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エリザベスとエセックス

リットン・ストレイチー著。副題は「王冠と恋」

エリザベスとは、もちろんエリザベス1世のこと。

エセックス伯というのは、エリザベスの恋人だったロバート・ダドリーの妻の連れ子。
つまり、エリザベスから見たら息子みたいな年の青年。
これがりりしくて、エリザベスのお気に入りになった。
ところがこの彼、10年後ぐらいに、謀反を企てたかどで処刑されてしまうのだ。

最初の数十ページは面白かったのだけれど、その後はあまりに細かくて飽きてしまった。
この事件のことを知っていたら、もっと面白く読めただろう。

それでもいろいろなことを考えさせてくれた。

たとえば、エリザベスは自分の縁談をひっぱりにひっぱったことで知られているけれど、それは縁談だけではなかった。すべてをひっぱった。でも首尾一貫していたのは、「戦争はしたくない」ということだったようだ。
それは平和主義者というより、ケチだったということらしい。
でもその結果、英国は繁栄したわけだ。
あと、彼女が女性であったということもあるのだろう。
女性には武勲は無用。
でも、男性は武勲を望む。エセックスもそういう人。
しかし、彼は見栄えはよかったけれど、武人としての才能があるわけでなかった。でも武勲を望んだ。それってかなり厄介。
しかも自分は女王に気に入られているという変な自信がある。
無意識下には「しょせん女だ」と見くびるところもあっただろう。絶対にあったはず。

国外からもエリザベスは見くびられていたのだろう。絶対にそう。
「しょせん女じゃないか」と甘く見ていたら、あれよあれよという間に抜かされてしまったということなのでは?
また、島国だということも有利だっただろう。
離れているから「ま、いいか」と後回しにしてしまう。

彼女の周囲に能吏たちがいて、いろいろと策略をめぐらしている様子はわかったのだけれど、何が何だかもう忘れてしまった。

その中に、世界史で名前だけは習ったフランシス・ベーコンが出てきたのが興味深かった。
単なる学者ではなくて、いわゆる官吏だったのだ。
そしておそろしい浪費家で、いつも借金で首が回らなかったのだそうだ。

ウォルター・ローリーも出てきた。
確かエリザベスが泥の中を歩かないですむように、自分のマントを敷いた人でしたっけ? 違う?
で、確か最後は処刑されたはずだけど。。。(今、Wikipediaで確認した。)
策略家で、他の人々から見たら油断のならない奴だったようだ。

あと、当時のアイルランドの人々の暮らしぶりが興味深い。
土着民という感じで、イングランドから行った軍隊は調子が狂ってしまったという。
ケルトの魔法?


この本はユーズドでしか入手できないようです。

by foggykaoru | 2011-01-24 20:01 | 西洋史関連

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