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マリー・アントワネットの生涯

藤本ひとみ著。

とても読みやすい。
教科書よりもちょっぴり深いことを勉強したい人にお薦め。

勉強になったこと(その1)
マリー・アントワネットの本名、というよりオーストリア名はマリア・アントニアだそうだ。
アントワネットに対応するフランスの男性の名前がアントワーヌだというこは知っていたけれど、アントワーヌは英語のアントニーだったのね。。。
ということは、クレオパトラのお相手もフランス人はアントワーヌとして知っているのか・・・

勉強になったこと(その2)
彼女がフランス王妃になってから、あんなに女王然とふるまったのは、その成育歴にある。
母マリア・テレジアが(当時の王室としては例外的に)恋愛結婚で結ばれたフランツはロートリンゲン(ロレーヌ)という小国からやってきた、いうなれば入り婿。非常に影が薄かった。彼は「ここにはぼくの居場所はないんだよ・・・」と多少はこぼしたりしたけれど、本質的にとてもお気楽で、政治にも軍事にもうとく、のんきに生涯を送った。
そんな両親を見て育ったマリー・アントワネットが、夫にかしずく妻になるはずがない。
しかも父の血を引いているものだから、能天気に過ごしちゃったわけである。


ただし、ものの見方があまりにも現代の価値観に基づきすぎのような。
「王妃に別れを告げて」あたりも合わせて読んでみたほうがいいと思う。王妃や貴族にだって言い分はあるのだ。



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by foggykaoru | 2010-06-16 20:52 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)

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