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ビクトリア号の帆の模様について

メインサイトにビクトリア号見学記をアップしました。

ビクトリア号の帆の模様について_c0025724_15215933.jpgところで、私たちが見たとき、ビクトリア号の帆は畳まれていました。帆というのは、帆走するときにしか張らないのですから、当たり前です。
帆を張って大海原を疾走するビクトリア号の勇姿は、船内で放映されているビデオで見ることができました。
ところがその帆に、不思議な十字架が描かれていたのです。
通訳氏に尋ねると、「サンティアゴ・デ・コンポステーラです」という答え。

えっ、どうして?

「サンティアゴ」は聖ヤコブのこと。聖ペテロと並ぶ、イエス・キリストの高弟です。
「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」は、聖ヤコブの遺骨が見つかった(ことになっている)、スペイン北西部・ガリシア地方の町。現在、エルサレム・ローマと並んでカトリックの三大巡礼地として知られています。(旅行情報はこちら。)
それにしても、ビクトリア号の母港はセビリア港でしょうに。(第一、サンティアゴには港は無い。)
さらに不思議なことに、ビクトリア号とともに世界一周の航海に出た船の中に「サンティアゴ号」というのがあるのです。
そちらならともかく、どうしてビクトリア号の帆に、サンティアゴにちなんだ十字架が描かれているの?

ビクトリア号の帆の模様について_c0025724_15235663.jpgとりあえず、サンティアゴ・デ・コンポステーラの町のシンボルなのかもしれないと思い、町の観光案内所の公式サイトを見に行ったりしたのですが、カテドラルをデザイン化したような画像はあるものの、こんな十字架は見あたりません。

さらに、いろいろ検索して調べたところ・・・あったのです。
こちらをご覧下さい。

聖ヤコブのシンボルはホタテ貝。
その上に描かれた十字架、それは「サンティアゴ聖堂騎士団」の象徴だったのです。

マゼランは、世界一周の航海に出る前、スペイン国王カルロス1世によって、サンティアゴ聖堂騎士団の騎士の位を授けられています。(「死の艦隊」より)
帆にそのロゴ(!)が描かれていたのは、そのせいなのでしょう。

でも、通訳氏によると、5隻の船の帆には、それぞれ違った模様が描かれていたのだそうです。
他の船の帆には、いったいどんな模様が描かれていたのでしょう?
ご存知の方がいらっしゃいましたら、お教えください。

by foggykaoru | 2005-05-28 15:25 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(2)

Commented by go_to_rumania at 2005-06-02 08:08
ほお。帆、興味深いですね。十字軍懐かしいわ・・ ドラキュラ説にも実は十字軍説もあったりで、歴史に絡む色々はおくが深いですね。
★修道女記事、面白いと言って頂けて嬉しいです。食のテーマだとやっぱり自分が一番楽しいので(皆さんの食いつき?も早い) つい選びたくなってしまうのですが(ランキングもあがるしぃ) いろんなテーマで書けるようになりたいです。
Commented by foggykaoru at 2005-06-02 21:24
go_to_rumaniaさん。
へええ、ドラキュラ伯爵も十字軍関係者なんですか。。。
修道女というのは、謎の存在なので、興味がそそられます。しかも、go_to_rumaniaさんの記事は、教科書的なありきたりの内容ではないので。これからも楽しみにしています。
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