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読んで楽しむのだめカンタービレの音楽会

「のだめ」のクラシック音楽監修をしている茂木大輔氏の本。

彼は「のだめ」原作本を偶然目にしてハマり、原作者である二ノ宮知子さんにファンレターを送った。物語の面白さにもいたく感動したけれど、それだけだったらファンレターは送らなかっただろうと言う。彼を唸らせたのは、楽器や演奏している絵の正確さ、そして音楽に関する記述の的確さ。

その後、茂木氏はドラマ・映画の監修及び、数多くの「のだめ音楽会」も企画することになる。
この音楽会、ぜひ行ってみたいと思うのだが、東京付近ではやっていない。話をもちかけてきたホールが全部地方だから。東京は他のイベントで十分潤っているから、かえって冒険的な試みをするところがないのだろうな。

超軽い本だし、後半ちょっと冗長な感じがするが、「のだめ」との出会いと原作者との交流のいきさつは、掛け値なしに感動的。「のだめ」ファンには一読の価値がある。

面白かったのは、次のくだり。二ノ宮さんの受賞記念パーティーで、無償のオケ演奏をしたときのこと。おしゃべりや飲み食いタバコに夢中のパーティー会場のゲストたちを前にして
われわれにとっては、暗い、煙い、ウルサイ、の環境で、誰も聴いていないところでBGMをやるのは、「誰も聴いていない人がいない」N響定期で聴衆の視線におびえながら演奏するよりも、ずっと気楽で楽しいのだ。<中略>もともと、宮廷音楽は、気まぐれな貴族のBGMだったのであり、こういう演奏のほうがずっと実態に近いといえる。


あとひとつ、著者を感動させたのは、「のだめ」に出てくるドイツ語だそうだ。
10年間ドイツで暮らした彼を唸らせた、完璧な口語ドイツ語。

これは私も同じ。
フランス語がノーミスで、しかも完璧な口語フランス語だというところに感服した。
千秋がレストランで注文する場面なんて、フランス語の会話の教材として使える。
ってか、使った人がいることを私は知っている。

ひとつだけ疑問があるのは「べーべ」である。
フランス語の「赤ちゃん」は「ベベ」。
日本人100人にその発音を聞かせたら、99人は「べべ」と認識するだろう。
「べーべ」が間違いだとは言わない。コミュニケーション上、問題はない。
でも、他が完璧であるだけに、気になるんです。


この本、現時点では熱帯雨林には在庫が無い模様。ユーズドでしか買えません。
全国的に在庫無しかどうかはわからないけれど。

by foggykaoru | 2010-05-08 09:45 | エッセイ

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