夏から夏へ
2009年 11月 02日
「一瞬の風になれ」は小説だが、こちらはノンフィクション。
しかも、「推薦図書」とやらなのだそうだ。そういう帯やシールを見ると、とたんに気分が盛り下がってしまう私なのだが、我慢して読んでみたら、そんなに悪くなかったです(苦笑)
第一部は日本男子の4継(400メートルリレー)ナショナルチームの戦いぶり、第二部は選手たちへのインタビューが中心。
リレーのことを「一瞬~」で予習してあると、よりわかりやすい。
でも新鮮味は薄れるだろう。
実際、薄れました。
ディズニーフリークの友人とアメリカ旅行をしたときのことを思い出した。
オーランドのディズニーワールドに3日通い詰めたあと、ケネディー宇宙センターに行ったところ、よく作り込まれたまがい物の世界にどっぷり浸ってしまった私は、実際に宇宙を飛んできたロケットの雄姿を見ても、あまり感動できなかったのである。
というわけで、「一瞬~」のほうが楽しめた。少なくとも私は。
とはいえ、決してつまらない本ではありません。「一瞬~」が面白すぎただけのこと。
一番印象的なのは、トップアスリートの頭の良さ。
どういう分野においても、頭が良くないとトップクラスにはなれないし、道を究めた人というのは、一種の哲学者の域に達しているのだと思う。
日本のナショナルチームは、このインタビューの後、北京オリンピックで銅メダルを得たのである。あのときこの本を読んであったら、さぞかし感慨深かったことだろう。
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by foggykaoru | 2009-11-02 20:01 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(4)
北京オリンピックでは日本チームのアンダーハンドのバトンパスが話題になって、実際の映像が見られてうれしかったです。
そうか、私は宇宙に対する思いが足りなかったのね。
オリンピックをあまり見ない(ってか、テレビをあまり見ない)私ですが、あのリレーは銅メダル映像をニュースで見ました。
アンダーハンドのバトンパスもね。
だから「一瞬~」読んだときも、「ああ、あれねー」とわかりました。
この4人に著者がほれ込んでいるのがよくわかります。それも当然と思える4人の人柄と才能だし、この男の友情・信頼という世界にあこがれる(そして手は届かない)女性としての著者の憧れも感じます。
『一瞬の風になれ』の読後感ということでいえば、本に限らず、何事も「最初の体験の感動」は越えられないとも思いますが、他方、わたしはノンフィクションの力というものも感じました。前に、友人が「ノンフィクションをしばらく読んでいるとフィクションは読めなくなる」と、小説ばかり読んでいた私に言いましたが、そういうこと。
(ついでに、話がずれますが、何もかもCGでできるようになってしまった今、スペクタクル映画を見る楽しみはだいぶ薄れたと思います)
オタク的に言えば、佐藤さんは「萌え~」状態なんですよね(笑)
で、それを読んでいる側も同じ気分になる。
>「ノンフィクションをしばらく読んでいるとフィクションは読めなくなる」
私もそう思っていた、というか、フィクションを楽しむ心を失ったかと心配していたんですが、「一瞬~」を読んだらそんな心配はふっとびました。
思いきり面白いフィクションだったら、まだまだ思い切りハマれるんです。
ああよかった。。。

