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アンコール・ワット

創元社の「知の再発見」双書の1冊。

アンコール・ワット周辺の遺跡群には、樹木に浸食されているものがある。自然の力に感嘆しつつも、「なんでここはこんなふうにしてあるの?」と疑問に思ったのだが、この本を読んで謎が氷解。

カンボジアを植民地支配したフランスは遺跡群を研究した。
さらに、救急医療の分野で有名になった「トリアージュ triage(=仕分け)」も行ったのである。
こっちの遺跡は修復する、でも、こっちのは樹木の繁殖にまかせよう・・・と。

また、現在遺跡群を観光するときは、トゥクトゥクまたはタクシーをチャーターするのが一般的である。
ジャングルの中に点在する遺跡を廻るために切り開かれた道を行くのだが、「大回り」「小回り」の二種類のコースがある。
これを作ったのは誰なのかなあ
世界遺産登録のためにカンボジア政府が頑張ったのかしら
などと思っていたのだが、全部フランス人だった。
1920年ごろには今のコースが開通していたのだと!!

以上のように、納得したり、驚いたりできたので、行ってから読んで正解だった。


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2014-02-13 21:00 | 西洋以外の歴史 | Trackback | Comments(6)

Commented by ふるき at 2014-02-13 22:44 x
姫路城は、城内の木々が育ち過ぎてしまい、近年漸く剪定を始めたので、若干見えやすくなりました。しかし、市中にある土塁までは手が廻らず木々が森の様になってしまっています。元々は木は生えていなかったのに。
Commented by むっつり at 2014-02-13 22:58 x
忘れていましたが、あのあたりは全て仏印…フランス領インドシナだったんですね。
ベトナムだけではなかったんですよね
Commented by foggykaoru at 2014-02-14 20:15
ふるきさん。
遺跡の保全とは何か?という問題は深いですよね。
ところで姫路城は遺跡? 遺跡って何?という問題も深いかも。
Commented by foggykaoru at 2014-02-14 20:18
むっつりさん。
むっつりさんですら忘れていらしたんですね。
ってことは、仏領インドシナと言ってピンとくるのは、ごくごく特殊な人間だけなのかも。
Commented by 萌音 at 2014-02-26 09:31 x
こんにちは。アンコールワットのブログ色々読んでたらコチラのブログに辿り着きました。楽しく読ませてもらいました。写真が綺麗でオシャレなブログですね。ありがとうございました。
Commented by foggykaoru at 2014-02-26 20:13
萌音さん。
メインの旅サイトから来てくださったんですね。
このブログは読書が中心なので、あまり旅の話題はやっていないんです。
旅サイトのアンコール・ワット滞在記のほうは、これからどんどん更新していきますので、どうぞよろしく。
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