私的東北応援キャンペーン旅行(6)
2012年 05月 11日

ここで買ったゴマ味ソフトクリームをなめながら車に戻り、日和山に登りました。
この丘にはもともと石巻城があったそうですが、今や閑静な住宅地になっています。丘の上に住むのは大変でしょうが、少なくとも津波の心配だけは無いわけで。(でも大火事の延焼の危険はあったらしい。) 頂上近くは八重桜が咲き誇る美しい公園になっていました。
日和山から見た石巻の町です。中州の丸い建物が萬画館。

横倒しになった船も見えました。

日和山から海側を目指して下っていくと、見渡す限りの更地が広がっていました。

このエリアには工場や住宅地が広がっていたそうですが、津波による瓦礫が日和山のふもとに押し寄せられたところに火事が発生、三日三晩燃え続けたのだそうです。気仙沼の火災は知っていたけれど、こちらは初耳でした。報道には偏りがあるのですね。
火災のあとが生々しい小学校校舎が残っていました。
ここの生徒は今、どこかの仮設校舎で勉強しているのだろうか?
fu-gaさんの答えは「ここの学区自体、消滅してしまったのだから・・・」
この校舎の写真はどうしても撮ることができませんでした。
少し離れたところに「がんばろう石巻」という碑があり、鯉のぼりが舞っていました。

鯉のぼりのポールの高さまで津波が来たのだそうです。
道路の向かい側のテントに行ってみると、ボランティアによるショップでした。
石巻製かまぼこと福島製プロポリスキャンデーを購入。
キャンデーは原発事故以前に生産した商品なのに、「福島製」が嫌われて売れないのだとか。
ボランティアの人たちによると、このエリアの地盤は75センチ沈下したのだそうです。
道路だけは盛り土してあるけれど、前日の豪雨ではあたり一面が冠水してどうしようもなかったそうです。こういう土地は今後どう活用すればいいのでしょう?
瓦礫をうまく利用することはできないのでしょうかね。
「関東大震災と太平洋戦争で出た瓦礫で運河を埋め立ててできた道路が東京にはたくさんある」と聞いたことがありますが。
今回見ることができたのは、広範囲に及ぶ被災地のごく一部でしたが、それでも報道を通して見るのと実際に自分の目で見るのは違うということがよくわかり、行ってよかったと思いました。
特に何かできなくても、行かないより行ったほうが絶対にいい。
行くと「また行きたい」と思うはず。
さらに、地元の人の話を直接うかがうことができて、とてもありがたかったです。
特に3日目、1日中お世話になったfu-gaさん、ほんとうにありがとうございました。

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by foggykaoru | 2012-05-11 21:56 | ちょっとおでかけ | Trackback(1) | Comments(4)


去年3月はこの寒さのなかで津波がきたのでした。
あまり寒かったので、海辺には行かず、駅まで戻りましたが、商店街で果敢に「白松が最中」のお店を開けていても、お客さんがいなさそうでした。
駅前のお土産屋さんで買ったずんだ大福がとてもおいしかったです。
なにもできなくても、行かないより行った方がぜったいに良い。
そしてまた行きたくなる。同感です。
レポートありがとうございました。
そうなんですよね、せっかくお店を開けていてもお客さんが来ないんじゃ何にもならない。
何もできない人は、お客さんになるべきなのかも。
「お取り寄せ」とか。
1人じゃたいして食べられないんだけれど、誰かと共同購入するという手もありますよね。

コメント、書こうと思いつつ、書けずにいました。
実はあのときショックを受けていたのです。
今まで石巻は日和山からの眺め、寂れた商店街、
門脇地区しか行っていませんでした。
あの日初めて、石巻で最初に住んだ地区を通ったのです。
家が川沿いにたくさん並んでいたのに、無くなっていました。
川の脇の小さな公園も、地盤沈下で川の水が押し寄せていました。
中瀬(中州のこと)も形が変わってしまいました。
テレビで見ていて想像はできたのですが、
実際にみて、とてもショックでした。
でも行って良かった。行かなければ、わからないことだったのですから。
良く出かけた牛タン屋さんやラーメン屋さんも場所を変えて営業していたのも嬉しい発見でした。
私もとても良い時間を過ごさせていただきました。
ありがとうございました。
こちらこそお礼のしようもありません。
「気持ちを分かち合う」というのは、言葉で言うのはたやすいけれど、なかなかできることではないですね。
「住んでいる人」や「住んでいた人」が受けたショックと、私のような部外者が感じることとでは、大きな差があるのだなと、今さらながらに感じました。
私にできることは知れていますが、とりあえず、東北産のものはなるべく買おう、今後の復興の様子を見守りたいという気持ちが、以前よりもずっと強くなりました。
これからもどうぞよろしく。