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のだめフランス語版 vol.7: 「変態」危うし!

前からフランス語版の文字の小ささを感じていたのですが、今回特に感じました。寄る年波か?(泣) 
と思いながら読んでいたのですが、どうもそればかりではないらしい。
日本語にぴったりくるフランス語の表現がないから、どうしても説明的な訳になり、その結果として長くなり、文字が小さくなるようなんです。

それに気づいたのは、この場面。
ハリセン「あれはいったいどーゆー人間なんや? 天然の変態か?」
千秋「オレの女じゃないけど、変態です」

フランス語では
ハリセン「C'est quoi, cette fille?! Elle est toujours a cote de la plaque. Elle fait ca avec un naturel!」
千秋「Ce n'est pas ma petite amie mais effectivement...Elle n'a aucun mal a etre a cote de la plaque.」

長っ!

和訳しますと
ハリセン「あの娘は何なんだ? いつもずれている。それを本性でやっている」
千秋「オレの女じゃないけど、実際・・・彼女は何の苦もなくずれています」

ふーん。。。

この場面のちょっと前の、のだめが逃げ回っているところ。
「チカーン」「変態!!」が
「Au viol! (=暴行されるー!)」「A l'assassin!(=人殺しー!)」
と訳されています。
「変態!!」はのだめじゃなくて、ハリセンのセリフだと思うんですが、それはそれとして・・・

どうも、「変態」がうまく訳せないようで。

お次はのだめに一目ぼれしたクロキンと千秋の会話。
クロキン「恵ちゃんがそんな変態なわけないじゃないか」
千秋「変態なんだって!」

クロキン「Qu'est-ce que tu racontes? Megumi, elle ne peut pas etre comme ca...(=何を言ってるんだ。恵ちゃんがそんなふうであるはずがない」
千秋「Mais puisque je te dis que si!(=でもオレがそうだって言ってるんだから!)」


「変態」の的確な訳語が見つからなくて、ごまかし続けています。
でも、近い将来「変態の森」が登場するのですよ。
どうするつもりだ翻訳者?!


実際、「変態」は訳しにくいだろうと思います。
私だったら「anormalement bizarre(異常に変な)」とでも訳すかな。
英語だと「abnormally strange(funny)」???
でもこれは形容詞だから、やっぱり「変態の森」には使えない・・・
ラン・ランはアメリカ留学中に英語版「のだめ」を読んだそうだけど、英語ではどう訳してるのかしら。


「フランス語版のだめカンタービレ」に関する記事のインデックス

by foggykaoru | 2010-05-29 21:04 | マンガ | Trackback | Comments(0)

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