床下の小人たち
2009年 07月 24日
名作の誉れ高いこの作品、子供のころに読んだことはあったのだけれど、すっかり忘れてしまったので、前々から再読してみたいと思っていた。
読んでみて。
いかにもイギリスの児童文学だ。(ノートンはアメリカに住んだこともあるそうだけれど。)
この作品の小人は、おそらくケルトの伝説あたりからヒントを得たものなのだろう。
そして、昔からの空気がそのまま動かずにとどまっているような、古くて大きいお屋敷が必須。
たとえば「メニム一家の物語」あたりが、こういった作品の延長上にあるのだろうな。
でも、大好きかどうかと問われると、ちょっとね。(メニム一家は大好きだけど。)
だからすっかり忘れてしまったのだろう。
名作と呼ぶことには異存はないのだが。
たぶん、私にとっては、ドキドキハラハラの部分が多すぎるのだろう。
まったりのんびりした場面が少ないのだ。
私にとってはね。
小人一家の日常生活の描写が少ないわけではない。でも、一家とは言っても、たったの3人しかいないから、丁寧に書いても知れてるのです。
そして、主人公アリエッティと人間との交流。これもきちんと書かれている。
でも、まったりした部分はあんまりなくて、話はどんどん展開していき、あっと言う間にピーンチ!になってしまうわけだ。
最後の盛り上がりはすごい。
そしてメイおばさんの最後の一言。うまい。
もしかしたら、続編はもっと私好みなのかもしれないという気にさせる終わり方です。
(これを書いた当時、ノートンに続編を書く意思があったのかどうかは知らないけれど。)
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by foggykaoru | 2009-07-24 21:22 | 児童書関連 | Trackback(1) | Comments(4)
くらやみ谷というのは未読です。
HEARTYさんがお好きだというのなら読んでみようかな。
なんというか、小人が出てくるという点において、「床下」はファンタジーに違いないんだけれど、雰囲気的にはランサムのほうがファンタジーな感じがします。
「床下」が「小人たちの厳しい現実」を描いているのに対して、ランサムは「人間の子供たちの素晴らしい休暇」だからなのかも。

