的なちびっこたちにめぐりあう。
その天才ぶりがすごい。荒唐無稽。
で、チームを率いて、勝ち進んで、、、という、ありそうな話。
でも、結末はある意味、意外。

私はサッカーはわからない。
ルールはわかります。でも、スペースがどうとか「2-3-3」とか、がわからない。
きっとそういうことがわかる人のほうが楽しめるはず。
でも、わからなくてもさらさら読んで楽しみました。
ヨットのことがわからなくてもランサムが楽しめるのと同じ(?!)

川端さんの本でイチオシは「川の名前」で、そちらはジュブナイル。間違いなく。

でも、この本は大人の本。第一、主人公が大人だし。
勘違いして読んじゃう子供もいそうです。


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by foggykaoru | 2016-01-05 22:26 | 普通の小説 | Trackback | Comments(4)

アントキノイノチ

さだまさしの小説。
今まで読んださだまさしの小説は、どれもけっこう面白かったので、私の中で彼は「はずさない作家」の地位を獲得している。

遺品整理業という職業の話。
「おくりびと」にイメージがかぶって、二番煎じ的なところもあったけれど、十分に楽しめました。
この小説も映画化されているそうだけど、「おくりびと」みたいな話題作にはならなかったようで。

すらすら読めました。
この前読んだ「シャネル」とは対照的。

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by foggykaoru | 2015-10-06 21:36 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

お嬢さん

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三島由紀夫の小説。

三島には興味があります。
大して読んでないけど。

最初の出会いは大学のとき、友人に勧められて読んだ「夏子の冒険」
夏子という良家のお嬢様を主人公とする他愛のないお話なのだけれど、とても面白かった。
そこらへんの平凡な作家も同じような筋書の小説は書けるだろうけれど、日本語力の裏付けがあると違うなあと感嘆した。

そして「潮騒」(「メロディー」はつかないよ)
素晴らしい。
私にとって恋愛小説(そんなに読んでないジャンルだけど)のイチオシ。

で、この作品。
題名からも推察されるように、「夏子」的な軽いお話。
昭和35年に雑誌「若い女性」に連載されたという。

私の小さい頃の臭いがする。
コーヒー1杯が30円。
で、公衆電話が10円。高い!!
など、当時の社会状況が懐かしいけれど、それはつまり、もはや古いということでもある。

主人公はなんの苦労もせずに生きているいいとこのお嬢さん。
適度に知的(でも中途半端)で、かつ、暇なので、いろいろどうでもいいことを考える。自意識過剰。
なんだこいつは・・・と思ってしまうけれど、人間、こういうことはある、と納得させる。つまり普遍的。古くならない。さすが。
一歩間違えたら(というのも変だけれど)純文学(の定義はよくわからんが)に十分なりうる作品なのだと思う。

というわけで三島はすごいと思います。

でも、女嫌いだよね・・・

褒めておきながら、王道の「金閣寺」とか「仮面の告白」を読む気はないんです。なんか重そうなんだもん。
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by foggykaoru | 2015-09-09 21:06 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

旅のラゴス

筒井康隆のファンタジー。一般的にはSFファンタジーと呼ばれているらしいけれど、SFが苦手な私が読める、普通のファンタジーです。ただし、お子様向きではない。

すらすら読めて、真ん中へんから先が読めたような気がしたけれど、予想とは違う展開になってよかった。なかなかのエンターテインメントです。

なぜ「ラゴスの旅」でなくて、「旅のラゴス」なのだろう?

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ところで、筒井康隆は数々の文学賞を受賞している。
以前読んだ「わたしのグランパ」が読売文学賞の授賞作品だと知り、なるほどと思った。
他の受賞作品も読んでみようかな。
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by foggykaoru | 2015-06-14 10:24 | その他のジャンルの本 | Trackback | Comments(0)

ビブリア古書堂の事件手帳3

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三上延のこのシリーズ、大して気に入っているわけでもないのですけど、1、2を読んであるので続きを読んでもいいとは思っていました。
先日、ブック○フで200円で売っているのを見つけました。でもこの本に200円出すのはねえとためらっていたら、目の前で他の人が買っていってしまった。
昨日、行きつけの古書店で50円になっているのを見つけたので、これは安いと思って。
帰りの電車で読むのにはほんとうにちょうどよかったです。
続きも、もしも50円になっていたら、読むと思います。

このシリーズ、(別に薦めるつもりはないけれど、もし読むとしたら)順番に読むべきです。

以前から古書店で本を買っていたので、古書店には慣れているのですが、自分の本をネットで処分したり、実家の本を買い取りに来てもらったりするようになったこともあり、古書業界のことが以前に増して興味深かったです。

ここから後はどうでもいい脱線です。
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by foggykaoru | 2015-05-17 10:09 | 推理小説 | Trackback | Comments(4)

父への恋文

副題は「新田次郎の娘に生まれて」
著者の藤原咲子は満州から命からがら逃げ延びてきた新田家の末娘。

栄養失調で育たないのではないかと危ぶまれていた娘のことを、父・新田次郎は慈しんで育てた。しかも自らの手で文章指導をして「お父さんがどうやって小説を書いていたのか、お前が書くのだよ」と語ったという。
気象庁勤務と作家稼業だけでも十分に忙しいのに。
愛情深いお父さんになる条件の一つは「身体が丈夫なこと」なんじゃないか
なあんて思ってしまいました。

しかも丈夫な人は長患いをしないで、バタンと死ねるわけで。羨ましい。
(新田次郎はまだまだ仕事をしたかったんだろうけど)

これを読んだあと、「小説に書けなかった自伝」を読んで、「もう新田家の話はいいかな」と思った次第。

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by foggykaoru | 2015-04-21 20:54 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(0)

小説に書けなかった自伝

新田次郎の自伝。
彼の子供たちの本を立て続けに読み、この本まで読んでしまった今、もう新田家の話はいいかなという気分(苦笑)

巻末の年譜を見ると、気象庁職員と兼業しながら、よくもまあこんなにたくさん書いたものだと驚嘆する。
ほんとうに勤勉で、かつ、身体が丈夫な人だったんだなと。(その体質を受けついだお蔭で、幼い子供たちも満州からの帰還を果たしたわけだ。)

この作品は60代に書かれたもの。
そのわりに書きぶりが「青い」。それは「若さ」やバイタリティーに通じる。
「老成」という言葉とは真逆。そこが彼の個性であり、魅力なのだろう。
そして、それは彼の妻にも共通しているような。

自伝それ自体よりも、年譜の後に収録された、藤原ていによる「我が夫」、藤原正彦による「我が父」が興味深かった。


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・・・今、ブログを見直したら、この本の前に読んだ本のことを書いてなかったことに気づきました。その本のことは後日。
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by foggykaoru | 2015-04-15 19:54 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(2)

酔いがさめたら、うちに帰ろう。

サイバラこと西原理恵子の元・夫、鴨ちゃんこと鴨志田穣(ゆたか)の私小説。
自らのアル中の記録である。

依存症というのはほんとうにどうしようもないんだなということがよくわかる。
最終的には鴨ちゃんがアル中を克服し、サイバラのもとに戻り、末期がんで間もなく亡くなったということを知ったうえで読んだのだけれど、十分面白い。

お薦めです。
でも汚いのに耐えられない人はダメかも。

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by foggykaoru | 2015-03-27 19:17 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

父への恋文

著者は藤原咲子。
新田次郎と藤原ていの娘。藤原正彦の妹。
副題は「新田次郎の娘に生まれて」

「藤原ていの娘に生まれて」ではないのです。

引き揚げ時には乳のみ子だった著者は、兄たちとは違い壮絶な体験をはっきり記憶しているわけではない。でも潜在意識にはしっかり残っていたようだ。言葉が遅かったのは(栄養不足で成長が阻害されたということもあろうが)、精神的な傷によるところが大きかったらしい。
そんな娘に対して、深い愛情を注いだ父。
気象庁職員と作家という、二足の草鞋をはいて、普通の人の二倍忙しかったのに。たいしたもんだ。

で、「お父さんが死んだら、お父さんがどうやって小説を書いたのか、書くんだよ」と言われて育ったのだそうだ。すごい宿題出されちゃったのね。

「流れる星は生きている」の書きぶりから想像できるけれど、藤原ていという人はなかなかすごい人だったようで。子供三人を連れ帰ったというバイタリティーもすごいけど、それ以前に「もって生まれたキャラ」が強い。「たまたま」作家になったのだけれど、作家になるべくしてなった人なんだろうなと思う。
そんな人が母親だと子供はけっこうきつい。
そのうえ、自分が生きているのはその母親のおかげ。
一生涯頭が上がらない。感謝してるんだけど、きつい。

野次馬な私にとっては、なかなか興味深い一家です。

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by foggykaoru | 2015-03-07 21:14 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

風に舞いあがるビニールシート

森絵都の短編小説集。
直木賞受賞作だそうで、なるほど、けっこう面白い。
もちろん好きな作品とそれほどでもない作品があるわけで。
私が気に入った作品は「鐘の音」と「ジェネレーションX」
好き好きは人それぞれなので、興味があったらどうぞ。
そして気に入った作品をお知らせください。なあんてね。

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森絵都の本はまだ4冊目。
今のところのいちばんのお気に入りは「カラフル」
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by foggykaoru | 2015-02-21 19:29 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)