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クロノスの飛翔

中村弦著。
2008年に建築にまつわる作品で日本ファンタジーノベル大賞を受賞したこの人、私はちょっと注目しているのですが、1年に1作しか書かない(少なくとも今のところは)という寡作な作家なので忘れかけていて、久しぶりに行った本屋で偶然見つけました。ああよかった。

クロノスとは、なんと伝書バトなのです。もうそれだけでランサムファン必読です。
しかも大活躍する。私に言わせれば主役です。あっ、だからタイトルになったのか(笑) 
読み終わったとき、クロノスのファンになってました♪

伝書バトが昔はどれほど重要な通信手段だったかを知らない人には、新鮮な驚きが多いかも。

ただし、帯(裏表紙にわたっているほう)はネタバレなので読まないほうがいいです。
私は表しか見ないで買って、(頼んだわけじゃないのに)その場でカバーをかけられてしまったので、佳境に入ったときの感動は相当なものでした。
あの本屋のカバー、過剰サービスだと思っていたんだけど、今回ばかりはニッポンの本屋に拍手!(爆)

ちょいと「公安もの」が入っているので、最初のうちは、以前けっこう読んでいた逢坂剛とか高村薫を思い出したりしました。最終的には全然似てないんだけど。なにしろファンタジー大賞取った人だから。

この作家の特徴は読んだあと、心がほっこりするところ。
その温かさを甘さと見て、批判する人もいるかもしれないけど、私は好きです。
高村薫よりも10倍好き。
あの人の作品はすごいけど、読んだ後どうしようもなく憂鬱になっちゃうから読むのをやめたのよ。

この本に関する情報はこちら









「地図」というのがちょっと弱いと思います。
無くてもなんとかなるんじゃない?と突っ込みたくなる。

でもクロノスが素敵だからかまわないです。

あるときはホーマー
あるときはサッフォー
しかしてその正体は・・・?
クロノスです(爆・爆・爆)

by foggykaoru | 2011-06-16 20:28 | 普通の小説 | Trackback | Comments(8)

Commented by むっつり at 2011-06-16 22:53
クロノスと言う事はやはり「時」に関連があるのでしょうか?
時計の事をクロノメーターと呼んだりすれば、気分は船乗りですね
それにしても、伝書バトにギリシャがらみの名前を付けるのは、やはり、あの小説を連想させますね
Commented by サグレス at 2011-06-17 00:23
クロノス、素敵でしたねぇ!
ネタバレの帯を読んでしまっていても、盛り上がって感動しました。
Commented by ラッコ庵 at 2011-06-17 15:36
買う買う、買います!
Commented by foggykaoru at 2011-06-17 21:42
むっつりさん。
いちいち鋭い!
>伝書バトにギリシャがらみの名前を付けるのは、
そうか、そういう共通点もあったんだ。気がつかなかった・・・
Commented by foggykaoru at 2011-06-17 21:43
サグレスさん。
おお、ネタバレ読んでも大丈夫だったんですね!
それはよかった!!
Commented by foggykaoru at 2011-06-17 21:43
ラッコ庵さん。
>買う買う、買います!
ぜひぜひっ!!
Commented by naru at 2011-06-18 10:52
読む読む、絶対読みます!!
Commented by foggykaoru at 2011-06-19 10:14
naruさん。
ぜひぜひっ!
面白くて読みやすいですから。
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