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どれい船にのって

児童書。作者はポーラ・フォックスというアメリカ人。
知らなかったのだが、この作品でニューベリー賞を受賞し、さらにその後、たくさんの優れた作品による功績をたたえられて国際アンデルセン賞を受賞しているというすごい人。

舞台は19世紀のニューオーリンズ。
元来フランスの植民地で「新オルレアン」の意味を持つこの町には「シャルトル通り」とかがある。
主人公の少年もフランス系。
「ボリュ」という名字を、フランス人だとわからないようにと、父親がボリャーに変えてしまったというあたり、作品のテーマとは関係ないけれど、なかなか興味深い。
「赤毛のアン」の舞台であるカナダのプリンス・エドワード島でも、フランス系移民は「下」に見られていたそうだ。

で、主人公のジェシ。13歳。
人さらいにあって、「月光号」という奴隷船の乗組員にさせられてしまう。
この船の名前がなんとなくツボだったので読んだのですよ(^^;

ちょっと前に読んだ「シャーロット・ドイルの告白」とかぶるところが多いけれど、面白い。
今さら言うまでもないことだけど、アメリカにとって、奴隷の歴史はぬぐいされない傷なのだなあと実感。

原題はThe Slave Dancer。
最後まで読むと、この原題にこめられた重さがわかる。


どうやら絶版。

by foggykaoru | 2011-10-29 09:27 | 児童書関連

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