怪獣記
2012年 09月 26日
前のポストで間違えました。
宮田珠己氏が解説を書いているのはこの本です。
苦渋に満ちたウモッカ騒動の1年後。
高野さんはトルコ東部のワン湖へ向かう。ターゲットは怪獣「ジャナワール」である。
この旅は普段の高野さん的な旅とはちょっと違う。
なにしろトルコ語が堪能かつ有能な助手が同行するのである。
そのおかげもあって出発前の段取りはとてもスムーズ。
なのにしかし、高野さん本人がいまひとつ乗ってない。
乗ってなくても、探索の姿勢は相変わらず真摯そのものなのだが。
トルコに着き、「ジャナワールを探しに来た」と言うたびに大笑いされ、これはフェイクかも、と思いつつも、真面目に探索を続けていくと・・・
なんと、結果が出てしまう。
湖面に浮かぶ謎の生物らしきもの。その写真もしっかりある。
目撃したらどういうことになるか。
「やった~!!」じゃないのです。
これが非常に興味深い。
そして最後が「不惑の怪獣探検」
大真面目なのに笑えます。
高野さん、予算が足りなかったというのは嘘じゃないよね。ネタだったら怒るよ!
でも一番興味深いのは怪獣よりも人間。
ジャナワール目撃者たちとのインタビューを通して人の世の複雑さが透けて見えてくる。
この本と「ウモッカ」をかわりばんこに読み返したのですが、写真のポジとネガみたいな2冊です。どうせ読むなら両方読みましょう。
この本に関する情報はこちら
by foggykaoru | 2012-09-26 19:52 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(2)

田舎なためか、予約待ちが圧倒的に少なく(関東某市より二桁!少ない)、すぐ読めるのは嬉しいところです。
おお、高野本がある! なんと素晴らしい図書館でしょう。
ブータンも読みたいんですが、まだ文庫化してないんですよね。
文庫を読み終わったらどうしよう・・・ってケチですいません。。。