旅へ
2014年 07月 19日
「野田知佑のできるまで」という感じです。
しかしまあ
何と申しましょうか・・・
「青春の彷徨」という言葉を思い出しました。
大学を出たものの、自分の生きる道が見つからない野田さんは国内を旅してまわる。
つまり、いわゆる「自分さがしの旅」です。
野田さんの悩みは実に深く、考えあぐねて海外へ。
まだ1ドルが360円だった時代に。
「地球の歩き方」が出る何十年も前に。
今とぜんぜん違う。
私は野田さんがさまよっていたころ、もう生まれていたので、あの時代の日本の雰囲気は、なんとなくわかるし、その中で自分の人生を真摯に模索する若者の姿には、ある種の感銘を受けました。
でも、野田さんは、自分をちょっと曲げれば定職にありつけた。
彼はそれが嫌だったのだけれど。
なにしろ日本全体が明るい未来を信じられた時代です。
就活に疲れ切った今の若者がこの本を読んだらどう思うのかな。
私が読んだのは文春文庫で「新・放浪記1」という副題がついていて、ユーズドでしか入手できません。どうせだったら続きも読みたいのだけれど、「2」は存在しないみたい。
ポプラ文庫には副題抜きの「旅へ」という本があります。たぶん中身は同じ。そちらに関する情報はこちら
by foggykaoru | 2014-07-19 19:52 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(2)
私の神奈川の家のどこかに転がっているような気もしますが・・・
そして自分の読書メモによると、2は続きではない様子
「”2、南へ”はいつもと同じことしか描いておらず今一つ。」