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解夏

「げげ」と読みます。さだまさしの短編小説集。
以前「茨の木」を読んだときは、ランサムネタのほうに夢中だったのですが、この本はそういう邪念(!)を抱くことなしに楽しむことができました。

うまいです。あの歌詞を書く人だけのことはあるな、と納得しました。
歌詞を書くとき、きっとすでに頭の中に1編の小説ができあがっていて、それを凝縮して詞にしているのですね。

彼の歌詞は泣けます。
そんなに泣かせないでよっていう感じ。
あんまりうまく泣かされるから、かえってちょっぴりむかつく(苦笑)
だけど、人としての情がこもっているから、結局は降参させられてしまうんです。

この本に収録されている4編はすべてそういう作品。
いちばん深いのは表題作の「解夏」なのでしょう。
でも、個人的にツボだったのは「水底の村」です。
ここまで惚れられるなんて、同性として心底うらやましい。(実は「のだめ」もそうなんですよねー)

体調回復期に読んだのもよかったと思います。
ほっこりした気持ちになって、自然治癒力が上がったような気がする。


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2010-10-14 21:28 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

Commented by Titmouse at 2010-10-14 23:22
その昔「関白宣言」の頃のインタビュー記事のタイトルが「歌う短編小説」で、その記事書いた人はうまいこと言うなあと当時思ったものでした。それにしても、曲作りではメロディーが先で歌詞は後からだというのが驚きです。
Commented by foggykaoru at 2010-10-16 21:58
Titmouseさん。
へーっ、彼は曲先なんですか!? 信じられないです。
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