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フェルメール全点踏破の旅

著者は朽木ゆり子というジャーナリスト。この人の「盗まれたフェルメール」という本は名前だけ聞いたことがある。
美術の専門家ではないので、気楽に読める。

私って、こんなにフェルメールを見てあるのね、と実感。
貸し出し中で見られなかったというのもあったと思うが、真作であることが間違いない37作品のうち、少なくとも20作品はすでに見てあるはず。
こうなると、ニューヨークに行ったときに、フリック・コレクションに行かなかったことが悔やまれる。
かくなる上は、私も全点踏破の旅をしようか・・・なあんて思わない。絶対に思わない。
名所旧跡だけを一気に見たいと思わないのと同じように。
思わないんだけど、「イッキミ」することによって、初めて見えてくるものもあるのだろう。
著者もそう感じたみたい。

この本で覚えたのは「トローニー」という美術用語。
一見すると肖像画にも見えて、モデルもいるのだけれど、実は特定の個人の肖像ではないという絵。
肖像画が、個人からの依頼を受けて、いろいろな制約(美人に描かなくちゃならないとか)の中で描かれたのに対し、トローニーは思い切り好きなように描くことができた。たとえば、衣装のひだとか、首飾りの輝きとか、画家はそのときツボっていたことを追求することができた。
「真珠の首飾りの少女」もその手の絵。

今さらだけど、フェルメールの作品というのは、どうしてこんなに少ないのだろう?
もちろん、忘れ去られて埋もれてしまった作品もあるだろうけれど。
37の3倍あったとして約100作品。
1作品描いたら何カ月食いつなぐことができたのかしら?などと、非常に下世話なことを改めて考えてしまった(苦笑)



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by foggykaoru | 2009-11-01 09:42 | 西洋史関連

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