妖精王の月
2010年 09月 24日
いまだに疲れが取れないので、するする楽に読めそうなものをと思って手に取ったのですが・・・
ふう。。。ぜんぜん楽じゃなかった。
却って疲れてしまいました。
従姉妹同士である2人の少女たちが、ひょんなことから妖精と関わりを持ち、最後は壮大な戦いに立ち向かう。その間に胸キュンな恋もあり・・・という、とっても女の子向けのお話です。
人間が異世界と関わりを持つというタイプのファンタジーに、私は十分慣れているはずなのだけれど、前ふりがなくていきなりドッカーン!というのには驚きました。
まるでジェットコースター。
私としては、その前にまず、その人物の日常をしっかり描いてほしい。
日常とか現実あってこそ、異世界の輝きが増すというものでしょ。
こういうのが今どきのファンタジーなのかなあ。
映画「天使と悪魔」を連想してしまいました。
あれは「殺人オリエンテーリングinローマ」だったけれど、これはさしずめ「フェアリー・オリエンテーリングinアイルランド」。
そして、読みにくさは単に私の頭が疲れているせい?
井辻さんの翻訳なのだけれど、たびたび登場する「フェアリーランド」という表現、私好みではありません。「サイドディッシュ」なんて表現も出てくるし。そりゃあ「おかず」と訳すのは抵抗があるでしょうよ。
でもね。
なんでも日本語で表わそうと悪戦苦闘したちょっと前の翻訳家に比べて、今の人は楽ですねえ。
それとも、昨今の女の子たちにはこういう翻訳のほうがウケがいいと思ってそうしているのでしょうか。
あえて言わせえてもらえば、そういう態度は志が高くないと思います。
かなりけなしてしまったけれど、ケルトの伝承を下敷きにしているから、お気に入りの「闇の戦いシリーズ」に共通するところ、似ているところがあるのは、ちょっと嬉しかったりしました。
アイルランド人、ごめん!
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by foggykaoru | 2010-09-24 23:58 | 児童書関連 | Trackback | Comments(11)
フェアリーランドなら「妖の国」とか、サイドディッシュだって情況によって脇役だとか添え物だとか色々と訳せそうなのに
カタカナにするだけなんて…
翻訳って文化の架け橋なのに
この場合、サイドディッシュってどういうもののことですか?おかず?同じお皿に乗っている付けあわせとは違うものですよね、例えばサラダとかかな?
というのは、娘が夏にオーストラリアにホームステイしたらメインディッシュ(付け合せつき)だけがドーンとでて、日本で言う主食(パンとかご飯とか)もスープもサイドディッシュも出ない時があったというので、かの地の食事はどうなっているのかなあと思って。
後で人に聞いたら、アメリカだとレストランで
「スターチ(でんぷん?)はどうしますか?」
と聞かれることがあるそうです。
これがパンとかご飯のことらしいです。
どちらかというと今日本で言う「富裕層」に近い家庭ばかりだったのですが、
すべて 夕食はメインディッシュ一皿に盛り、パンは付けず、
代わりにジャガイモ(かさついも)が必ずたっぷり付きました。
でも必ずデザートは出されましたね。
(って、30年も前のはなしですが)
パンは昼のサンドイッチか、人によっては朝食べるもの。或いはレストランで出てくる、という感覚でした。
私は即慣れてしまいましたが・・・
パンだとバターが必要になり、カロリーが高くなる気もしましたし。
イギリスの家庭では、夕食に必ずパンがつくのでしょうかしら?
というのも、イギリスの普通のパンは美味しくないイメージがありますもので。
この本は少女マンガっぽい感じでしょ?アイルランドに行っていきなりそんな展開になるんかい!みたいな。
でもね、これ後からシリーズになって、どんどん深くなってったんですよ。「夏の王」「光を運ぶ娘」「夢の書」と進むにつれてすごく面白くなるので、ここでめげなかったら読んでみてください。シリーズじゃない「歌う石」「ドルイドの歌」もこの本よりいいです。
カタカナ語が好きなのかー
彼女、いつか指輪を翻訳しようと狙っているんでしょうね。。
それにしても、この作品も読んでらしたんですね!!
おっしゃるとおり、これはマンガ、少女マンガの世界だと思いました。
あとのほうがいいんですか。。。
じゃ、もしかしたら読むかもです。