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負けるのは美しく

集英社文庫。古本屋で購入。

読書家として知られた俳優・児玉清のエッセイ集。
自らの俳優人生が中心。
最終章は若くして逝った娘について割かれている。
映画俳優としてはいま一つだった児玉氏なので、タイトルどおり「負けた(=思うようにならなかった)」エピソードが多いのだけれど、読んでる分には楽しめます。
どのくらい楽しめたかと言うと、一篇が長くないから、ちょこちょこ読もうと思って読み始めたのだが、一気に読んでしまった、というくらい。

ずっと昔、テレビドラマで彼がフランス語の通訳を演じていて、そのフランス語に感心したことを覚えている。
仏文学者・篠沢秀夫の学友で、一緒に語劇をやっていたということを知っていたので、「さすが仏文科卒!」と思ったのだが、後になって実は独文科出身だと知り、驚いたものだった。
語学のセンスが相当あるんだろうなと思った。
家庭の事情がなかったら、絶対に独文学者になっていた人なのだろう。
というわけで(?)、解説は独文学者の池内紀。
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by foggykaoru | 2016-04-15 22:39 | エッセイ | Trackback | Comments(2)

ポケットに外国語を

ちくま文庫。
黒田龍之介のエッセイ集。

この人の本を読むのは久しぶり。
読んでみて、やっぱりいいなあと思った。

特に巻末の「ことばへの異常な愛情」と題するエッセイが素晴らしい。
万人向けではないでしょうけれど、私は非常に感動しました。
黒田さんは、とにかく個々の言語に実際に触れて、学ぶことが好き。
このあたりの感覚が、私にはツボです。

私も「ことば好き」
だけど、ぜんぜんレベルが違う。
もしも毎日5時に仕事が終わるのなら、新たな外国語を勉強するのだけれど(←仮定法。現実に反する仮定)
でも、今の仕事量では、体力的に語学学校に通うのは無理だし
・・・って、最初から独学を放棄しているあたりが、ダメ。ぜーんぜんダメ。

その上、私は純粋じゃない。
「この言語を学んで、もとがとれるだろうか? 使う機会がどれほどあるだろうか?」という邪心がある。
だから、英語一辺倒の現代の一般日本人と、メンタリティーにおいて大差が無い。

私にとって、黒田さんは、高野秀行さんと同列の存在なのだなあとしみじみ思う。
自分にはとうていできないけれど憧れていることを、代わりにやってくれる。

なので、高野さんの本と同様、黒田さんの本は、必ず新刊で買うことにしてます。
実入りの少ないジャンルで頑張っているお二人に、ちゃんと印税が入るように。

黒田さんは、大学に見切りをつけて退職してしまったのだけれど、本当は彼のような人にこそ、大学で教えてもらいたいところです。
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by foggykaoru | 2016-04-12 20:21 | バベルの塔 | Trackback | Comments(0)

世界史で学べ!地政学

祥伝社刊。
著者の茂木誠という人は★台予備校の世界史の講師だそうな。
たまに観るBS4の「久米書店」で、この人の別の本を紹介していて興味を抱いたのだが、熱帯雨林のレビューでは、その本よりもこちらのほうが評判がよかったので。

「もう熱帯雨林では買わない」と言ったくせに!
とお思いでしょうかね。
でもね、この本を熱帯雨林で「ぽちっとな」したのは、前項の「書店ガール」を読む前なのです。。。(←苦しい言い訳)

で、せっかくこの本を読んだのに、地政学って何?という問いに、きちんと説明できない私です。
えーと、、、なんというか、各国のエゴのぶつかりあいを学問化した感じ? 
昔からのわかりやすい例としては、ロシアは不凍港を求めて南下したがる、とか。

良い本だと思います。
非常に読みやすいし、読むと、世界で起こっていることが、読む前よりはわかるようになる。

たとえば、
サダム・フセインなど、ちょっと前の中東の独裁者は親ソ的だったから、宗教色が薄かったんですって。
でもそのあたりが、どんどん倒されちゃったから、イスラム原理主義がのさばり始めちゃったみたい。
あと、日本は適度にロシアと仲良くするべきらしい。
中国が南の海に出張っていこうとするのをとどめるには、北からロシアに圧迫してもらうのが有効なんですと。

以上のようなことを、既に知っている人は読まなくてもいいかも。
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by foggykaoru | 2016-04-06 19:20 | その他のジャンルの本 | Trackback | Comments(0)

他諺の空似

米原万里さんの遺作だそうだ。
副題は「ことわざ人類学」
「他諺」は「たげん」と読むそうな。

同じような意味を持つ、世界中の諺を紹介している。
興味深いけれど、その量があまりにも多くてゲップが出そう。
各項目の「つかみ」は、色っぽい話が多くて、そこだけはさっさと読めたんだけどね(苦笑)
忘れたころになってほんのちょっぴり読み進む、という感じで、読み終えるのに3か月ぐらいかかってしまった。

この本が書かれた当時の小泉政権をビシビシ批判している。
でも、今の政治ってあの頃どころの騒ぎじゃないかも・・・
と、暗澹とした気分になってしまって、それがなかなか読み進むことができなかった、もう一つの理由。

裏表紙の紹介文にあるように、まさに米原ワールド炸裂!
悪いのは、受け止めきれなかった私です。

ユーズドでしか入手できません。
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by foggykaoru | 2016-02-18 21:49 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

新たな断捨離

昨年来、身辺の断捨離を進めているのですが、ようやくメインサイトの断捨離を決行しました。

まずトップページを変更。
画像はこのブログと共通のものを採用しました。

残したコンテンツは「えせバックパッカーの旅日記」「児童文学の旅」「旅のアルバム」、そして「海外語学研修」。
要するに、文責がわたし、あるいは相棒・ふゆきのものだけです。
「海外~」の私の記事は非常に古いので、削除しようかとも思ったのですが、せっかくふゆきのロシア留学記があるので残しました。

1999年のサイト公開から数年間は、掲示板に遊びにきて情報を寄せてくださる方が多く、その情報をアップすると喜んでいただけるという状況でした。
でも近年はネット上の交流がツイッターやFacebookになり、誰もが思いつくままつぶやき、それが流れて消え去っていく(実際は消えないのですが、まとまった情報としては見つけにくくなる)という状況です。
そもそもHPとかサイトというものを知らずにネットをしている若者も多いようで、ここ2、3年、「旅とらトラ」のアクセス数は激減しています。
最盛期の10分の1くらい。

今や個人のHPは、「きちんとした記録を残して公開したい」という一部のマニアック?な人間専用のものとなっています。
そして、私はそのタイプの人間なのです。
だからサイトは続けます。自分の自己満足のために。

「自己紹介」「サイトについて」「リンク集」は残してあります。

今回は「リンク集」に手を入れました。

個人サイトのほとんどが更新されていませんが、それでも存在していることを確認すると、ちょっとほっとします。
ほとんど交流が無いのに「相互リンクしてくれ」と言ってきたサイトがなくなっていると、「あのときはあんなにガツガツしてたくせに」と思ったり。
でも、交流が深かったサイトがなくなっていると、正直、とても寂しいです。
たとえばももじろうさんの「英国ファンのぺージ」とか。

なにより「やばい」と思ったのは、HPの素材を無料配布してくれるサイトが激減していること。
めぼしいものを今のうちにPCに取り込んでおいたほうがいいかも・・・

掲示板は休止しました。
新規コメントはできませんが、今までの皆様のコメントをご覧になることはできます。

皆様との交流はこのブログで続けていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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by foggykaoru | 2016-01-23 07:59 | 告知 | Trackback | Comments(8)

高野秀行さんがこんなところに!

雑誌の話題が続きますが・・・

ダ・ヴィンチ2月号に高野さんが登場。
対談です。
相手はなんとオードリー春日!

いよいよメジャーの仲間入り?

高野さんがメジャーになるのは嬉しい。
しかも、旅の資金を稼げるわけだし。(特にソマリランドはお金がかかる)
でも、時間が足りなくなるのでは、、とちょっぴり心配。
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by foggykaoru | 2016-01-12 21:57 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

赤めだか

年末のテレビ番組の中で、唯一「観るぞ」と思って観たのが、ドラマ「赤めだか」。

すごいキャスティング。
特にたけし演ずる談志。見ごたえありました。
私はテレビは「録画してまでは観ない」というポリシーなのですが、このドラマはもう1度観たいです。

で、原作本を買って読んだわけで。

ドラマを観ていないほうが面白かっただろうと思います。


実は著者の立川談春に会ったことがあります。
今思えば彼が二つ目になって間もない頃かと。
場所は友人宅。
友人のダーリンが外国人でして、ホームパーティーをちょくちょく開いていたんです。
彼女に「この人、落語家なのよ」と紹介されました。
「あの」談志の弟子と聞いて興味深々。
落語業界の話をちょこっと聞かせてもらったりして。
師匠について「破天荒に見えるけど、やばいことには絶対手を出さない人」と言っていたなあ。
その後ずっと、身内的な気分で彼の出世を喜んでいました。
落語を聞きに行ったわけでもないし、この本も読んでなかったんだけど。
(「下町ロケット」は観ました。)

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by foggykaoru | 2015-12-30 22:49 | エッセイ | Trackback | Comments(4)

喧嘩両成敗の誕生

著者は清水克之。高野秀行さんとの対談でその名を知った、日本史の専門家。

彼が初めて書いた一般人向けの本で、かなり話題になったそうで。
たまには日本史の本を読むか、と思って読んでみました。

いやーーー
読み終えるのが大変でした。
面倒くさくなって、途中で軽いエッセイ集2冊に浮気しました(苦笑)

つまらないわけじゃない。面白いんですよ。
同じ日本人だからと言って、何百年も前なんだから、今の日本人とメンタリティーが違っていて当然。
荒っぽいし、名誉を傷つけられたら我慢できずに手を出す。
ちょっとした小競り合いが、とんでもない大騒動に発展したり。

大昔を舞台にした小説や伝説(指輪物語とか)を思い出して、なるほどね、と思った。
読み物の場合、現代との感覚の違いを説明することができるし、読者も時間をかけてなじんでいくことができる。
でも、それを映画化するときには、現代感覚に変えてしまうことが多い。映像で描くのが難しいから。

日本史が好きな人には超お薦めなのではないかと思う。
でも、本質的に日本史に大して興味がない(ごめん!)私には、興味深かったけど、ちょいと長すぎました。正直なところ、3分の2でよかったよ。

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by foggykaoru | 2015-12-26 20:10 | 日本の歴史 | Trackback | Comments(0)

やっちまった

古本屋で買ってすいすい読んだエッセイ集。
このネタはどこかできいたことがあるなあなどと思いつつ。

読み終わって
はっ
もしかして・・・!!

このブログを検索したら・・・・・・・・
・・・・・
・・・・・
読んだことのある本だった。

それはこの本
しかも、なんとなく記憶に残っていたネタは、自分で書きとめてあった!

本を読んだら霧のように忘れてしまう私です(泣)
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by foggykaoru | 2015-12-16 21:20 | Trackback | Comments(2)

世界の辺境とハードボイルド室町時代

誰ですかこんなタイトルつけたのは。
村上春樹のパクリじゃないですか。

「書泉グランデ」の「旅行フロア」に行き、「テツ」度の高さに圧倒されながらも「秘境駅に行こう!」なんて本を買ってしまった私ですが、その次に行った「冒険フロア」ではもっと目をむくことになりました。
なんとそこは「軍ヲタ」の世界だったからです・・・

気を取り直して、片隅の「冒険本」の書棚を物色して見つけたのがこの本。

高野秀行氏がらみの本です。
「~がらみ」というのは、彼の「著作」ではないから。
高野氏と、清水克之という人の対談集なのです。

歴史好きと言っても西洋史偏向の私はちっとも知らなかったのですが、この清水氏、室町時代の専門家で、最近話題になった本の著者だそうで。
畑違いのこの2人の出会いのきっかけが面白い。
2人の著作を読んだ人の「ソマリア人と室町時代の日本人が似ている」というツイートなんだそうで。
やっぱりネットってすごいのね。

異種格闘技?!の趣があります。
闘ってるわけじゃなくて、むしろ仲良く盛り上がっているんですが。
ものすごく面白いです。
読み終えたのが10日くらい前なので、すっかり忘れてます(←いつもこれだ)
その後も時々ぱらぱら読み返して、そのたびに「へええ」「ほうほう」と感心してます。
ピストルはちょうど刀みたいなものだ、とかね。
「ふむふむ」と思ったあなた!
絶対にあなたが考えた程度のことじゃありませんよ!!

高野ファンよりもはるかに多いであろう、普通の「歴史マニア」がこの本を読んで、高野氏に興味を持ってもらえたらいいなと、高野ファンの私は心から思います。

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by foggykaoru | 2015-12-11 19:57 | 西洋以外の歴史 | Trackback | Comments(2)